やっぱりちょうどいい!新発売のホンダFREEDとトヨタSIENTAを比較
「ちょうどいい」。とてもいい言葉です。日本にちょうどいい。サイズがちょうどいい。家族にちょうどいい。経済的にもちょうどいい。なんか爆発的にヒットしてもいいし、このカテゴリーであふれてもいいのではと思うのです。
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新型「フリード/フリード+(プラス)」が発売
出典:autoc-one.jp
2016年9月16日、ホンダから新型「フリード/フリード+(プラス)」が発売されました。「ちょうどいい、ちょうどいい」と言っていた先代でしたが、今回のフリードも「ちょうといい」みたいです。このカテゴリーはかつてホンダが風穴をあけた「ストリーム」のカテゴリーの進化版と考えればいいのでしょうか。ライバルだったのはトヨタのウィッシュですが、どちらもかなりの勢いで登場して走り始めたもののいつの間にか失速して、いつの間にか生産中止になっていました。ステーションワゴン的な車高で7人乗りという、いつも7人乗るには使い勝手が悪く、たまに7人乗りするには普段にムダが多いことが人気低下の要因だったのではないでしょうか。フリードは先代もとても売れていたらしいです。ライバルはヴォクシー/ノア/エスクァイア、セレナでは大きすぎますし、やはりシエンタでしょう(コンパクトミニバン)。今回はフリードを先代からの進化部分を中心に、そしてライバルのシエンタがどのようなクルマなのかをみていきたいと思います。
FREED/FREED+
出典:autoc-one.jp
まず新型フリードのエクステリアですが、最新の「ホンダ顔」であると思います。昔からMercedes-BenzやBMWなど海外のクルマは基本的に同じエクステリアデザインを踏襲する傾向があり、それと比較すると国産車はモデルチェンジするたびに顔(エクステリアデザイン)が変わってきたと思います。最近はトヨタ(シエンタ→プリウス→エスティマ)がいい例ですが、ホンダ、スバル、マツダ等、国産車も顔(エクステリアデザイン)が統一されてきているように思います。
出典:car-moby.jp
インテリアで先代と大きく違うのは、ボディサイズ、ホイールベースが変わらないのに1列目から3列目の感覚が+90mm、2列目シートスライド量は+120mm、運転席・助手席間が+50mmと高効率で広くして移動がしやすくなり、スライドドア開口幅を20mm広げ、ステップ高を15mm下げることで、乗降性が向上しています。またラゲッジの地上高が185mm低いという超低床になっています。気になるのは走行性能の進化ですが、ガソリン、ハイブリッドともに燃費が向上しています。特筆すべきはコンパクトミニバン初の「ハイブリッド4WD車」の設定があることでしょう。またタイプ別ではありますが、ホンダの先進安全装備「Honda SENSING」も設定されています。
SIENTA
出典:gazoo.com
対するトヨタシエンタですが、一番目を引くのはやはり顔(エクステリアデザイン)です。シエンタ登場時はシエンタのオリジナルフロントフェイスと思っていましたが、その後のプリウス、エスティマが出てくると、「これがこれからのトヨタ顔」だということがわかりました。はっきり言って好みは別れると思いますが、フリードのところで前述のとおり国産車もこういう傾向にあるのかもしれません。インテリアは後発のフリードと比べてもトヨタらしい先進的なデザインです。こちらも低床がウリで乗降性のよさをアピールしています。また「ダイブイン格納機構」が特徴で、セカンドシートの下にサードシートを格納することができ、簡単に大容量ラゲージスペースを作り出すことができるようになっています。
やっぱり「ちょうどいい」
出典:toyota.jp
以上、新発売のホンダフリードをシエンタと比較してみてみました。「ちょうどいい」はトヨタシエンタにも言えることです。日本の道路事情を考えるとコンパクトカーというのは「ちょうどいい」で、若い世代の子連れ家族、また価格を含めた経済面を考えてもコンパクトミニバンというのはまさに「ちょうどいい」のではないでしょうか。このクラスを輸入車で探し出すのは難しく、またクラスだけを見つけることができても、やはりフリードやシエンタのような小さな車を大きく使う、またそのためのレイアウトやシートアレンジのアイデア、技術は日本車にかなうものはないと思われます。いまフリードとシエンタしかないこのコンパクトミニバンというカテゴリーは、ヴォクシー/ノア/エスクァイア、セレナといったミドルサイズミニバンが大型化、高級化していく中で他社も追随すべき「ちょうどいい」クラスなのではないでしょうか。
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この記事のライター
クルマとともに育ってきました。趣味はクルマ。出かけるのもクルマです。ドライブ、特に温泉が趣味で、おいしいそばを求めて旅に出ることもあります。