自転車用チェーンオイルおすすめ10選【タイプ別】

チェーンをクリーンにして快適なライディング

トラブルを防止することに役立ち、快適なライディングのために必要なメンテナンス。自転車を綺麗に保ち、各部に注油するだけでも性能の維持につながります。中でもペダリングの動力を伝える重要なパーツであるチェーンは精度の高い部品で構成されており、回転による摩擦を低減するために潤滑するオイルが必要です。

一言でチェーン用オイルといっても様々なタイプがあり、セレクトに迷うところ。自転車に乗るシュチュエーションや目的に合わせてオイルを選ぶことで、より快適なライディングができるでしょう。チェーンを綺麗に保ち、雨の日や濡れた路面を走ることが少ない場合はドライタイプがおすすめ。マウンテンバイクで水たまりや泥の中を走ったり、ロードバイクで長距離を走る場合などはウェットタイプが。そして両方の特製を活かしたマルチユースタイプなど概ね3タイプに分かれています。

配合されている成分もそれぞれに特徴があります。PTFEなどが配合されていればチェーンの腐食や錆びを防ぐ効果があり、セラミックが配合されていればスムーズなチェーンの動きを実現することが可能。オイルを注油する方式も「スプレー・スポンジ塗布・滴下」などがあり、注油の前にはクリーナーで古い油分などを除去することがポイントです。

多彩に揃った自転車チェーン用オイル、タイプ別に厳選した10アイテムをご紹介しましょう。

※ PTFE＝ポリテトラフルオロエチレン（フッ素樹脂）

ドライタイプ

埃や汚れが付きにくく、チェーンを綺麗に保つことができるのがこのタイプ。衣服にも付着しにくいため、通勤や通学の利用にもおすすめです。反面、水に流れやすいため雨天時にはオイルが減りやすく、オイル切れが早いため長距離には不向きという性質もあります。

KURE「チェーンルブ ドライ」

1960年に創業した呉工業（KURE）は、潤滑油やワックスなど自動車や生活用のケミカル製品を取り扱うメーカー。防錆・潤滑・清浄・防湿効果を得られる「5-56」シリーズが人気で、自転車のメンテナンス用品も揃えています。

「チェーンルブ ドライ」は、チェーンを保護しながらオイルによる抵抗を抑えたチェーンオイル。抜群の浸透力で細かい部品で構成されているチェーンの内部に浸透し、摩擦を低減させます。汚れが付きにくいためチェーンが摩耗しにくく、水置換性があるため水分や湿気を寄せ付けず錆びも防止。ナノセラミックスやPTTEなどの成分も配合されています。

チェーンに直接滴下するタイプ、重ね塗りをすることでより効果を発揮するオイルです。

【スペック】
成分：ナノセラミックス、PTFE、エステル化学合成油、防錆剤、石油系溶剤
容量：130ml
価格：1,238円（税別）

AZ「チェーンルブ クリーン」

1955年に創業し大阪に本社を構えるエーゼット（AZ）。潤滑油や防錆剤をはじめクリーナーや錆び取りなど多彩な製品をラインナップしています。

「チェーンルブ クリーン」は、ワックスやPTFEなどを配合したクリーンなオイル。汚れが付きにくいため街乗りなど普段のライディングにおすすめですが、ドライタイプとしては効果が長持ちするため長距離走行でも安心なオイルです。

【スペック】
成分：ワックス、PTFEなど
容量：110ml
価格：500円（税別）

フィニッシュライン「ドライ バイク ルブリカント」

1988年に米国で設立されたフィニッシュラインは、自転車業界で潤滑油のエキスパートを自負するメーカー。プロサイクリストやメカニックからのフィードバックを製品に反映させ、自転車のパフォーマンスを向上させ維持するアイテムを揃えています。

「ドライ バイク ルブリカント」は、フィニッシュラインのラインナップで最も汎用性の高いオイル。テフロンやフッ素を配合しているため汚れや埃を寄せ付けにくく、チェーンをクリーンに保つことができます。ディレイラやシフターなどチェーン以外のパーツにも使用でき、ワックスのような仕上がりになるオイルです。

【スペック】
成分：テフロン、フッ素など
容量：60ml
価格：600円（税別）

シマノ「PTFE ルーブ」

1921年に創業し世界的にも最大級の規模を誇る自転車部品メーカーのシマノ。高品質には定評があり多くの自転車メーカーがシマノ製の部品を採用、純正のメンテナンス用品もリリースしています。

「PTFE ルーブ」は名前の通りPTFEをベースとしたオイル。チェーンや回転する部品に塗布することで摩耗や異音を低減することができ、スムーズに動かす効果があります。防錆や防食効果もあり、耐久性も高められた製品です。

【スペック】
成分：PTFEなど
容量：100ml
価格：800円（税別）

ウェットタイプ

ロードレースやシクロクロスなど、ハードユース向けのオイルがこのタイプです。雨天時でも流れることが少なく、泥の中や水たまりを走っても強い潤滑力を発揮。長距離走行でも性能が持続しますので、サイクリングや輪行など、ロングライドをする方にもおすすめです。

KURE「チェーンルブ セミウェット」

ドライタイプでもご紹介したKUREから「チェーンルブ セミウェット」。セミウェットタイプとすることでチェーンへの付着性が良く、飛散を押さえたオイルです。耐久性が高く、ロードレースやシクロクロスなどの厳しい条件下でも効果を発揮。水置換性に優れているため水分や湿気を寄せ付けず、防錆効果もあります。

【スペック】
成分：液化チタン、ナノセラミックス、有機モリブデン、防錆剤、潤滑油
容量：200ml
価格：1,524円（税別）

AZ「チェーンルブ マルチパーパス」

「チェーンルブ マルチパーパス」は、特殊合成油をベースにしてPTFEなどを配合したオイル。長距離走行向けに開発されており、摩擦抵抗が少なく快適な乗り心地を実現しています。天候や路面状況を選ばずに使えるオイルで、ウェットタイプですがマルチパーパスな製品です。

【スペック】
成分：特殊合成油、PTFEなど
容量：110ml
価格：500円（税別）

マルチユースタイプ

フィニッシュライン「セラミック ワックス チェーン ルーブ」

「セラミック ワックス チェーン ルーブ」は、極小セラミック粒子を配合した高品質なワックス潤滑剤。塗布したチェーンやパーツがベタつくことなく、汚れも付きにくいため綺麗な状態が持続します。塗布するたびにセラミックコーティングが強化され耐久性もアップしますが、古くなった成分は蓄積しない設計。フィニッシュラインのワールドツアーチームが晴天時のレースで使用しています。

【スペック】
成分：極小セラミック粒子など
容量：60ml
価格：780円（税別）

ホルメンコール「ルーベエクストリーム」

1922年に創業し工業用スキーワックスの開発に成功したドイツのホルメンコール。現在ではスキーやスノーボードをはじめ、自転車やヨットなど多彩なアクティビティに対応した製品をラインナップしています。

「ルーベエクストリーム」はナノテクを採用した高性能なチェーン潤滑剤。ナノテクによって生み出された超微粒子がチェーン内部の細かいパーツまで浸透してコーティング、スムーズな回転と潤滑性を実現しています。潤滑・保護・防錆など様々な効果を発揮する最新鋭の製品です。

【スペック】
成分：ナノ粒子など
容量：50ml
価格：2,000円（税別）

ホルメンコール「ナチュラルバイクルーベ」

同じくホルメンコールから「ナチュラルバイクルーベ」。チェーンへの馴染みが良い金属部品用の潤滑剤で、水分や塩分の付着によって発生する錆びや腐食などからパーツを保護します。潤滑や保護などの必要要件を満たしながら、生分解性素材を配合することによって環境負荷も低減した製品です。

【スペック】
成分：生分解性素材など
容量：50ml
価格：1,200円（税別）

グロータック「GT-OIL」

2009年に設立されスポーツサイクル向けにプロダクト開発を行うグロータック。ローラー台や各種の調整パーツをはじめ、チェーンオイルもラインナップしています。

「GT-OIL」は自転車専用として開発された高性能な摩擦低減オイル。最大摩擦力を低減することを目的に開発されたオイルで、スムーズな回転や静粛性を実現しています。雨天でも流れにくい性質とペダリングに最適な粘性を両立。チェーンはもちろんシフターなどにも使用でき、長距離・長時間のライディングでも安定した潤滑性を発揮します。

【スペック】
成分：潤滑油、添加剤など
容量：50ml
価格：700円（税込み）

ライディングスタイルに合わせたオイルをセレクト

様々なタイプがある自転車のチェーン用オイル。自転車の使用目的や自身のライディングスタイルに合わせて選ぶとことで、より快適なサイクルライフが楽しめるでしょう。

※ 掲載内容は執筆時点、スペック・価格等は参考で変更になる場合があります。