世界の真理に近づける「単位展」の魅力【東京ミッドタウン】
「単位」。世の中のあらゆる存在を数値に変換できる魔法のツール。単位を知ることは世界を知ることにつながります。単位展で自分の無知に気づきましょう。
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単位の始まり
物事を計るようになったのはいつ頃からなのか。諸説あり、明確な答えはありません。ただ古代社会ではすでに人間の体を基準にして計測をしていた事実は確認されています。手を広げたときの親指の先から中指の先までの長さ(約20センチメートル)は中国で「尺」、足の踵から爪先までの長さ(約30センチメートル)はイギリスで「フィート」として計測に用いられていました。
そしてその後単位の統一が起こります。たとえば古代メソポタミアに発達したスメル文明は60進法に基づく計測制度を持っていました。この体系がエジプトにわたり、古代ギリシャ文明に継承されます。西洋社会に広がったヤードやフィートの原型はこのスメル文明に起源を持つ単位「キュビト(中指の先からひじまでの長さ)」であると言われます。
ちなみに単位という言葉の始まりは仏教にあります。禅宗寺院で修行僧1人ごとに与えられる畳1畳分のスペースを「単」、「単位」と呼んだことから、1区切りを単位と呼ぶようになりました。
単位展の魅力
なんだか話がややこしいですね。でもご安心を。単位展は身の回りの身近な単位を取り上げています。まずは単位の機能(はかる、比べる、共有する、計算する、規格化する、変換)の説明から入り、身の回りの単位を視覚的に、また実際に自分の体を使って理解させてくれる仕組みになっています。最近流行の参加型展示ですね。
単位をテーマとした本展は、多種多様なモノやコトの中にどのような単位があるのかを知り、実感することによって、モノがつくられたプロセスやデザインに対する考え方、さらには単位が生み出された文化や社会背景を見つめるきっかけとなるでしょう。
企画展「単位展 ― あれくらい それくらい どれくらい?」
会期:2015年2月20日(金) - 2015年5月31日(日)
休館日:火曜日(5月5日は開館)
開館時間:11:00 - 20:00(入場は19:30まで)
入場料:一般1,000円、大学生800円、中高生500円、小学生以下無料
世の中の真理に近づこう
この展示を通して単位の、そしてその奥にある世界の真理に近づきましょう。もしかしたら何かを悟れちゃうかも。悟り系男子。
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この記事のライター
新しい物好きなうざかわ系アラサー男子。男子校で男に囲まれてきた反動から、大学以降は女性にモテることのみを考えてます。でも基本シャイなんでうまくアプローチできません。外資系メーカー→MBA→国内インフラ企業と経験。英語も話せる真面目な人間。