これでシャーロッキャンになれる!シャーロック・ホームズ代表作品6選
英国・スコットランドの作家、アーサー・コナン・ドイルが生んだ名探偵シャーロック・ホームズのシリーズをご紹介します。
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名探偵といえば
英国・スコットランドの作家、アーサー・コナン・ドイルが生んだ名探偵シャーロック・ホームズは、現在でも最も有名で人気のある小説ヒーローの一人です。
眼科医であったドイルは、ロンドンで開業するものの全く繁盛せず、困窮していました。税務署に申告した際には、収入を偽っているのでは、と疑われたという逸話さえ残っています。
時間だけはあったドイルは、大学の恩師・ベル博士をモデルに探偵小説を書きます。
ホームズはワトスン(ワトソン)と初対面にも関わらず、アフガニスタン戦争帰りであることを話してワトスンを驚かせます。
モデルのベル博士も、相手のちょっとした特徴から推理したことを話して驚かせるのが好きだったと言われています。
二人の出会いのシーンで、ホームズが実験に成功したと言って喜んでいるのが、血色素にだけ反応する試薬ですが、実はこれ、現代でいうルミノール試薬なのです。
無事事件を解決し、二人は共同生活を始めます。
残念ながら、『緋色の研究』はほとんど反響がありませんでした。二年後に、アメリカから続編を依頼され、書いた第二長編が『四つの書名』。これがアメリカでヒットし、イギリスに逆輸入されて大反響を生みます。
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『シャーロック・ホームズの冒険』 ~有名作品・トリック満載の作品集~
ドイルは次々と短編小説を発表します。その第一短編集が『冒険』です。
ホームズがただ一人愛した女性といわれるアイリーン・アドラーが登場する『ボヘミアの醜聞』を巻頭に据え、『赤毛組合』『青い紅玉』『まだらの紐』など、有名で斬新なアイデアの作品が多く収められています。
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『シャーロック・ホームズの思い出』 ~ホームズ死す? 『最後の事件』を収録~
好評が続いたホームズ作品ですが、ドイル本人には作家という意識がなく、連載をやめようと思い立ちます。
『最後の事件』で天才の名探偵ホームズを窮地に追い込むべき、悪の天才・ダークヒーローのモリアティ教授を登場させ、スイスのライヘンバッハの滝にともに沈んだとして物語を完結させようとしたのです。
ところが、ファンが猛反対をし、一時ドイルは外出さえできなかったほどだったと言われています。仕方なく、過去にホームズが解決した事件をワトスンが発表するという形で、新作が発表されました。
『バスカヴィル家の犬』 ~ホームズ作品の最高傑作と言われる作品~
『バスカヴィル家の犬』はシリーズ3作目の長編です。ファンは歓喜し、ドイルの思惑とは逆にホームズの続編を待ち望む声が強くなってしまったのです。
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『シャーロック・ホームズの帰還』 ~谷底に落ちたはずのホームズが颯爽と復活~
『バスカヴィル家の犬』連載終了から1年半後、ドイルはついにホームズを『空家の冒険』で復活させます。
この第二短編集も、暗号の傑作『踊る人形』他、名作が粒揃いです。
収録作のひとつ『ノーウッドの建築士』は指紋が犯人逮捕の決め手となりますが、当時、警察捜査に指紋は利用されていません。ルミノール試薬といい、ドイルの先見性を知ることができるエピソードです。
『シャーロック・ホームズ最後の挨拶』~ホームズの晩年を描く『最後の挨拶』収録~
その後も、ドイルは気まぐれのように数カ月、時には数年のスパンを置いて、ホームズシリーズを書き続けます。
1913年12月『瀕死の探偵』の発表後、沈黙を続けたドイルは1917年9月『最後の挨拶』を発表します。探偵引退後のホームズがイギリス政府の依頼を受け、ドイツのスパイを捕まえる内容です。
第一次世界大戦で、最愛の息子を失ったドイルが敵国ドイツに対する悔しさ、無念さをホームズに託した作品と言われています。
これからも語り継がれるホームズ
世界中に多くの熱狂的なホームズ・ファンがいて、シャーロッキャンと呼ばれています。
ホームズ作品の特徴は、ほとんどのミステリーが一度読んで結末を知ってしまうと二度と読む気が起らなくなるのに対して、読むたびに違った味わいがあり、再読に耐えうるという点です。
それを支えているのは、ホームズの推理力、人間的魅力であり、ワトスンとの友情でしょうが、何よりもドイルの作家としての能力にあります。
望まずに作家の道を歩んだドイルですが、その名前はホームズと同様に、ミステリーが存在する限り、語り継がれていくことでしょう。
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