知られざるヨーロッパのリゾート地・モンテネグロの観光情報
今回はアドリア海に面するモンテネグロの観光情報をお伝えします。と言っても「モンテネグロ」と聞いてピンと来る方も少ないでしょう。しかし、モンテネグロには知られていない数多くの魅力が隠されているのです。
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モンテネグロの概要
モンテネグロはアドリア海に面している小国です。面積は福島県ほど、人口は約62万人です。モンテネグロはセルビアやクロアチアと共に旧ユーゴ(ユーゴスラビア社会主義連邦共和国)を構成する一共和国でした。1990年代に次々と共和国が独立していく中、モンテネグロはセルビアと共に新ユーゴ(ユーゴスラビア連邦共和国)を結成。2003年に連合体の「セルビア・モンテネグロ」に変わり、2006年に独立を果たしました。
62万人のうち、モンテネグロ人が45%、セルビア人が29%となっています。他の旧ユーゴ諸国とは異なり、内戦が発生しなかったのが大きな特徴です。現在も安定しており、ビギナーの方でも安心して旅行が楽しめる国です。
モンテネグロへの道のり
残念ながら2016年10月現在、日本からモンテネグロへの直行便は運航されていません。モンテネグロへ行かれる際には、どこかで乗り継ぎをしなければなりません。オススメはパリとトルコのイスタンブール経由。どちらも午前中のフライトで、夜にモンテネグロの首都、ポトゴリツァに着きます。他にも経由地はありますが、モンテネグロ行きの便が少ないため、経由地で一泊することになります。
オススメはクロアチアの一大観光地、ドゥブロヴニクからバスを利用すること。モンテネグロの一大観光地であるコトルまで、所要時間は約2時間です。他には、アルバニア、マケドニア、ボスニア・ヘルツェゴビナからバスでアクセスすることが可能です。
モンテネグロの見所
まずは、アドリア海沿岸に注目してみましょう。モンテネグロで一番有名な町がコトルです。コトルは昔から城塞都市として知られており、世界文化遺産にも登録されています。クロアチアのドゥブロヴニクと比較すると、素朴で落ち着いた雰囲気が漂っています。コトル旧市街には12世紀に建てられたカトリック教会「聖トリプン大聖堂」や「聖ルカ教会」があります。体力と時間がある方は城壁を登ってみましょう。城壁の高さは一番高いところで20mにもなります。一番上まで登ると、目の前には海が見えます。コトル旧市街と海の組み合わせが絶妙で、その美しさは筆舌に尽くしがたいです。
リゾート気分を味わいたい方はブドヴァに行ってみましょう。ブドヴァには美しいビーチがあり、ドゥルミトル国立公園や古都ツェティニェへアクセスすることもできます。また、ロシア資本のカジノが建っていることもブドヴァの大きな特徴です。
鉄道ファンなら乗ってみたいベオグラード・バール鉄道
鉄道ファンでしたら、セルビアの首都ベオグラードからモンテネグロのバールまで結ぶ「ベオグラード・バール鉄道」に乗ってみましょう。この路線はモンテネグロ側の景色が美しいことで知られています。山々を縫うように走るので、迫力ある景色を思う存分楽しむことができます。注目は世界で二番目に高い「マラ・リイェカ橋梁」。どうか、頑張って見つけてください。なお、この路線はモンテネグロの首都、ポトゴリツァから乗車することもできます。ただし、セルビア、モンテネグロ双方とも、鉄道はスロースピードなので、時間を気にする方はオススメできません。
現地ツアーもオススメ
モンテネグロには魅力的な観光スポットがたくさんあるのですが、公共交通機関が発達していないため、アクセスするのが難しいスポットもあります。そんな時は、現地ツアーを積極的に使いましょう。現地ツアーですと、観光スポットへダイレクトにアクセスできるので時間の節約にもなります。また、モンテネグロは小国ですので、一日もあれば主要な観光地を回ることができるのです。車に乗り慣れている方は、レンタカーの使用もいいでしょう。
黒い山「モンテネグロ」
そもそも「モンテネグロ」とは「黒い山」という意味です。夕方になると、モンテネグロの山々が影の影響で黒くなります。それはまるで映画のようです。モンテネグロに行かれたら、ぜひチェックしてみましょう。
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この記事のライター
神戸市出身。東ヨーロッパと鉄道はライフワーク。歴史(現代史)と政治(国際政治)は興味分野。さすらいの鉄道旅を趣味としています。