大人の遊び心を満たすラグジュアリークーペ 国内外で今チェックするならこの4車種!
ストイックなスポーツカーではなく、ジェントルなセダンでもない。それはラグジュアリー性と遊び心を兼ね備えたアッパークラスの2ドアクーペ。スペシャリティカーとも呼称され、富裕な時代に愛されてきたスタイルです。国内外のブランドからラインオフしたEmotionalな2ドアクーペをご紹介します。
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国内外一流ブランドがリリース!珠玉の2ドアクーペ
国内では一頃に比べてラインナップが減ってしまった2ドアクーペモデル。しかし欧米では根強い人気があり、日本のメーカーでも海外専用モデルが製造されています。車は時代と共に変遷するのが宿命でありますが、アッパーミドル層にも愛される2ドアクーペはワンランク上のライフスタイルを感じることができるでしょう。
フランス語で「切る」という意味を持つクープを語源とするクーペ。そのスタイルは天蓋の付いた4人乗り対面座席である馬車をパーソナルな2座仕様に「切った」ことが始まりのようです。2ドアクーペ後席はあくまでエマージェンシーのためにあると思われがちですが、ここには大切な役割があります。それはサイドシートに迎えたレディのバッグやコートを置くこと、そしてそのレディに送るプレゼントを隠しておくことが目的なのです。
BMW 440i
後輪を駆動することにこだわり、流麗なボディデザインを持つBMWの2ドアクーペは世界中のクーペモデルのベンチマークでもあります。かつてE46型 M3 CLSはニュルブルクリンクのレコードを持っていたほどで、多くのスーパースポーツカーがその後塵を拝していました。2013年に永く3シリーズとして愛されてきたBMWのクーペモデルは4シリーズとなり、クーペ・カブリオレ・グランクーペをラインナップしています。
4シリーズクーペは「Sport・Luxury・M Sport」の3タイプから選ぶことができ、おすすめするのはトップグレードの「440i」で最もエレガントな雰囲気をもつ「Luxury」です。エクステリアはフロントからサイド、リヤに至るまで上質なクロームモールがインサートされており、エキゾーストパイプのエンドまでクローム仕上げとなっています。ホイルも他のスポーツモデルとは異なる意匠のマルチスポークが精密さを感じさるデザインです。ドアを開ければLuxury専用のドア・シル・プレートが迎えてくれ、ウッドパネルとクロームのコンビネーションがラグジュアリーなインテリアを表現しています。
エンジンはシルキーシックスと評される伝統の3.0L 直列6気筒で、ターボを装備し卓越したパフォーマンスを発揮します。組み合わされるトランスミッションにはパドルシフトで操作可能な8速のスポーツATを備えており、革新的なエンジンと合わせてダイナミックなドライビングが楽しめるでしょう。ヘッドアップディスプレイやアクティブクルーズコントロールなどのサポートシステムを導入し、アクティブプロテクションなど安全にも配慮した装備もポイントです。「440i Luxury」は素敵なレディを迎えるに相応しい2ドアクーペとなっています。
AUDI A5 COUPE
アウディの豊富なラインナップの中で最もラグジュアリーなテイストの2ドアクーペが「A5 COUPE」ではないでしょうか。他のモデルと同様にしっとりとした落ち着きのあるエクステリアは紳士的なエレガントさを感じさせます。主張し過ぎない端正なディテールと、ゆったりとウェーブするウェストラインはラグジュアリークーペに相応しいデザインといえるでしょう。
上質なレザーシート生地はミラノ・ナッパからチョイスでき、ドアやコンソールフィニッシャーにウォルナットブラウンを選べば、よりラグジュアリーなインテリアが完成します。オーディオシステムにはオプションでBang & Olufsen社のサウンドシステムを搭載することも可能です。このオーディオなら風切り音やロードノイズ・インテリア形状まで計算し尽くされた至高のサウンドを楽しむことができるでしょう。シートヒーターやメータパネルのインフォメーションシステムなどのおもてなし装備も充実したモデルです。
アウディが誇る4WDシステムであるquattro、多くの4WDモデルのベンチマークともいえるこのquattroシステムはレースやラリーの世界にも革命をもたらしました。アウディはこのquattroをさらに進化させており、前後の駆動配分を自動で行うのはもちろんのこと、トルクベクタリングシステムの採用によりコーナリング時のアンダーステアも解消しています。このためヘビーウェットやスノー・マッドなど2輪駆動の車が不得手とする路面でも安心してコントロールすることが可能です。トランスミッションにはMTのダイレクトさとATの操作性を合わせもつ7速Sトロニックを採用しており、2.0L 直列4気筒ターボエンジンとの組み合わせであらゆる路面を意のままにドライブできるのが「A5 COUPE」であります。
LEXUS RC
日本が世界に誇るプレミアムブランド「LEXUS・INFINITY・ACURA」各ブランドからはプレミアムなモデルがリリースされていますが、唯一日本国内で販売網を展開するのがレクサス。そのブランドアイデンティティはむしろ日本よりも欧米での評価が高く、まるで欧州ブランドのような雰囲気を漂わせています。レクサスとして初めてのクーペは国内で「ソアラ」だった「SC」でしたが、今回ご紹介する「RC」はスーパースポーツ「LFA」のエッセンスを受け継ぎながらもラディカルなクーペとして「RC」の名を冠しています。
「RC」はラディカルクーペの名の通り、根源的にクーペを楽しむために生まれたモデルです。そのコックピットは「LFA」譲りのストイックさとレクサスならではのラグジュアリー性を備えており、ドライバーとパッセンジャーに同等のドライビングプジャーを与えてくれるでしょう。全車にオプションとして用意されるMark Levinsonのオーディオシステムをチョイスすれば極上のサウンドルームとして移動時間を楽しむことができます。そしてマルチインフォメーションディスプレイやネットワークナビゲーションなど先進のアイテムも忘れていません。
クーペ専用に設計されたプラットフォームを得て、原点であるスポーティーな走りを予感させるメカニズムです。おすすめのグレードは「RC 350”F SPORT”」であり、定評ある3.5L V6エンジンには8速ATのSPDSが組み合わされます。アクセルに即応するレスポンスを備え、高剛性のボディはそのパフォーマンスをを余すところなく路面に伝えるのです。レクサスならではのエレガントな2ドアクーペならサイドシートに迎えた女神も微笑んでくれるでしょう。
NISSAN SKYLINE COUPE
Emotional、それは「SKYLINE COUPE」に最も似合う言葉ではないでしょうか。日本の自動車メーカーで途切れることなくクーペモデルを作り続けるのが日産です。その日産だからこそ生み出すことができた珠玉の2ドアクーペ。3代目となる次期モデルはV35以降のスカイラインクーペの集大成となるべく開発されており、インフィニティブランドではQ60としてデビューしています。
「SKYLINE COUPE」に先行して「INFINITY Q60」は2016年1月にデトロイトショーでワールドプレミアを迎えており、アメリカでは年内に販売予定です。エクステリアはインフィニティのデザインアイデンティティを踏襲しながらも、よりグラマラスなフェンダーラインを持ち、全身からエモーショナルな雰囲気を漂わせています。エンジンは新開発の3.0L V6ツインターボであるVR30が搭載され、ハイパフォーマンスなこのエンジンのスペックはライバルを大きく凌駕。組み合わされるトランスミッションは7速ATとなり、日本国内でも同ユニットが搭載されるようです。
日本への導入は2017年といわれていますが、早くこの「SKYLINE COUPE」を手に入れて、素敵なレディをサイドシートに迎えたいと思うのは私だけではないでしょう。
さらなる高みを目指して走り続けるためのクーペ
お気に入りのスーツや腕時計を身に着けるように、走らせるだけで自身を表現してくれるマシン。Luxury・Emotional・Sense of funなど様々な形容詞が付く2ドアクーペモデルは、ステップアップする貴方に必要な移動空間でもあり、より高みへと導いてくれるのではないでしょうか。
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この記事のライター
信州の曲者が集まるCLUB Autistaに所属する道楽者。車と酒と湯を愛し、ひと時を執筆に捧げる。