イタリアでカッコよくコーヒーを傾けたいおしゃれなカフェ5選
どんな小さな街にもカフェがあると言われるコーヒー大国イタリア。世界で一番古いカフェからブランドのカフェまでイタリアだからこそ味わえるおしゃれなカフェを紹介します。
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18世紀から続くイタリアのカフェ文化
出典:pixabay.com
イタリアではちょっとした時間にカフェに入ってエスプレッソを飲むのが生活の一部になっています。エスプレッソが生まれたのもイタリア、そして最初のカフェが生まれたのもイタリアと言われているほどコーヒーの歴史が長いイタリア。その歴史を語るように世界遺産の街の中にある由緒正しいカフェから世界ブランドが展開するカフェまでおしゃれなカフェがたくさんあります。格調高い家具に取り囲まれるのもよし、モダンな雰囲気でカッコよく決めるのもよし、イタリア旅行で絶対に押さえておきたい最高級のカフェを紹介します。
カサノヴァも常連だった世界最古のカフェ「カッフェ・フローリアン」
水の都ヴェネツィア。貿易都市として栄えたこの街は昔から世界各国の文化が交差する街として知られました。経済的にも文化的にも豊かだったこの街に世界初のカフェが生まれたのは1720年。プレイボーイとして有名なカサノヴァもドイツの作家ゲーテも訪れたと言われるのがカッフェ・フローリアンです。音楽の生演奏が豪華な内装の店内をさらに盛り上げてくれます。このカフェを訪れるオススメの季節は2月、カーニバルが行われる時です。時代衣装に身を包み仮面で着飾った男女が18世紀のカフェに座っている姿はタイムスリップした気分を味わうのにぴったりです。
文化人が集ったローマの老舗「アンティコ・カフェ・グレコ」
こちらのカフェも18世紀、フローリアンより少し遅れて1760年にローマにできたカフェです。当時カフェはただコーヒーを飲むだけのところではありませんでした。文化人たちが集まり詩や文学、芸術について語り合う場だったです。特にローマはローマ時代の遺跡が残り、バロック芸術が花開いた場所。ヨーロッパ全土の文化人の憧れの街でした。その中心となったこのカフェにはイギリスを代表する詩人バイロンや印象派ピアニストのリストなどが訪れたことでも知られています。本を片手に訪れたい老舗です。
モードの最新を行くミラノで行きたい「エンポリオ・アルマーニ・カフェ」
歴史の長さもそうですが、イタリアのもう一つの魅力がファッションです。世界の最先端を行くミラノにあるのがアルマーニ・カフェです。イタリアのモードの代表とも言えるアルマーニはインテリアや飲食に力を入れていることでも知られています。そんな最新のインテリアに囲まれてこだわりのカフェをいただけるのがこのお店。ミラノでは松久信幸シェフが監修するアルマーニ・ノブも人気があります。アルマーニ・カフェは東京でも展開しているので、ぜひイタリアに行った気分を味わってください。
モードの歴史を堪能した後にじっくり味わいたい「グッチ・カフェ」
イタリアブランドのもう一つの代表格グッチ。モードの歴史を集めた美術館を2011年にオープンしました。1921年に開業したフィレンツェの中心にあるシニョーリア広場の宮殿にあるこの美術館ではグッチの歴史と資料をたっぷり見ることができます。併設されているのはカフェとブックショップ。モードについて学んだ後はぜひカフェへ足を伸ばしましょう。カフェの屋外スペースからはフィレンツェを代表する彫刻作品を見ることができます。本物の美術作品を見ながら飲むコーヒーの味は格別です。
イリー・コーヒーを生み出した街にある「カフェ・サン・マルコ」
日本でも人気のエスプレッソコーヒーのブランドといえばイリー・コーヒーです。そのイリー・コーヒーの本社があるのがイタリアの北東に位置するトリエステ。日本では知名度が高くありませんが、海に面したこの街は貿易で栄え、オーストリア帝国の一部だった歴史があります。そんな国際色豊かな街にある老舗が「カフェ・サン・マルコ」です。ここの特徴はオーストリア帝国の首都ウィーンを彷彿とさせる木製のバルコニー。様々な文化が交差した歴史を感じながらコーヒーを傾けてみましょう。
古きもモダンもおしゃれにかっこよく
18世紀に文化人たちが集った老舗から最新のモードを代表するお店まで場所もコンセプトも様々なカフェを5軒見てきました。どのカフェにも共通するのがイタリアの美学が生きているところ。老舗にはその当時ならではの、そして現代を代表するブランドカフェにはモードの美学を見ることができます。おしゃれなカフェに似合う格好をして優雅にコーヒーを楽しみましょう。
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この記事のライター
イタリア政府公認観光ガイド。本場イタリアからグルメ、ワイン、そしてイタリア男のカッコイイ生き様をお届けします。大手外資系企業で勤務中のある日「トスカーナの風に吹かれたい!」と思いつき、キャリアを捨ててイタリアに移住。フィレンツェ公認観光ガイドとして、大好きなルネサンス発祥の地フィレンツェで、現代にも通じる芸術、歴史、ライフスタイルを紹介しています。Twitterでほぼ毎日イタリアの「生」の情報を提供中。