関西出張や旅行の際に必ず役立つ！大手私鉄5社の特徴

個性あふれる関西大手私鉄5社

関西には大手私鉄が5社（阪急、阪神、京阪、近鉄、南海）あります。それぞれの会社には個性がたっぷり。なぜなら、関西は関東と異なり、相互直通運転をあまり行っていません。最初は戸惑うことも多いでしょうが、慣れると「個性」を見つけるのが楽しくなるでしょう。この記事では、それぞれの私鉄の基本情報はもちろん、「個性」もきちんと紹介。出張で使う際に、電車に乗るのが少しだけ楽しくなるかもしれません。

高級感漂う関西私鉄の顔 阪急電鉄

最初にご紹介するのは大阪梅田から京都、宝塚、神戸を結ぶ阪急電鉄です。京都線と神戸線には特急が走っており、都市間を快適に結んでいます。JRと比較すると所要時間では負けてしまいますが、運賃が安いのが特徴です。大阪国際空港（伊丹空港）から大阪市内で出る際にお世話になるのも阪急電鉄。モノレールに乗り、ひと駅目の蛍池駅で、阪急宝塚線に接続します。
そして、阪急電鉄といえばマルーン色（茶色）に代表される高級感。車体はマルーン色に統一されており、まるでヨーロッパの車両のようです。車内の椅子はゴールデンオリーブでまとめられており、座り心地も快適。最新の1000系に乗れば、あまりにも静かで電車に乗っているのを忘れてしまうでしょう。

奈良・姫路へワイドに結ぶ庶民的な電車 阪神電車

大阪梅田・難波から神戸方面に向かうのが阪神電車です。阪神間（大阪～神戸）では、一番南側を走ります。阪神電車の沿線で一番有名なスポットといえば阪神甲子園球場！甲子園駅から球場まで歩いて数分なので、プロ野球や高校野球を甲子園で観戦する際は、阪神電車を利用しましょう。
阪神電車のもうひとつの特徴が他私鉄との相互直通運転を積極的に行っていることです。阪神電車は西は山陽姫路まで、東は大阪難波から近鉄奈良線に乗り入れ、奈良まで走ります。そのため、キタの梅田とミナミの難波の両方に乗り入れている唯一の私鉄でもあります。神戸から大阪方面に行かれる際は、乗車する電車が「梅田」に向かうのか、「難波」に向かうのか、よく確認してから乗るようにしましょう。

大阪から京都へ観光気分で乗れる 京阪電車

次は大阪から京都を結ぶ京阪電車です。他私鉄と異なり、京阪の大阪側のターミナルは梅田・難波にはありません。地下鉄御堂筋線に接続する淀屋橋駅を起点とし、地下鉄堺筋線と接続する北浜駅、JR線と接続する京橋駅が大阪側のターミナルとなります。様々な路線から乗り換えができるのが京阪電車の強みです。なお、他にも大阪側には中之島駅がありますが、どの路線とも接続はしていません。
京阪電車の特徴は特別料金（特急料金）無しで、豪華な特急専用車両に乗ることができるのです。特急専用車両の車内はドッシリとした座席がズラッと並ぶロマンスシート。京都に着く頃には降りるのが惜しくなるでしょう。なお、オンシーズンには大阪側の京橋駅から京都側の七条まで止まらない臨時特急が運行されます。

関西で一番路線数が多い 近鉄電車

関西私鉄の中で一番路線数が多いのが近鉄電車です。近鉄電車を使うと、大阪（難波、上本町、鶴橋）から伊勢、名古屋方面へアクセスすることもできます。さらに、京都、奈良、阪神電車に乗り入れる形で神戸三宮へも乗り入れます。
近鉄電車の特徴は特急車両がデラックス仕様で特急料金がいることです。あらゆる幹線に特急が走っており、都市と都市、観光地を快適に結びます。花形は大阪と名古屋を結ぶ「アーバンライナー」です。新幹線よりも所要時間はかかりますが、運賃が安く上本町、難波にダイレクトにアクセスするので、多くのビジネスパーソンに重宝されています。また、大阪や名古屋から伊勢志摩へ遊びに行く際は近鉄電車が便利。デラックスな特急専用車両に乗れば、観光気分が否応なく盛り上がります。

関西国際空港へのアクセスに便利な 南海電車

最後に紹介するのが、関西大手私鉄の中で最も歴史が古い南海電車です。南海電車は難波から和歌山、高野山を結びます。そして南海電車で忘れてはならないのが、関西空港に乗り入れていることです。大阪側のターミナルは難波ですが、JR線と接続する新今宮駅も重宝します。
難波から関西空港へは有料特急の「ラピート」と「空港急行」が乗り入れます。あまり知られていませんが、難波から関西空港へは南海の方がバスやJRよりも、安くて速いのです。しかも、新今宮でJR大阪環状線と接続しているので、大阪市内から南海を使うと、快適に関西空港へアクセスできます。

運転本数に注意！

一部の大手私鉄では、関東と比較すると電車の本数が少ない場合があります。特に優等列車が止まらない駅は要注意。あらかじめ、時刻表で確認しておきましょう。それぞれの会社を比較・検討し、ぜひ快適な時間をお過ごしください。