アラン・ドロンからダンディズムを学ぼう!出演おすすめ映画15選

世界中が虜になった、フランスが生んだ大スターアラン・ドロン。その端正な顔立ちで“美男子の代名詞”と呼ばれ、女性のみならず男性からも絶大な人気を誇りました。今回はそんなアラン・ドロンが出演する映画を、おすすめ15作品ご紹介します。

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絶世の美男子、アラン・ドロン

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960年代から80年代にかけて一世を風靡したフランスの俳優、アラン・ドロン。とりわけ日本からはアイドル的な人気を誇っていましたが、そんな彼の生い立ちは複雑なものでした。
1935年、パリの郊外の街に生まれたアラン・ドロン。幼いころの両親は離婚し、母親の方に預けられるものの継父とはそりが合わず、また母親も腹違いの妹ばかり可愛がったため彼の居場所は無かったのだとか。さらに心の拠り所であった実父も再婚したため、彼は孤独にさいなまれる少年時代を過ごしたようです。

そんなアラン・ドロンは寄宿学校を転々としたのち、17歳でフランス海軍へ入隊。インドシナ戦争へ出征するものの20歳の時には無事に除隊し、しばし放浪生活を送ったのだそう。
そんな彼の人生の転機は22歳のとき。1957年、映画祭が開催されているカンヌをぶらぶらしていたアラン・ドロンはハリウッドの一流エージェントにスカウトされ、映画界へとびこむことになるのです。アメリカでの成功を約束されるものの彼はまず「フランスで勝負がしたい」という意向を示し、映画『女が事件にからむ時』でスクリーンデビューを飾りました。

22歳でデビューしてから半世紀以上、フランス映画からハリウッドまで縦横無尽の活躍をみせたアラン・ドロン。しかし2017年5月、残り1本ずつの映画と舞台への出演を最後に俳優活動の引退を発表しました。最後の映画はある男性が“最後の愛”に目覚める内容だとのこと。どんな作品なのか、今から楽しみに待ちたいものです。

真似したいファッションの数々

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その甘いマスクから日本ではアイドル的な人気を誇っていたアラン・ドロン。しかし彼が出演している映画はラブロマンスよりも、ギャングものやサスペンス、芸術映画などが多いんです。そのためアイドル俳優のようなイメージは、海外では強くないのだとか。

そんなアラン・ドロンの人気は、女性からだけではありません!彼が映画で着こなしたダンディなファッション、煙草の吸い方、男らしい立ち居振る舞いに当時世界中の男性たちが憧れ、真似したそうです。
日焼けした肌に似合う真っ白なワイシャツ。細いネクタイを少しだけゆるめたスタイル。黒のタキシードでドレスアップした姿や、ジャケットを肩にひっかけたラフな立ち姿。“やくざっぽい”小粋なスタイルもアラン・ドロンが身を包むと上品さが加わり、そして近寄りがたい美しい獣のような雰囲気に。少し眉根を寄せて煙草を吸う姿やパリの街中を悠々と闊歩する姿は、それだけでぐっと惹きつけられてしまいますよね!

彼の出ている映画ではそんな1950年代、60年代のメンズファッションも楽しむことができるんです。きっと映画を観ていれば、あなたも真似したいスタイルに巡り合うはず!今回はラブストーリーからフィルム・ノワールまで、アラン・ドロンが出演した映画を15選ご紹介します。男も見惚れる美しさ、ファッション、そして後世に語り継がれる名ストーリーの数々をご覧ください。

1. 恋ひとすじに (1958)

若きアラン・ドロンの魅力いっぱい!

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若干23歳のアラン・ドロンが出演したラブストーリーが『恋ひとすじに』です!
舞台は1906年、ウィーン。そこでは若い兵隊たちが、気軽な恋や情事をた楽しんでいました。少尉フリッツには長く決まった相手がいましたが、若い彼にとってその男爵夫人はだんだんと重荷に。そんな
ある日フリッツが出会ったのは、歌手を志す美しい娘クリスチーヌ。すぐにフリッツとクリスチーヌには恋が芽生えますが、2人には思いもよらぬ事態が待っていて・・・
この映画で共演したアラン・ドロンとロミー・シュナイダーは実際に恋におち、同棲を始めます。結婚まではいたらなかったものの、別れてからも彼らは長年公私ともに親交があったのだとか。軍の制服に身をつつむアラン・ドロンのハンサムっぷりと、ロミー・シュナイダーの美しさは圧巻!ストーリーもシンプルでわかりやすい、ロマンチックな非恋物語です。

公開 : 1959年10月
監督 : ピエール・ガスパール=ユイ
出演 : アラン・ドロン、ロミー・シュナイダー、ミシュリーヌ・プレール

2. お嬢さん、お手やわらかに! (1959)

アラン・ドロン、ハーレム状態?

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プレイボーイのジュリアンに捨てられてしまった娘アガートは、腹いせに中年男性と結婚してしまいます。その結婚式に図々しく現れ、アガートに再び甘い言葉を投げかけるジュリアン。一方でアガートの女友達2人にも、彼が色目を使っていることがわかって・・・?アラン・ドロン演じるジュリアンと彼をとりまく女性たちが繰り広げる、ドタバタラブコメディです。
ジュリアンに心を弄ばれた女性たちは、3人力を合わせて復讐することを決意!彼女たちの復讐とは?そしてジュリアンが本当に恋をしているのは誰なのか?気軽にサクッと楽しい映画を観たい!そんな時はぜひ、おしゃれなこの『お嬢さん、お手やわらかに!』をチェックしてみてください。

公開 : 1959年4月23日
監督 : ミシェル・ボワロン
出演 : アラン・ドロン、パスカル・プティ、ミレーヌ・ドンモジョ

3. 太陽がいっぱい (1960)

アラン・ドロンの代表作品

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アラン・ドロンの名を世界にしらしめた出世作であり、そして代表作品でもあるのがこの『太陽がいっぱい』。日本でもその衝撃のラストシーンは、おおきな話題になりました。
主人公は貧しい青年、トム・リプリー。トムが裕福な青年フィリップをアメリカに戻すよう彼の父親に頼まれローマにやってきたところから物語は始まります。
アメリカに戻るように言うものの、フィリップに帰国の意思はさらさらなし。トムや恋人のマルジュに傍若無人なふるまいをみせるフィリップに、トムは次第に憤りをつのらせていきます。そしてついにトムはフィリップを殺害!完全犯罪に思えたトムの行動ですが、思わぬ展開が待っていて・・・

クライムドラマであるこの『太陽がいっぱい』ですが、映画評論家の淀川長治氏によるとこの作品は“同性愛を描いた映画”でもあるのだとか。どんなところに同性愛のメタファーがあるのか、注目してみるといっそう楽しめるかもしれません!

公開 : 1960年6月11日
監督 : ルネ・クレマン
出演 : アラン・ドロン、マリー・ラフォレ、モーリス・ロネ

4. 若者のすべて (1960)

ある兄弟たちの一大叙情詩

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イタリアを舞台に、南北で別れる厳しい格差社会の現実をとある家族を中心に描いた映画が『若者のすべて』です。
成功を夢みて南部の村からミラノにやってきたパロンディ家。しかしその都会の現実は厳しいものでした。やがて次男のシモーネはボクサーとして名を馳せるようになりますが、娼婦との恋に溺れて自堕落な生活を送るように。さらにその娼婦が弟のロッコに想いを寄せていることを知り・・・

5兄弟の愛と絆、そしてそれぞれがたどる道のりを綴った壮大な叙情詩『若者のすべて』。アラン・ドロンが演じるのは3男のロッコです。
純粋な兄弟が都会での生活によって変わっていく姿、同じ女性を愛する苦しみ、そして立ちふさがる格差社会の壁。俳優たちの演技力と切なく重たい空気が鮮烈に胸に焼きつく作品です。とても長いですが、1度は観ておきたい名作です。

公開 : 1960年12月27日
監督 : ルキノ・ヴィスコンティ
出演 : アラン・ドロン、レナート・サルバトゥーリ、アニー・ジラルド

5. 地下室のメロディ (1963)

老ギャングが計画した、最後の犯罪計画の行方は・・・

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刑期を終えて出所したばかりの老ギャング、シャルル。彼は人生最後の仕事として、カンヌのカジノから10億フランもの大金を強奪する計画を練ります。青年フランシスと彼の義兄のルイを仲間にいれ、ついに計画を実行にうつすシャルル。一見うまくいったかに思えたのですが・・・
シャルルを演じるのはフランスのベテラン俳優、ジャン・ギャバン。彼は日本の名優高倉健も「好きな俳優」にあげるほどの大スターなんです。そんな『地下室のメロディ』はフランスの新旧スターの共演とあって、大きな話題となりました。
手に汗にぎる彼らの強奪計画、そして予想を裏切るまさかのラスト。男の格好よさ満点のちょっぴり切ない犯罪映画『地下室のメロディ』、渋い映画が観たい!という時におすすめです。

公開 : 1963年8月17日
監督 : アンリ・ヴェルヌイユ
出演 : ジャン・ギャバン、アラン・ドロン

6. 山猫 (1963)

「変わらずに生きるには、自分が変わる他ない」

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舞台はイタリア、19世紀のイタリア統一戦争の時代。“山猫”の紋章をもつ貴族、サリーナ公爵は新しい時代の幕開けにそなえて、甥のタンクレディとアンジェリカの身分違いの婚約を認めます。2人のこと蔑む周りの貴族たちでしたが、次第に状況は一変していき・・・貴族社会の没落を豪華な映像とな壮大な音楽にのせて綴る叙情詩です。
この映画の同名小説は、貴族出身である作者が実体験を基にして書いたのだとか。栄光の没落、そして自分の終焉を悟ったサリーナ公爵の姿は、今の作品ではもう観られないような悲哀を感じられます。CGを使っていない大自然や屋敷の映像は、目をみはるほどの美しさ!「変わらずに生きていくためには、自分自身が変わらなければならない」胸にのこる名言も多数、重厚感たっぷりの映画です。

公開 : 1964年1月18日
監督 : ルキーノ・ヴィスコンティ
出演 : アラン・ドロン、バート・ランカスター、クラウディア・カルディナーレ

7. 冒険者たち (1967)

目指せ財宝!男女3人の冒険物語

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元レーサーで自動車技師のローラン、ハンサムなマヌー、そして彫刻家の卵のレティシア。それぞれの夢を追いかける3人は奇妙な友情で結ばれています。しかしそんな3人の夢は思わぬ形で破れてしまい・・・彼らは一攫千金を狙い、莫大な財宝が眠ると言われているコンゴの海に向かうのですが、そこではさらなる冒険が待ち受けていたのです。
ローランとマヌー、そしてキュートなレティシア。男性2人に女性1人という奇妙な友情で結ばれた3人がめざすのは、アフリカのコンゴ沖!“宝探し”なんて、誰もが1度は憧れてしまうロマンあふれるシチュエーションですよね。
夢が破れてしまった3人が訪れた、太陽が降り注ぐ常夏の楽園。しかしそんな時間もつかの間、暴漢たちも財宝を目指していて・・・いつ観てもワクワクさせられ、そして何とも言えないセンチメンタルな余韻がのこる『冒険者たち』。夏の風景を思わせる音楽も魅力的です。

公開 : 1967年5月18日
監督 : ロベール・アンリコ
出演 ; アラン・ドロン、リノ・ヴァンチュラ、ジョアンナ・シムカス

8. 世にも怪奇な物語 (1967)

オムニバス形式のゴシック・ホラー!

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日本のテレビシリーズ『世にも奇妙な物語』・・・ではなくこちらの映画は『世にも怪奇な物語』。原作は有名ミステリー作家、エドガー・アラン・ポーによる小説です。
わがままな女伯爵による恐怖の出来事とは?ハンサムだけれど冷酷でサディスックな青年の前に現れたのは、性格の違うもう1人の自分?かつて一世を風靡した俳優は今はアルコール中毒。取り憑かれたかのようにフェラーリを走らせる彼の行く末は・・・そんな3つの物語で構成された、オムニバスストーリーです。

アラン・ドロンが出演しているのは2つめの物語『影を殺した男』。フランスを代表するセックス・シンボルのブリジット・バルドーと、稀代の美男子アラン・ドロンの共演は必見です!不気味で耽美的なゴシックホラー作品『世にも怪奇な物語』。これからホラー映画が観たくなる夏の季節、最近のホラーには無い空気感を味わいたいときにどうぞ。

公開 : 1969年7月12日
監督 : ロジェ・ヴァディム、ルイ・マル、フェデリコ・フェリーニ
出演 : ジェーン・フォンダ、アラン・ドロン、ブリジット・バルドー、テレンス・スタンプ

9. サムライ (1967)

アラン・ドロン、“武士道”を突き通す

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主人公、コステロは孤独な殺し屋。いつも恋人のコールガールに頼んでアリバイをつくり、依頼を実行し、そして小鳥と共に寒々しい部屋に住んでいます。しかし、あるピアニストの女性と関わったことかコステロは警察に追われることになり・・・驚きの哀しいラストが待ち受けているギャング映画“フレンチ・フィルム・ノワール”です。アラン・ドロンが日本の“武士道”を重んじる一匹狼の殺し屋を演じたことで、今でも語り継がれる伝説的な作品となっています。

どこを切り取ってもダンディズムに満ちている『サムライ』。硬くひんやりとした印象をうける映像、陰鬱で物悲しい道のり、そして襟をたてたトレンチコートに身を包んだ殺し屋のコステロ。いつまでも眺めていたくなるその美しい映像に酔いしれてしまいます。
コールガールの女性を演じるのはアラン・ドロンの元妻であるナタリー・ドロン!ドロン夫妻の共演もぜひお見逃しなく。

公開 : 1968年3月16日
監督 : ジャン=ピエール・メルヴィル
出演 : アラン・ドロン、ナタリー・ドロン、フランソワ・ペリエ

10. さらば友よ (1968)

全男性必見の犯罪ドラマ

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主人公はアルジェリア戦争から帰還した軍医のバラン。彼はある日ジョルジュとう女から奇妙な依頼をうけます。それは彼女がこっそり持ち出したお金を、会社の金庫に戻してほしいというのです。同じく戦争帰りのプロップもバランの仕事に興味をもち、2人で金庫に潜入することに。しかし侵入したものはいいものの、バランとプロップは金庫の中に閉じ込められてしまって・・・
バランとプロップ、何もかも正反対の2人の名コンビ。粋な会話、意思がこもったまなざし、そしてアラン・ドロンの煙草に火をつける流れるような仕草。そんな格好よさがつまった、男性ならば1度は観ておきたい作品です。
プロップを演じるのは『荒野の七人』や『大脱走』に出演する俳優、チャールズ・ブロンソン。フランスとアメリカを代表する2人のスターが魅せる『さらば友よ』。犯罪ドラマとしても、男同士の友情物語としても、傑作の作品です。

公開 : 1968年10月20日
監督 : ジャン・エルマン
出演 : アラン・ドロン、チャールズ・ブロンソン

11. ボルサリーノ (1970)

ギャング2人組が、マルセイユを舞台に大活躍!

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舞台は1930年、マルセイユ。刑期を終え、かつて自分を警察に売った男のバーを放火したあとなじみの女に会いにいったシフレディ。しかしそこには見知らぬ男の姿が!取っ組み合いの喧嘩になる2人でしたが、その男カペラとシフレディの間には友情が芽生えます。2人はマルセイユを支配するために、大玉ギャングたちを次々と倒していくのですが、、、
カペラを演じるのは『ダンケルク』や『気狂いピエロ』に出演する、アラン・ドロンとおなじくフランスの大スタージャン=ポール・ベルモンド!美しいアラン・ドロンと粗野で男らしいジャン=ポール・ベルモンド、タイプの違う2人がタッグを組んで華麗に暴れまわる姿は爽快そのもの。重苦しい雰囲気もあまり無い、ユーモラスな雰囲気のギャング映画です。『ボルサリーノ』、軽快さとダンディさの絶妙な融合をご堪能ください!

公開 : 1970年6月13日
監督 : ジャック・ドレー
出演 : アラン・ドロン、ジャン=ポール・ベルモンド

12. 仁義 (1970)

“目と目”で語り合う男たち

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こちらもマルセイユを舞台にしたフィルム・ノワール、『仁義』。数々の映画監督や俳優たちがリメイクを渇望した、名作映画の1つです。
出所したばかりの男、脱走犯の男、そして射撃の名手で元警察官の男。彼らが企てているのは宝石店の襲撃、そしてそんな3人とひきあわされた2人の男・・・そんな男たちの活躍が硬派に描かれています。
宝石店に侵入するときの緊張感、目と目で会話しあう男たち。時には鋭く、時には悲哀に満ちた目をみせる俳優たちの表情にしびれてしまうこと間違い無し。主役を演じるアラン・ドロンの格好よさはもちろん、全てのキャラクターが丁寧に描かれているところも魅力です。
見えない運命の糸によって引き寄せられた男たちの、その末路とは?中弛みがいっさいない精巧なギャング映画『仁義』、あなたのオールタイムベストに仲間入りするかもしれません。

公開 : 1970年12月12日
監督 : ジャン=ピエール・メルヴィル
出演 : アラン・ドロン、イヴ・モンタン、ジャン・マリア・ヴォロンテ

13. リスボン特急 (1972)

美男美女スター、共演!

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コールマン刑事はある日、ある強盗団が麻薬をリスボン特急にのって運び出すという情報を入手します。強盗団のメンバーを次々と捕まえるコールマン刑事。しかし、強盗団のリーダーはかつて堅い友情で結ばれていた男、シモンだったのです!
強盗団と彼らを追い詰める刑事の物語ですが、この『リスボン特急』はとにかく説明が少ない作品です。登場人物たちの過去や関係もほとんど語られることはありませんが、その“言葉はいらない”空気感がまた格好よく、映画に贅肉が感じられません。
今回アラン・ドロンが演じるのはギャング役ではなく刑事役!コールマンとシモンをつなぐ女性役には、『シェルブールの雨傘』や『ダンサー・イン・ザ・ダーク』など今でも活躍し続ける女優カトリーヌ・ドヌーヴ。会う男性によってヘアメイクを変えていたりと、そんなおしゃれなポイントも楽しむことができます。女性にもおすすめのスタイリッシュなフィルム・ノワールです。

公開 : 1972年12月16日
監督 : ジャン=ピエール・メルヴィル
出演 : アラン・ドロン、カトリーヌ・ドヌーヴ、リチャード・クレンナ

14. 暗黒街のふたり (1973)

こんなアラン・ドロン、見たことない!

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10年前、銀行強盗の罪で捕まったジーノ。そんな彼を見守る保護観察官のジェルマン。ジーノが予定よりも早く出所するところから物語は始まります。
昔の仲間の誘いにものらず、ジーノは地道に真面目に生きようとします。しかし「悪人は何年たっても悪人のままだ」と決めつける、かつて彼を逮捕した警部の魔の手がせまってきていて・・・
一見ギャングものですが、前科者の復帰を拒む社会を鋭く風刺した『暗黒街のふたり』。不条理さとジーノが歩んでいく不幸な道のりに胸がしめつけられてしまいます。アラン・ドロンの瞳がどこまでも切ない、むなしい男の人生を描いたこの映画。一風変わった雰囲気のアラン・ドロン作品を観たいというときにご覧ください。

公開 : 1974年4月27日
監督 : ジョゼ・ジョヴァンニ
出演 : アラン・ドロン、ジャン・ギャバン

15. 百一夜 (1995)

映画ファン垂涎!スター大集合

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最後にご紹介したいのは、映画100周年を記念して作られたフランス・イギリス合作映画『百一夜』。アラン・ドロンが60歳のときに出演した映画です。
物語は映画ファンのカミーユが、映画と同じ年齢の老人ムッシュ・シネマのボケ防止に101日間映画の話をするというもの。ムッシュ・シネマは数々の映画製作に携わった人物で、彼のもとには著名な映画人たちがたくさん訪ねてきます。ドキュメンタリーとフィクションを交えて描く、コメディタッチな作品です。
アラン・ドロンのほかにも、この映画にはスターたちがたくさん出演しています。カトリーヌ・ドヌーヴや『ボルサリーノ』で共演したジャン=ポール・ベルモンド、レオナルド・ディカプリオやハリソン・フォードまで!映画好きならば1度はチェックしておきたい、とてつもなく豪華な作品です。

公開 : 1997年3月22日
監督 : アニエス・ヴァルダ
出演 : アラン・ドロン、ミシェル・ピッコリ、マルチェロ・マストロヤンニ

今こそアラン・ドロン作品を観返して!

多くの映画監督に愛され、映画ファンに愛され、スクリーンで輝きを放ち続けてきたフランスの名優、アラン・ドロン。若き頃のフレッシュなラブストーリーからハラハラするクライムムービー、そして“男の美学”を感じるフレンチ・フィルム・ノワール。今観ても色あせない、心に残る名作ばかりです。ぜひ引退作品を待つ間に、アラン・ドロンの過去出演作を振り返ってみてはいかがでしょうか。

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Moeka Kotaki

フリーライター。主に映画のことについて執筆中。

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