知る人ぞ知る鞄の聖地"豊岡"の認定企業による最高品質のビジネスバッグ10選
スーツから靴などのビジネスアイテムはメイドインイタリーというのがある種のブランドのように呼ばれています。しかし知られていないだけで注目を集めつつあるメイドインジャパン、すなわち日本製の鞄があるのです。それは知る人ぞ知る鞄の聖地と言われる豊岡で作られています。
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世界に通用するメイドインジャパンの高品質な鞄、豊岡鞄とは?
認定企業にのみ許された豊岡鞄マークの持つ意味
「豊岡鞄」とは、2006年に地域団体商標として登録された商標のことで、豊岡の鞄メーカーによる統一ブランドです。しかし、そのブランドを名乗るには兵庫県鞄工業組合が認めた企業により作られた鞄であり、尚且審査をクリアした鞄でなければなりません。つまり兵庫県豊岡市で作られたからといって「豊岡鞄」と呼ばれる訳ではないのです。
この厳しいシステムのため品質は最高品質と言って問題ないレベルで、品質保証の意味合いすらもつ商標となっています。当然世界からも評価されつつある鞄となりました。
また認定企業というシステムのためか、それぞれが切磋琢磨し合い次々に個性的で魅力的な鞄が作られているのも注目される理由となっているのでしょう。そして認定企業としてのプライドからか、企業の丁寧で真摯な対応も高く評価されています。
聖地とまで言われるだけの理由
鞄の聖地と呼ばれるほどの土地、そして鞄の品質であるからには、やはりそれなりの歴史があります。
まず歴史を紐解くと、その起源は神話の時代にまで遡るようです。古事記によれば柳細工の技術が伝えられたとされ、それが豊岡の鞄産業の始まりとされています。そして1400年頃には豊岡では盛んに柳細工がやり取りされていたと応仁記に記述があることから、この頃から産業として成り立っていたと考えられています。
そこからは徐々に発展し続け、1989年の最盛期には全国生産の8割という圧倒的なシェアを誇ります。こうして鞄の聖地とまで言われるようになったのです。
ビジネスシーンで永く愛用できる豊岡認定おすすめバッグ10選
ARTPHERE(アートフィアー) NewDulles Tech
価格 63,000円(税抜)
ARTPHEREは株式会社由利という認定企業によるブランドです。もちろん自社ブランドだけでなく、統一ブランドである「豊岡鞄」でもあります。
ARTPHEREの鞄でまず紹介したいのが「ニューダレス」というシリーズ。ちなみにダレスバッグというのは開口部が口枠式で大きく開く鞄です。ARTPHEREのダレスバッグは全てにおいて「二ュー」が相応しいと言えます。ダレスバッグは基本的に野暮ったく年配の方に似合う鞄でしたが、ニューダレスはオシャレで若い方にも似合うでしょう。また素材や機能面においても一切の妥協がないと言えるでしょう。例えばニューダレスシリーズのTechでは耐久性のあるハイブリッドレザーを使用し、日本人に馴染みやすい木製ハンドルやセキュリティを考慮したキーロックなども備えています。
ARTPHERE(アートフィアー) HorseLine Totebag
価格38,000円 (税抜)
同じくARTPHEREの鞄。こちらはホースラインという馬革を使ったシリーズです。馬革鞄というのは牛革鞄に比べて軽量で丈夫であると言われています。そしてホースラインではポニーレザーを使用しているため柔らかな鞄になっています。その反面負荷のかかる持ち手の部分は厚く丈夫な牛革を使用しています。ちなみにこのホースラインでは6種類が作られているため用途に応じてサイズを変えて選べるのです。ビジネスシーンならトートバッグが丁度いいでしょう。
Totem Re Vooo(トーテムリボー) Totem D.Brief
価格78,840 円(税込)
Totem Re VoooもARTPHEREと同じく株式会社由利によるブランドです。そのTotem Re Voooのトーテムシリーズのブリーフバッグはクラシックなデザインに職人達の全てを注ぎ込んだ鞄です。素材はアラミド繊維を織り込んだオリジナル素材とトスカーナレザー。スウェード調の内装やドイツフックにエクセラファスナーといった金具で全てにおいて隙のない最高級の鞄となっています。
RETRO(レトロ) ダレスリュック
次は創業200年近い木和田株式会社によるRETROというブランドです。このRETROは白化合皮というアンティーク調の合皮を使っているのが特徴です。
今回紹介するダレスリュックはもともと人気のあったダレスボストンをを小さくして縦形にしたものです。リュックとされていますが実際は3WAYになっていて、そのためなのかハンドルの高さを変えられるという珍しい機能が付いています。
ORIGIN(織人) コーデュラ×本革ビジネスバッグ
こちらも木和田株式会社によるブランドの鞄です。ORIGINは作りのよさと使いやすさを追求した木和田株式会社のビジネスシリーズとされています。ここで紹介するのはコーデュラ×本革のコンビ素材のビジネスバッグ。コーデュラというのは、よく鞄などで使用される高い耐久性のある素材です。耐久性だけでなく、ポケットの数が9つと使いやすさも考慮されているようです。
crossroad(クロスロード) UG505056
価格30,240円 (税込)
クロスロードは株式会社服部のオリジナルブランド。服部の作る鞄は”鞄を持つ人を引き立てる”というコンセプトからか、主張しすぎないデザインとなっているのが特徴です。
紹介するのはクロスロードのUGシリーズのトートバッグ。UGシリーズは牛革を使用しながらも軽量なのがポイントのシリーズです。ちなみにこのトートバッグは2WAYになっていて口折れショルダーバッグにもなり用途に応じて使い方を変えられます。
Regale(レガーレ) Japone 三方開きブリーフ
価格36,720円(税込)
こちらはエンドー鞄製作のレガーレという自社ブランドの鞄です。エンドー鞄は1824年創業の超老舗。その伝統を活かしつつも常に新しいことへの挑戦を続けているメーカーです。
この三方開きブリーフは前面、メイン、背面の収納スペースがあり、合計10のポケットがある使い勝手抜群の鞄です。もちろん豊岡鞄だけあり、機能面でなく裏面にPVC加工を施したナイロンを使うなど長く愛用できる素材や技術で作られています。
CREEZAN JETTER CARRY BAG
価格150,000円(税抜き)
クリーザンは株式会社コニーの自社ブランドでステレオタイプなものづくりを脱却したいという思いから2015年に作られた新しいブランドです。今回紹介するキャリーバッグはスタイリッシュなつくりながら真っ白という、ファッション性にあふれた鞄です。白いキャリーバッグでは汚れが目立ちそうなものですが強撥水加工により革製品でありながら汚れや水に強くなっています。機内持ち込み可能なサイズなので出張の時に大活躍しそうです。
豊岡鞄 フラップリュック
こちらは株式会社足立という認定企業によるもので、これまでの鞄とは異なり自社ブランドはなく、「豊岡鞄」のブランドでのみ販売されている鞄です。これは元々鞄の付属材料卸の会社としてスタートしたことに由来するのでしょう。
このリュックはナイロンをベースにフラップ部分にレザーを使用したリュックとなっていて、形もスクエア型ということでビジネスシーンでも使いやすいリュックとなっています。
豊岡鞄 アタッシュケース
価格172,800円(税込み)
こちらはマスミ鞄嚢によるアタッシュケース。シンプルで余計な装飾がないからこそ鞄自体の良さがよく見えてくる商品です。ヌメ革とコットンを使ったアタッシュケースはスタイリッシュな装いです。日本に数台しかないという特殊なミシンは他社では出来ない加工を施し強靭な鞄を作るのに役立っています。マスミ鞄嚢では世代を超えて鞄を使えるようにアフターサービスにも力を入れています。
どれを買っても間違いなし!豊岡鞄を支える日本の職人魂
紹介した鞄はいかがだっただろうか?もちろん全てを紹介しきれたわけではないですが、どれをとっても最高品質と言える鞄でしょう。「豊岡鞄」と認められた鞄には、どれを選んでも間違いはない、そう言えるほどの魅力があります。そしてそれを生み出すのは職人たちの熟練の技術と熱い想い、いわゆる職人魂なのでしょう。
ビジネスアイテムではメイドインイタリーなどのインポートものがもてはやされていますが、豊岡鞄のように国産でも上質なものはたくさん存在します。この豊岡鞄をきっかけにメイドインジャパンにも目を向けていただけたらと思います。
30代から40代にかけてどのようなビジネスバッグを持つかというのは非常に悩ましいです。普段の通勤用から出張用まで様々なビジネスバッグを用意する必要があります。今回は高級感があるお洒落なタイプのものと、出張にも使える機能性に優れたタイプのものを紹介します。
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この記事のライター
普段はビジネス系アパレルショップで勤務しております。その経験を活かしてスーツなどのビジネスファッションについてや、靴や鞄、革製品などのビジネス小物についてプロらしい視点から書ければと思います。