俺たちの青春を取り戻せ!自分を振り返りたいときに観たいおすすめ青春映画10傑

青春、それは最も自由ながらもどかしさを伴う時間。幼いからこそ何でもできると信じ、突っ走って、苦い思いを味わった人も多いでしょう。そんな青春を大人になって初めて振り返ると、はじめて「あんな時期もあったな」と懐かしく思えるのではないでしょうか。今回は、過去の自分を振り返り胸が熱くなること間違いナシの青春映画をご紹介。

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真っ直ぐ過ぎる思いで胸が詰まってしまう10本の青春映画たち

青春時代、それは自分の思い通りになると共に、その時間が終わるとは思っていない時間です。純粋で真っ直ぐ過ぎる思いは、人によってはいい思い出であったり、痛々しい記憶として残っている人もいるかと思います。すでに冷えてしまった青春の記憶を癒すのも思い起こしてくれるのも、青春映画だけです。今回は、あなたの胸を焦がすような青春映画10傑をご紹介しましょう。

リンダ リンダ リンダ

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地方都市の高校に通う山田響子(前田亜季)・立花恵(香椎由宇)・白河望(関根史織)は、彼女たちを含め5人いる軽音楽部の出身。彼女たちは文化祭にてバンドをする予定だったが、次々とメンバーがトラブルに見舞われ山田と立花、白河の3人だけになってしまいます。ボーカルとギターが抜けたことで解散と思われましたが、彼女たちはそれでも舞台に立つことを諦めませんでした。そのとき、韓国から留学に来ているソン(ペ・ドゥナ)が目の前を通り、3人は彼女をボーカルとしてバンドに引き込みます。

ボーカルを担当するソン役はペ・ドゥナが務めていますが、「空気人形」など他の作品でも確かな演技を見せてくれている女優です。他にも香椎由宇や松山ケンイチ、バンドメンバーの白河役の関根史織はBase Ball Bearというバンドグループの1人がキャスティングされるなど、配役面でも興味をそそる青春映画です。ボーカルが見つかって練習に打ち込むかと思えば、4人の女子高生は文化祭までの時間をゆるく過ごします。目的があるのに寄り道をしてしまうという、ある種青春の贅沢な使い方を楽しめる1本です。その反面、ラストに4人の女子高生が作り上げる「リンダリンダ」は、若いパワーが爆発する迫力満点の画になっています。せわしく仕事に追われる日常の中で、ちょっと息抜きに観たい映画です。

ソラニン

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バンドにて売れることを諦めた種田成男(高良健吾)と、OLを辞めたが次の仕事がなかなか決まらない井上芽衣子(宮崎あおい)の2人が主人公の青春映画です。種田と芽衣子は同棲していますが、将来性のない仕事に不安を感じて芽衣子は退職してしまいます。種田はバンドで売れることを諦めていながら、将来性のないデザイン事務所でアルバイトを続けて、バンド仲間と定期的に会っては活動を続けていました。芽衣子は先の見えない将来への不安と共に、いつまでも煮え切らない種田に苛立つようになってしまいます。芽衣子は種田につい「バンドをもう一度やって」と自分の思いをぶつけ、それをきっかけに彼はバイトを辞めてバンド活動を再開します。

現代人のモデルのようなカップル像と共に、夢を追いかける青年の姿がリアルに描かれています。内容としては辛辣で、種田の夢が叶う姿を描くことはなく、芽衣子は彼と死別という形で分かれてしまうことになるのです。失意の芽衣子を救ったのは、種田がバンド活動を再開した際に作った曲でした。その曲を芽衣子とバンドのメンバーで歌うシーンがありますが、彼氏への追悼だけでなく、遅れた青春を取り戻そうとする若者の姿にも見えます。現状に不満を持っており、何かに思いをぶつけたい人におすすめの映画です。

色即ぜねれいしょん

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体育会系の高校に通う乾純(渡辺大知)は、ボブ・ディランを愛する文科系の男の子。いつも電車ですれ違う足立恭子(石橋杏奈)に恋い焦がれているが、どのように思いを伝えればいいかわからずにいた。そこで、彼はハガキに「好きだ」と大きく書き、彼女の自宅に送りつけてしまう。そのことを足立から車内にて怒られた乾は人生の終わりだと感じてしまったが、友人から「フリーセックス主義の島があるから行かないか」と誘われます。友人とフリーセックス主義の島に行くことにした乾ですが、彼はその島でオリーブ(臼田あさ美)やヒゲゴジラ(峯田和伸)と出会い、「ロック」という青春を見つけていきます。

みうらじゅんによる小説を田口トモロヲ監督によって映画化された本作。学校では体育会系の男子高生たちのせいで肩身の狭い思いをしてしまい、家でも両親の目に見はられることで思うように行動できないもどかしさが、この映画には詰まっています。そんな自分の境遇を脱出するためにもがき苦しむ姿は、まさに青春といった感じです。かわいい女の子とデートするときのドキドキ感や、ロックを知った乾が文化祭にて1人で舞台に立つ度胸など、高校時代に置いてきた青春の1ページを見ているような感覚になります。

ロッキー

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フィラデルフィアに暮らすボクサーのロッキー(シルヴェスター・スタローン)。彼の腕は三流ながら、その素質は確かなものがある。しかし、ボクシングに打ち込むことなくその日暮らしをしており、ボクシングトレーナーであるミッキーからも愛想をつかされてしまう。そんな灰色のような生活を支えていたのが、ペットショップで働くエイドリアン(タリア・シャイア)である。彼女への淡い思いを抱きながら生活していたが、世界チャンピオンであるアポロ・グリードからタイトル・マッチの相手として指名されます。

ハリウッドスターであるシルヴェスター・スタローンの主演と脚本で贈る、ボクシング映画の金字塔的作品。ごろつきでしかないロッキーがエイドリアンと出会うことで、自分は決して1人でないことに気付いていきます。彼女の存在がロッキーを強くし、世界チャンピオンという強大な敵を相手に最終ラウンドまで耐え抜きます。ラストまでリングに立ち続けるロッキーからは、諦めない限り夢はつかめることを思い出させてくれます。勝てなくていい、自分の思いを貫くことが重要である。勝ち負けだけで判断することに滅入ったとき見ると、自然と涙が出てくること間違いナシです。

ビッグ

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12歳のジョッシュは、街にやってきたカーニバルにて憧れの女の子を見かけます。一緒にジェットコースターに乗ろうとしますが、身長制限によって乗ることができません。自分の実成長の体を嘆いているとき、施設内にて「ゾルダー」という願いを叶えてくれる不思議な機械を見つけます。その機械にジョッシュは「大人になりたい」と願ってしまいます。そして次の日の朝、彼は大人のジョッシュ(トム・ハンクス)になってしまったのです。子供の心を持つ大人が「ゾルダー」を探しにニューヨークへ向かうのですが、恋に仕事に奮闘してしまうことになります。

脚本にはスティーブン・スピルバーグの妹であるアン・スピルバーグも参加しています。子供の心を持った大人が会社に勤め始め、とんとん拍子に出世するというアイロニーや、子供の心を持つジョッシュに対して大人の女性が恋の駆け引きをするのが笑いを誘います。コメディ要素だけに止まらず、大人のジョッシュと恋仲になるスーザンが童心を取り戻す過程を見ていると、こちらまでほっこりしてしまうハートフルなシナリオが魅力。夢を見ることを忘れたとき、「ビッグ」は大切なことを教えてくれます。

リトル・ランボーズ

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舞台は1982年のイギリス。ウィル・プラウドフットは教会の戒律の中で生活しており、空想すること以外に楽しむ術を知らない男の子です。そんな彼はある日、学校で一番の悪童と言われるリー・カーターと出会います。彼らの共通点は父親がいないこと。2人は境遇が似ているところからもすぐに仲良くなり、ウィルはリーの勧めで一緒に「ランボー」を見ます。映画という娯楽をはじめて知ったウィルはランボーに憧れ、2人だけの映画作りが始まります。

「リトル・ランボーズ」はイギリスとフランスの合作で、2007年のサンダンス映画祭でプレミアム上映された作品です。同じ境遇のウィルとリーが引かれ合い、お互いに感化されていく過程が丁寧に描かれています。特に、リーによって「ランボー」を知ったウィルの想像力は勢いを増し、ウィル自身が「ランボーの息子」という設定で映画を作ってしまうのです。映画作成を通して自分たちの環境を変えようとする力強さは、まさに青春そのものです。乱暴者のリーがウィルの映画を観て感動するシーンを見ていると、思わずギュッと彼を抱きしめて慰めたくなるほど感情移入できる映画です。

マイ・ブルーベリー・ナイツ

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恋人との失恋により、深く傷ついてしまうエリザベス(ノラ・ジョーンズ)。彼女は涙を堪えながら閉まりかけのカフェに入り、ジェレミー(ジュード・ロウ)に出会います。彼はエリザベスの様子を見かねて、一切れのブルーベリーパイと共に、「(そのブルーベリーパイは選ばれないのに)理由なんて何もない。パイのせいじゃなく注文がない。選ばれないだけ」という言葉を添える。エリザベスはジェレミーに少しずつ惹かれながら、それでも恋人のことを忘れられず街を離れることを決意します。

歌手のノラ・ジョーンズが主演をすることで話題を呼んだ映画。自分を見つめ直す旅に出るロードムービーですが、その端々に出てくる台詞には名言が多いです。道中ではアルコール中毒の警官や、人を信じないギャンブラーと出会いますが、その中でエリザベスはさまざまな愛の形があることを知っていきます。ジェレミーの元に帰ってきたエリザベスは、映画冒頭で見た彼女と一緒とは思えないほど美しい姿に見えます。内面の変化をこれほど表現できている映画も、なかなかありません。失恋したときや人生のターニングポイントを迎えたとき観ると、思わずホロリときてしまう映画です。

いまを生きる

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全寮制学院ウェルトン・アカデミーは、厳格な規則で知られる学校。その学校の新学期にやってきたジョン・キーティング(ロビン・ウィリアムズ)は学校のOBですが、生徒には「教科書なんて見るな」と破天荒な授業を行います。時には生徒の机の上に立って「机の上に立てば別の視点が見える」など、授業よりも大事なことを伝えようとします。

ロビン・ウィリアムズ主演で、アカデミー脚本賞を受賞した作品です。ジョンに触発された生徒たちは、彼が昔作っていた「死せる詩の会」というクラブを復活させて、「自分」について互いに語り合います。生徒たちは授業だけでなく恋愛や演劇に目覚めていきますが、学校側は規律を乱したとしてジョンに退職を要求するのです。ジョンによって「自分」に目覚めた生徒たちも、結局は学校に従ってジョンの退職に同意してしまうのは、なんとも現実的で若さ故に何もできない歯がゆさを思い起こさせますね。青春の過ちやイデオロギーへの対抗心の中で成長する生徒の姿が丁寧に書かれており、忘れていた闘争心に思わず火が付きそうになります。今は亡きロビン・ウィリアムズのコメディではなく、ヒューマンドラマを見られる貴重な1本です

小さな恋のものがたり

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離婚の危機を迎えている両親の元で過ごす10歳のゲイブは、特に目立った特徴のない少年。学校でも特に楽しいことは無かったが、通っている空手道場で幼稚園に同級生だったローズマリーと再会します。当時は何とも思っていなかった彼女のことが気になり始めたゲイブの日常は、その日から彩られていきます。

監督は「幸せの1ページ」などで知られるマーク・レヴィン。ローズマリーとお近づきになろうと、ゲイブはマンハッタンの街をキックスクーターで一緒に冒険したり、空手で彼女に負けないように特訓に励みます。しかし、恋愛の仕方がわからないゲイブはローズマリーに八つ当たりをしてしまい、自分から失恋の道を歩みます。つい相手のことを考えずに告白をしてしまう、青い時代の甘酸っぱい記憶が蘇ってくる映画です。ラストにはゲイブ、そして彼の両親にもハッピーエンドがやってくるのは洋画ならではの気持ちよさがあります。

イントゥ・ザ・ワイルド

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クリス・マッキャンドレス(エミール・ハーシュ)は、裕福な家庭で育った青年。大学も何の問題なく卒業するが、物ばかりであふれる自分の人生に嫌気が指してアラスカへ旅立つことを決意する。身分証を捨てた彼はアレグザンダー・スーパートランプと名乗り、ヒッピー夫婦や身寄りのない老人と出会いながらアラスカを目指していく。

ジャーナリストであるジョン・クラカワーのノンフィクション作品「荒野へ」が原作です。1992年にアラスカにて青年の遺体が見つかった事件が題材になっており、「イントゥ・ザ・ワイルド」もそのストーリーに沿う形で作られています。物に囲まれて生活した青年が行きつくラストは死ですが、彼は最後に人生の幸福とは「分かち合うこと」で得られると気付きます。遅すぎた青春が見せる残酷な側面を、克明に余すことなく写し出した映画です。ある種、頭でっかちで「夢」や「理想」を追いかける若者へのアンチテーゼとして、近年の中では最も秀でた作品に思います。

いつまでも輝く青春時代を映画で追体験!

青春の中には楽しいこともあれば、苦い思い出でしかなかった記憶もあるかと思います。そんな青春を映画で観ることで、自分の記憶を思い起こしていい思い出にしてくれるのも映画の魅力です。青春映画には学生ものや自分探しとさまざまなものがあります。今回紹介した10本の映画の中に、あなたの青春とリンクする1本があれば幸いです。

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