冒険心をそそられる国「沿ドニエストル共和国」の攻略法

今回は「沿ドニエストル共和国」をお伝えします。「沿ドニエストル共和国」は本当にミステリアスな国です。一般的な地図帳を調べても出てきません。しかし、きちんと「存在」します。一体、どういうことでしょうか。

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「沿ドニエストル共和国」の概要

出典:en.wikipedia.org

「沿ドニエストル共和国」はルーマニアとウクライナに挟まれた小国、モルドバ共和国の中にあります。「沿ドニストル」とあるように、ドニエストル川の東岸にある細長い国です。南北は約200kmになりますが、東西は最も狭いところで4kmになります。
「沿ドニエストル共和国」は1990年前半に、旧ソ連のモルドバ共和国から独立宣言しました、現在では「沿ドニエストル共和国」の領土はモルドバ共和国がコントロールできていない状態にあります。「沿ドニエストル共和国」には他国と同じように、独自の政府、国旗、国歌、通貨が存在します。しかし、全ての国連加盟国は「沿ドニエストル共和国」を「国」としてみなしていません。このような「国」は一般的に「未承認国家」と呼ばれています。ヨーロッパやコーカサス諸国には「未承認国家」がいくつか存在します。その中で、アクセスしやすいのが「沿ドニエストル共和国」なのです。
「沿ドニエストル共和国」は消滅したソビエト連邦の雰囲気が感じられる国としても有名です。ぜひ、実際に訪れて、このミステリアスな国を楽しんでください。

「沿ドニエストル共和国」への道のり

出典:en.wikipedia.org

「沿ドニエストル共和国」の首都ティラスポリへは、モルドバの首都、キシナウからバスに乗るのがオススメです。キシナウからティラスポリ行きのバスは約20分~30分間隔で運行されており、大変便利です。所要時間は約90分~120分です。
キシナウを出発してしばらくすると、厳しい「沿ドニエストル共和国」の入国審査場に着きます。審査官からいろいろ質問されますが、落ち着いて答えればOKです。審査が終わると審査官から紙がもらえます。この紙には出国すべき時間が記載されているので、チェックしましょう。なお、もらった紙は出国時に回収されるので、無くしてはいけません。必ずパスポートに挟みましょう。日帰りの際は特別な手続きはいりませんが、「沿ドニエストル共和国」で宿泊される場合は手続きが必要となります。
なお、モルドバは「沿ドニエストル共和国」を「国家」として認めていないため、モルドバ側の出国審査はありません。

首都ティラスポリの地図を用意しておくことがポイント

出典:en.wikipedia.org

首都ティラスポリを訪れる際は、事前にGoogleマップなどを使って、地図を用意しておきましょう。なぜなら、ティラスポリには地図が無いからです。街中、どこを見渡しても市街地図は見当たりません。ましてや、観光客向けのインフォメーションセンターも存在しません。迷子にならないためにも、必ず地図は用意しておきましょう。なお、ティラスポリの中心地は碁盤の目のような街なので、地図があれば何も問題もありません。


沿ドニエストル・ルーブルにご注意

出典:ja.wikipedia.org

「沿ドニエストル共和国」の通貨は「沿ドニエストル・ルーブル」になります。実はこの通貨が厄介なのです。なぜなら「沿ドニエストル・ルーブル」は他国で両替することができません。「沿ドニエストル共和国」を出国した瞬間に、ゴミクズになります。バスターミナルにはユーロやモルドバ・レイから「沿ドニエストル・ルーブル」に両替できる両替所がありますので、バスから降りたら両替を済ませましょう。なお、両替は必要最低限な額に留めておくことをオススメします。一部の施設ではモルドバの通貨であるモルドバ・レイが使えるところもありますが、クレジットカードは一切使えませんのでご注意ください。


摩訶不思議な部分が魅力な国

いかがでしたか。この文章を読むだけでも「不思議な国だなあ」と思われることでしょう。実際に訪れると「?」マークが頭の中でたくさん点滅するはず。この摩訶不思議なところが「沿ドニエストル共和国」の魅力です。ぜひ、見聞を広める意味でも、機会があれば「沿ドニエストル共和国」を訪れてくださいね。


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hirot

神戸市出身。東ヨーロッパと鉄道はライフワーク。歴史(現代史)と政治(国際政治)は興味分野。さすらいの鉄道旅を趣味としています。

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