「告白」だけじゃない!湊かなえのおすすめ小説5選
代表作とも言える「告白」のイメージが強い湊かなえさんですが、その他にも多くの素晴らしい小説を世に送り出しているのです。そこで今回は、湊かなえさんの「告白」とは毛色の異なるおすすめの小説を5冊紹介していきます。
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「告白」とは毛色の違う湊かなえ作品を紹介
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湊かなえさんといえば、衝撃的な内容である「告白」のイメージ強い方も多いかもしれません。強烈なインパクトがあったのは確かでしょう。しかし、湊かなえさんの作品は衝撃的な内容のものばかりではないのです。緻密なストーリー構成という共通点こそありますが、他にも様々な魅力を孕んでいる作品も数多くあります。
そこで今回は、「告白」とは少し毛色の異なる湊かなえさんの小説を5つ紹介していきます。湊かなえさんに「告白」のイメージしか抱いていない方は、湊かなえさんの作品が持つ他の魅力に気付くことができるでしょう。
1.「境遇」
絵本作家である陽子と新聞記者である晴美が主要登場人物です。この2人は同じ児童養護施設で育ち、親友同士でもあります。そしてある日、陽子の子供が「真実を公表しなければ、息子の命はない」という脅迫状とともに誘拐されてしまいます。
似たような”境遇”で育った2人の友情など様々な感情を描いた作品と言えます。心理描写が素晴らしく、陽子、晴美に感情移入してしまうことでしょう。様々なことを考えさせられます。最後には救いもあり、心が温まる作品とも言えます。
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2.「山女日記」
山を登る女性達を描いた短編集です。短編集ですが、それぞれの話がつながる部分があるところもこの作品の魅力です。また流行りの「山ガール」という言葉でなく、「山女」という言葉をタイトルにしているのもポイントと言えそうです。
登場人物はそれぞれ異なった悩みを抱えながら、山を登ります。姉への劣等感、夫からの別れの宣告、心がすれ違ってしまった恋人…など。しかし山を登りながら、自分なりのささやかな小さな光を見つけていきます。読み終わった後には、自分の心にも小さな光が灯るかもしれません。また、山に登りたくもなるでしょう。
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3.「Nのために」
純愛を描いたミステリー、と言える作品です。高層マンションの一室である、夫婦の家で死体が発見されます。その現場に居合わせた4人の若い男女。彼・彼女それぞれの証言から明かされる真実に驚かされることでしょう。
「Nのために」というタイトル通り、主要登場人物がそれぞれがある”N”に思いを寄せています。そして、それぞれがその”N”のために行動します。その様が感動的です。そして、時代を超えて様々な事実が繋がり出すような構成にページをめくる手が止まらなくなることでしょう。
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4.「リバース」
珍しく男性が主人公の作品です。深瀬和久はしがないサラリーマンで、取り立てるような取り柄のない平凡な男性。そんな彼の唯一の楽しみが、家の近くのコーヒー豆専門店でコーヒーを飲むことなのですが、そこである女性と出会います。その女性との関係を深めようとした矢先、「深瀬和久は人殺しだ」という手紙がその女性の元に届くのです。
昔起こった”ある事件”の真相が物語の核と言えるでしょう。また深瀬が抱く、劣等感、嫉妬心、後悔の念、など様々な感情の描写がリアルです。様々なことを考えさせられながら、夢中になって読み進めることができるでしょう。また、最後の方で「もうこのまま終わりかな?」と思っていると、大どんでん返しが待っています。様々な魅力の詰まった作品です。
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5.「花の鎖」
元英語教師の梨花、結婚後に子供を授かることができずに悩む美雪、水彩画講師であり和菓子屋のアルバイトでもある紗月の3人の視点から物語が進んでいきます。そして、3人の人生に関わってくる謎の男”K”。3人の物語が繋がる時に浮かび上がる衝撃の事実が感動的です。
物語のところどころに伏線が散りばめられていて、パズルのように様々なピースがはまっていく構成が素晴らしいです。そして、そのパズルがはまった時に浮き出てくる衝撃の事実に胸を打たれること間違いなしと言えます。また、それぞれの心理描写が絶妙で、感情移入してしまうことでしょう。感動必至のミステリーです。
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湊かなえさんの作品には様々な魅力が溢れている
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今回は、湊かなえさんの「告白」とは少し毛色の異なるおすすめの小説を紹介してきました。「告白」のような衝撃的な内容も魅力的ですが、今回紹介したような感動的であったり、純愛を描いたりした作品などもおすすめです。
心理描写が素晴らしいので、思わず感情移入し、夢中になって読み進めることができるでしょう。またミステリー的要素ももちろん魅力的です。今度の休日には、今回紹介した湊かなえさんの小説を読んでみるのもいいのではないのでしょうか?
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本、映画、ドラマ、ファッション、サッカー、お酒が好きな男性です。みなさんの役に立つ、心に残る記事を書ければと思っています。