【錦秋を彩る紅葉】信州でおすすめする紅葉の名所6選【南信編】
木々が彩も鮮やかに紅に染まる錦秋。信州の秋は澄んだ空気と紅葉を楽しめるスポットが数多くあります。城などの建造物や奇岩など自然の造り出す風景と紅葉が絶妙なコントラストを描き、見るものを絵画の世界へと誘ってくれるのです。信州でおすすめする紅葉の名所を6選ご紹介します。
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紅葉狩りはあずみのから南へ
国宝の松本城をはじめとして、信州の南部には紅葉と合わせて楽しめる観光スポットが多くあります。新宿からは直通の特急電車があり空港も擁する松本市、名古屋方面から高速道路で近い飯田市など様々なアクセスが可能なエリアです。
大町市 国営アルプスあづみの公園
豊かな自然に囲まれ、自然に触れたり体験したりできるのが「国営アルプスあづみの公園」です。この公園は大きく2つの地区に分かれており、ご紹介するのは大町・松川地区になります。こちらの地区には渓流や林間での様々なアクティビティが用意されていて、四季を通じて楽しむことができるのです。
モミジや楓などが多く植樹されており、紅葉の季節になれば鮮やかな赤や黄色に彩られた景色を楽しみながら散策することができます。土・日・祝日の夜間にはライトアップも行われており「紅葉あかり」「ほしあかり」「竹あかり」とそれぞれに名付けられた幻想的な風景を堪能できるでしょう。
公園内にはレストラン「北アルプスの食卓」があり、こちらでは地元産の野菜やコシヒカリを使用した料理が供されています。蕎麦をはじめ信州サーモンなどのブランド食材も味わうことができるレストランです。
松本市 国宝松本城
「松本城」は別名を烏城とも呼ばれる漆黒の城。現存十二天守の一つであり、国宝に指定されている松本市の象徴です。「松本城」では四季を通じて様々なイベントも行われています。春には「夜桜会」夏の「薪能」秋に行われる「茶会」や「菊花展」、そして冬の「氷彫フェスティバル」などが人気です。
城内には多くの桜・欅・モミジが植えられており、晴れた日には鮮やかな紅葉と城の漆黒とのコントラストが美しく堀の水面に映る姿も鑑賞できます。天守閣の見学も可能で、松本市立博物館の入場券とセットのチケットが販売されているのです。天守閣と博物館には甲冑や鉄砲など貴重な収蔵品が収められており、これらを鑑賞できます。
松本で地元の銘産品を味わえることでおすすめなのが、松本城からも近い割烹「松本館」です。創業明治23年の老舗割烹であり、四季折々の懐石料理をはじめ特選信州牛の塩焼きや松本の郷土料理を味わうことができます。
塩尻市 奈良井宿
中山道の宿場町である「奈良井宿」難所といわれた鳥居峠を控えた宿場町はかつて旅人で賑わいを見せていました。江戸時代から盛んに行われていた木工業は曲げ物・櫛・器などを造り出し、漆塗りの技と合わせて現代でも品質の高い工芸品が販売されています。
「奈良井宿」には江戸時代から明治期にかけて建築された建物が立ち並び、まるで往時にタイムスリップしたかのような感覚を味わえる街並みです。建物の屋根越しに見る山並みの紅葉も美しく、奈良井川に架かる奈良井大橋は紅葉をバックに絵葉書のような風情を感じさせてくれます。こちらには地元グルメも豊富に揃っており、蕎麦処をはじめ五平餅やおやきなどの郷土料理を味わうことができるのです。
伊那市 高遠城址公園
出典:photozou.jp
春、桜の名所として名高い高遠城。伊那市高遠町にある「高遠城址公園」は観桜の時期となれば花見客で溢れる桜の園です。戦国時代より高遠氏をはじめ武田氏や毛利氏など城主が移り変わった城で、天守閣は現存していません。しかし公園内には遺構が残っており国の史跡に指定されています。
春に行われる高遠城址公園さくら祭りなど様々なイベントが行われており、秋には新そば祭りと高遠城址もみじ祭りが開催されます。1500本を誇るタカトオコヒガンザクラをはじめとして多くの楓なども植えられており、趣のある紅葉が鑑賞できるのです。高遠城から近い高遠湖も紅葉スポットであり、鮮やかな紅葉が空と共に湖面に映る様は格別であります。
高遠でおすすめの温泉が「さくらの湯」で、こちらは高遠城址公園の近くに立地しています。大浴場や露天風呂などを揃えており、泉質はアルカリ単純泉。打たせ湯やローリングバスが疲れを癒やしてくれるでしょう。
木曽郡上松町 寝覚の床
竜宮城から帰ってきた浦島太郎が玉手箱を開けた場所。そんな言い伝えが残る奇岩の景勝地が「寝覚めの床」です。花崗岩を木曽川の水が侵食したことによってできた地形であり、国の名勝にも指定されています。1968年に運用開始した木曽ダムによって水の流れが弱まり水位も低くなったため、かつて川底にあった花崗岩も水上に出ました。
楓をはじめ漆やナナカマドなどの木々が色づくと、奇岩の風景と木曽川の流れの中に美しい紅葉が浮かびます。寝覚の床周辺には公園も整備されており、JR中央本線の列車が川沿いを走るため車窓からも景色が望めるのです。
上松町でおすすめの温泉&グルメが「桟温泉旅館」です。こちらの温泉は単純二酸化炭素冷鉱泉で日帰り入浴もでき、木曽川の天然鮎を使った料理を味わうことができます。
飯田市 天竜峡
天竜奥三河国定公園の一部である「天竜峡」国の名勝に指定された絶景の景勝地であり、人気の紅葉スポットです。こちらには天竜峡十勝と呼ばれる奇岩があり、上流で1番目の垂竿磯から下流で10番目の芙蓉峒までが明治15年に制定されています。
深い渓谷沿いにはナナカマドやモミジが多く植生しておりヤマツツジも鑑賞できます。これらの木々が紅に色づき水面に映る様はまさに絶景であり、多くの観光客が紅葉狩りに訪れるエリアです。この紅葉は天竜川の川下りをする船からも楽しむことができ、普段の目線で見る風景とはまた違った趣のある景色を堪能できるでしょう。
飯田市でおすすめするのは日本料理の「柚木元」で、地元産の熊・鹿・猪などのジビエ料理をはじめ手の込んだ四季折々の創作懐石料理を味わうことができます。
紅葉狩りと一緒にジビエや温泉も
人気の紅葉スポットが多くある信州の南エリア。紅葉と合わせて景勝地の絶景を鑑賞することができ、秋の一時をゆっくりと楽しむことができます。そして紅葉はもちろん地元食材のグルメに舌鼓を打ち温泉で疲れを癒やせば至福の時を過ごすことができるでしょう。
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この記事のライター
信州の曲者が集まるCLUB Autistaに所属する道楽者。車と酒と湯を愛し、ひと時を執筆に捧げる。