ハーレーダビットソンを知る パンヘッドってどんなエンジン?
ハーレーダビットソンは、年式よりもエンジンの形式、形状で区別されることが一般的です。ハーレーダビットソンにとって、エンジンはボディの一部であり、特徴の一つ。時に、性能よりも重視されることがあります。今回はヴィンテージハーレーダビットソンの話題で目にする「パンヘッド」についてご紹介!
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ハーレーダビットソンはエンジンで選ぶ?
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バイクをエンジンで選んだ、ということはあまりないでしょう。コンマ1秒を競うレーサーではない限り、エンジンの性能でバイクを選ぶ人は数少ないはずです。しかし、ハーレーダビットソンにおいては、その限りではありません。
ハーレーダビットソンにも年代によってさまざまなモデルがありますが、こだわりの強いツウなユーザーは、エンジンで選びます。また、少々趣味の合わない外観をしていても、カスタムすれば問題も解決です。ハーレーダビットソンとカスタムの関係性は密にあり、ディーラーでも納車前にカスタムの注文ができます。
しかし、いくら外観をチェンジできても、エンジンだけは例外です。ですからエンジンで選ぶのも不自然ではありません。
ハーレーダビットソンのエンジン パンヘッドとはどんなエンジンか?
パンヘッドの登場は1948年。それまでのナックルヘッドエンジンの後継機にあたります。排気量は1000ccと1200ccが用意されていました。このラインナップは先代のナックルヘッドと同じで、性能もほぼ互角です。ではなにが違うのか? それは、先代のナックルヘッドで問題視された、弱点であるオーバーヒートやオイル漏れ、エンジンパーツの破損対策などです。
もともとシンプルなエンジン設計なので、いくら弱いエンジンといっても、ナックルヘッドは現役で多くの方に愛用されています。そんなナックルヘッドを強化したパンヘッドエンジンは、さらに信頼度がありますね。
パンヘッドの名前の由来
パンヘッドの由来は、フライパンのような形のエンジンヘッドから来ています。確かにパンヘッドエンジンは、このエンジンヘッドが特徴的で、ひときわ目を引きますね。この形が好きでこだわってしまう方の気持ちもお分かりいただけるはずです。
パンヘッドエンジンのハーレーダビットソンの中古車選びはどうする?
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パンヘッドはすでに過去のエンジンです。それも60年以上前のエンジン。不安要素もありますが、考え方によっては現在まで残り続けてると言うことは、それだけ頑丈であることが裏付けられています。
話は戻りますが、すなわちパンヘッドは、中古車しかありません。一般的な中古車は、年式や走行距離が判断材料ですが、パンヘッドにおいてはそのような選び方はナンセンスです。半世紀以上経っていますから、メーター交換の可能性もありますし、それを裏付けることもできません。
ですから走行距離は無視していいでしょう。ではなにを基準にするべきか? それについて考えてみます。
ハーレーダビットソン パンヘッドエンジンの中古車選びコツ
当たり前ですが、パンヘッドは古いバイクです。よって整備など、一般的なバイクショップでは断られてしまうことがあります。とてもマニアックな技術を要する乗り物ということです。このことから、パンヘッドの販売を取り扱っているバイクショップでも、整備はよそでやってくださいと言うところもあります。
裏を返せば、整備ができない=整備せずに販売している、そのパンヘッドが正しい状態であるのか、正常な状態にあるのかを見分ける能力のないショップであるといえますね。パンヘッドはマニアックなバイクですから、ぜひともアフターケアまでしてくれるショップで購入してください。
すでに絶版状態のパンヘッドでは、修理パーツの入手すら難しい状況です。専門店やパンヘッドを得意としているショップを見極める能力も求められます。
パンヘッドは所有欲を満たしてくれる
まるで少年のように、宝物を手にするような気持ちになれるパンヘッド。希少性、ファッション性共にハイレベルです。数あるハーレーダビットソンシリーズの中でも、抜群の存在感があります。一度手に入れたら、生涯を共に過ごしたくなる、そんなバイクです。
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この記事のライター
自動車、バイク、アパレル関係のお仕事に携わっておりました。その経験を生かしライター活動をさせていただいております。