続く快進撃!ディール・オム2017ssコレクション
クリスチャン・ディオールのメンズラインとして、2001-2002秋冬シーズンにパリでコレクションをスタートし、世界中に旋風巻起こしたディオール・オム。以来、いまだ力強くエレガントなコレクションを発表し続けています。今シーズン春夏も華やかでバリエーション豊かなワードローブを見せてくれました。
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ドラマチックなショー展開
モノトーンカラーを中心にスタートしたコレクション。中盤から後半にかけてドラマチックにどんどん鮮やかなカラーが登場し、アイテムもコーディネイトも多彩に展開されました。
ラインがスタートしてまだ年数は浅いですが、老舗ラグジュアリーメゾンの力を見せつけてくれたような今回のコレクションでした。
スタンダードも少し・・
端正に仕立てられた黒のスーツ。肩からアームにかけて、パンツはサイドに飾られたテープがアクセントになっています。ギンガムチェックのシャツが甘さを出しながら、クロップド丈のパンツに長めのブーツが軽やかでシャープな印象を与えることにより、トータルコーディネートの中でイメージの対比を生み出しています。
同じ素材でも・・
先ほどと同じ素材、色で構成されたルック。しかし服のラインとして使われていたテープはベルトやサスペンダーなどアクセサリーに変身、パンツはワークなイメージでダボっとボリュームアップさせています。打て変わってパンクなイメージのコーディネイトになっています。
ボンデージ!
ナローでスッキリしたスーツにヌードカラーのインナー、その上に先ほどのテープが今度はボンデージなアクセサリーになっています!
ここでもパンクな要素を、かけ離れたイメージの上に乗せて遊び心のあるコーディネイトにしています。
繊細さと軽やかさ
センシティブで幻想的なテキスタイルのセットアップ、ジャケットというよりベストといったほうが良いでしょうか。これもパンツをクロップド丈にし、ブーツの黒で印象を締めています。この上にボリュームのあるリュックを背負い、スポーティなエッセンスを加え軽やかにしています。
スポーツもコーディネイトで
完全に上下ジャージです(笑)しかしインナーはヌードカラーのボタンダウンシャツ、足元は黒ブーツと、ここでもまた異なるカテゴリーの組み合わせで洗練されたイメージのスポーツルックに仕上げています。ショー序盤から形を変えながらも同じカラーリングを展開しているのがわかりますね。
シャープだっ
いやこれはシャープでカッチョイイですね!アイテム的にはスポーツなんですが、このテーラードスーツのような素材感、これがパリッとエッジの効いた作品にしています。相変わらず登場するトリコロールのアクセントも際立っていますね。
花のあるとは・・
「花のある」とはよく言いますが、これは本当にステージにパッと花が咲いたような鮮やかな作品ですね!これぞ職人技というような細やかな美しいテキスタイルが、派手でありながらも洗練された上品さを醸し出し、また可愛らしさも孕ませています。膨張しがちな素材と色を、サイズ感と丈でスッキリと仕上げていますね、足元もカッコイイ!
受け継がれていく力
ディオール・オムは、イヴ・サンローランのメンズラインのデザインをしていたエディ・スマリンをアーティスティックディレクターとして迎え出発しました。数々の功績をブランドに残したスマリンは2007年に辞任し、その後のブランドの行く末も不安視されていました。しかし発足当時スマリンのアシスタントであったクリス・ヴァン・アッシュが2008年シーズンよりクリエイティブディレクターに就任し、彼の尽力と活躍でディオール・オムは今も大きな存在感を示しています。今後も目が離せないブランドのひとつですね。