品格が露わになる？意外と見られている和食の基本マナー

いざというときに困る

毎日、当たり前のように食べている和食。しかし、いざレストランや旅館などで本格的な懐石コースを目の前にすると、どうやって食べていいか分からない！なんて思った経験はありませんか？そこで今回は和食に関する基本マナーについてみていきましょう。

入室のマナー

洋食のマナーは「レディファースト」、和食のマナーは「目上の人、上客を敬うこと」
どちらかというと男性を立てることが大事とされています。
もちろん座順は目上の人が上座となります。基本的に一番奥が上座、次に奥となる場所が二番目の方、一番出入り口に近い席が下座となります。ただし、床の間がある部屋に限り、二番目の方の座る位置は床の間側となり、上座の隣とされています。

おしぼりの使い方

おしぼりはテーブルの下、膝の上まで持っていき、手を拭きます。テーブルの上で手を拭いたり、大きく広げて顔を拭くなどといった行為はNGです。

お箸の使い方

箸はテーブルの下で上下に割り、一旦箸置きに戻します。
その後、右手で持ち上げ、左手を箸の下から添えて持ち直し、右手で持つようにします。

以下は、お箸に関するマナー違反一覧です。

　・「渡し箸」・・・器の上に箸を渡して休ませること
　・「刺し箸」・・・食べ物を箸で刺すこと
　・「寄せ箸」・・・箸を使って器を寄せること
　・「迷い箸」・・・どれにしようかと料理の上で箸を動かすこと
　・「握り箸」・・・箸を握ったまま一緒に器を持つこと
　・「探り箸」・・・料理の下から食べたいものを探ること

和食の食べ方

前菜

盛り付けを崩さないように食べましょう。
食べる順番は味の濃さで決まります。淡白なものから濃いものへと移していきましょう。

焼き物

左から食べていき、最後に皮や骨を皿の端に寄せます。

煮物

手前から、物によっては一口大に切り左から食べていきます。

蒸し物

箸やスプーンでかき混ぜることはNGです。上から順に食べていきます。

酢の物

蒸し物同様、箸で混ぜることはマナー違反です。盛り付けを崩さず食べていきます。

揚げ物

手前から順に食べていきます。味が淡白なものが手前、濃いものが後ろに盛り付けされています。
大きいものは箸で切ってから食べるようにしましょう。

椀物

左手で椀を押さえ、右手で蓋を外します。その際、蓋についている水滴は椀の中に入れ、椀の右側に裏返して置きます。
飲む際は具を箸で押さえましょう。決して具と一緒に飲まないようにして下さい。
食べ終えたら蓋を元の状態に戻します。裏返しのまま椀の上に戻す方を見かけますが、マナーとしてはよくないです。

ご飯

ご飯を自分でよそう場合は、器の8分目くらいまでとします。
お替わりをする場合は一口程度残した状態がよしとされています。
また、ご飯が出てきたら、アルコールは控えましょう。

和食は日本人の特権

和食の世界というのは、料理人のみならず、食べる側にとっても奥が深く、礼儀作法がとても美しく感じることのできる世界でもあります。繊細で上品な和食は、日本人の特権とも言える基本の食事です。正しいマナーで食すことで、更に奥深い和食の世界を堪能できるのではないでしょうか。