懐かしの時代!1990年代おしゃれ映画おすすめ15選

時代によって人々の髪型もファッションも雰囲気も、男女共に違うもの。「ちょっと昔の方が、自分の好きなお洒落だったのに!」写真集や昔の雑誌を見ていて、そう思ったことはありませんか?今回ご紹介したいのは、90年代に制作されたファッショナブルな映画!細部までお洒落でストーリーも面白い、そんな傑作映画をぜひお楽しみください。

mrmk1104Moeka Kotaki
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アイキャッチ画像出典:eiga.com

90年代に流行ったファッションって?

90年代に流行ったスタイリングの代表の1つが、Tシャツにデニム、スニーカーという出で立ち。当時『タイタニック』で一世を風靡していた俳優、レオナルド・ディカプリオやジョニー・デップが好んでこの着こなしをしていたことで、若者の間でデニム、スニーカー熱が高騰しました。
またイギリスでは少し薄汚れた“グランジ”と呼ばれるファッションがトレンドに。90年代の若者たちを等身大の姿で描きだした作品、服装だけにとどまらず全てが凝られた作品、思わず人におすすめしたくなるそんなお洒落な映画たち。ではさっそくみていきましょう!

1. パルプ・フィクション (1994)

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作品概要・あらすじ

その小気味良いバイオレンス・アクション映画で人気を集めているクエンティン・タランティーノ監督による作品がこの『パルプ・フィクション』。このタイトルは“くだらない話”という意味なのだそう。
強盗を企てているカップル、ギャングの2人組、ギャングのボスの女、ボクシングの八百長試合で金をうけとった1人のボクサー・・・1つ1つの話が少しずつ混じり合い繋がっていく、小洒落たオムニバスストーリーです。『サタデー・ナイト・フィーバー』のジョン・トラボルタ、『スター・ウォーズ』シリーズのサミュエル・L・ジャクソン、アクション俳優として名高いブルース・ウィリスなど豪華キャストが集結しています。

小粋なストーリーを、ダンス・ステップで進んで

パンチのあるバイオレンス描写、巧みなストーリー構成、音楽、クスッと笑えるジョーク。どこを切り取ってもスタイリッシュな演出の『パルプ・フィクション』。ギャングの2人組のビンセントとジュールスのくたびれたスーツファッションやどこか懐かしいアメリカン・ダイナー、ボスの女であるミアの小粋なパンツスーツ姿など、何回でも観たくなるファッショナブルな要素が満載です!キャラクターたちのファッションや店や家のインテリアも楽しみつつ、時系列や台詞回しにもよく注目して楽しんでみてくださいね。

公開 : 1994年10月8日
監督 : クエンティン・タランティーノ
受賞 : 第67回アカデミー賞脚本賞、カンヌ国際映画祭パルム・ドール
出演 : ジョン・トラボルタ、サミュエル・L・ジャクソン、ユマ・サーマン、ブルース・ウィリス

2. ボーイズ'ン・ザ・フッド (1991)

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作品概要・あらすじ

舞台はロサンゼルス、犯罪が多発するサウスセントラル地区。主人公のトレは暴力否定の厳格な考えを持つ父親のもとで暮らしています。幼なじみで親友のリッキーはフットボールの名手ですが高校生にして妻子持ち。リッキーの兄のドウボーイは弟や友達思いの性格でありながら、ストリート・ギャングです。ある日、ドウボーイたちのグループと他のグループの間で抗争が起こって・・・
90年代、サウスセントラルという地区で暮らす黒人の青年たちの友情、恋、青春を鮮烈に描きだした作品です。

黒人青年たちの、ヒリヒリとした青春

劇中で語られる「こんな街から早く逃げ出したい」という思い。しかし街を出たとしても待っているのは、差別や偏見の目という現実。黒人社会の話と聞くと遠い世界のことのような印象を受けますが、憎しみからは憎しみしか生まれない、暴力の虚しさといったメッセージが込められた、全ての人々の心に響く作品です。
社会風刺映画であり、また登場人物たちの成長を描いた青春映画である『ボーイズ'ン・ザ・フッド』。“おしゃれ映画”とくくるのは作品の本意ではありませんが、キャラクターたちが身を包んでいる90年代のストリートファッションはどれも格好よくセンス抜群。ヒップホップ、ストリートカルチャーが好きな方もぜひご覧になってみてはいかがでしょうか。

公開 : 1992年2月8日
監督 : ジョン・シングルトン
受賞 : MTVムービー・アワード 最優秀新人監督賞
出演 : アイス・キューブ、キューバ・グッティング・ジュニア、ローレンス・フィッシュバーン

3. バッファロー66 (1998)

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作品概要・あらすじ

5年の刑期を終えたばかりのビリー・ブラウン。彼はニューヨーク州バッファローの実家へ帰ろうとしますが、両親に「仕事の関係で遠くまで行っていた」加えて「フィアンセを連れていく」と嘘を並べてしまいます。ビリーは近くのビルでバレエを練習していた少女レイラを誘拐し、自分の妻のふりをするように脅します。レイラを連れて故郷であるバッファローへ帰るビリー。彼は両親に会う以外にも、バッファローへいく理由があって・・・ミュージシャン、俳優、監督として活躍するヴィンセント・ギャロの出世作品です。

はぐれ者と少女の恋の行方は?

誘拐された上に妻と偽るように言われ、粗暴で癇癪持ちのビリーに最初は反発していたレイラ。しかしだんだんと彼の中の、純粋で繊細な部分に気づきはじめて・・・社会のはぐれ者の1人の男と、純粋で
どこか母性を感じさせる美少女レイラ。そんな2人の恋模様が独特のグレーがかった映像とスローなタッチの中で描かれており、とても美しい作品です。
静かで少し寂しげ、派手ではないのに心に残る。カルト的人気を博した『バッファロー66』。ビリーとレイラこの2人の恋は、きっとおしゃれな映像とともに心に焼きつくはずです。

公開 : 1999年7月3日
監督 : ヴィンセント・ギャロ
出演 : ヴィンセント・ギャロ、クリスティーナ・リッチ

4. KIDS/キッズ (1995)

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作品概要・あらすじ

代表作に『タルサ』などがあるアメリカの写真家、映画監督のラリー・クラークが手がけた自主成長映画が『KIDS/キッズ』です。
ニューヨーク市内で、堕落した生活を送るスケボー少年たち。主人公のテリーにHIVをうつされた少女ジェニー。そんな彼らの1日を追ったドキュメンタリータッチの作品となっています。
主人公のテリーと友人のキャスパーを演じたのは、どちらも本当にスケボー少年だったレオ・フィッツパトリックとジャスティン・ピアーズ。美しくも痛く、ヒリヒリとした余韻が残る作品です。

90年代、ニューヨークのストリートは?

90年代に蔓延したHIV、そして堕落した生活を送る青年たちのドラッグやアルコール、性行為に対するリアルな姿を描いた『KIDS/キッズ』。そのセンセーショナルな内容は公開当時、大きく取り上げられたそう。
スケボー少年たちと彼にエイズをうつされた少女の1日という衝撃的な物語ですが、映像はとにかくスタイリッシュなものです。おおきめのTシャツにデニム、スニーカー、ただ座り込んでいるだけなのに絵になる登場人物たち。薄汚れているのに退廃的な美しさを放つ、色褪せた映像。1990年代当時のニューヨークの裏側の景色を知ることができる作品です。

公開 : 1995年7月28日
監督 : ラリー・クラーク
出演 : レオ・フィッツパトリック、ジャスティン・ピアーズ、クロエ・セヴィニー

5. ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ (1998)

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作品概要・あらすじ

舞台はロンドンの下町。エディはある日、悪友3人と一攫千金を狙って賭けに出ますが、相手のイカサマによって惨敗してしまいます。50万ポンドの借金を背負い途方にくれる4人でしたが、偶然にも隣人が大麻の売人を襲う計画をたてていることを耳にして・・・金儲けを夢見た4人の若者たちが引き寄せるドタバタ騒動を独特のユーモアたっぷりに描いたクライムムービーです。低予算映画でありながら、本国イギリスではこの年の興行収入第1位を記録したそうです!

最高にクール、最高にスタイリッシュな犯罪映画!

『ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ』を手がけたのはイギリス人のガイ・リッチー監督。世界中で愛される名作を独自のセンスで映像化した『シャーロック・ホームズ』、ブラッド・ピットが主演を務めたクライム映画『スナッチ』などが代表作です。
4人が企てた悪だくみがギャングたちを巻き込み、やがては大きな事件に・・・そんな“巻き込まれ型”ドタバタ劇を描いた『ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ』。ひとくせもふたくせもあるアクの強い登場人物たち、巧みなカメラワーク、そして延々と流したくなる耳に残る劇中歌。イギリスらしいブラックユーモア満載の、小洒落た犯罪映画なんです!

公開 : 1999年8月7日
監督 : ガイ・リッチー
出演 : ニック・モラン、ジェイソン・ステイサム

6. グッドフェローズ (1990)

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作品概要・あらすじ

ヘンリーは幼い頃からずっと、マフィアの1員になることに憧れていました。彼はマフィアの使いっ走りとなり、やがては詐欺や違法賭博、八百長試合の設定など犯罪に手を染めていきます。仲間のジミーやトミーとともに、どんどんマフィアの世界へどっぷり浸かっていくヘンリー。やがて空港で犯行に及んだ現金強奪事件をきっかけに、彼の運命は少しずつ狂いはじめて・・・ニューヨークのマフィア界で生きた実在の人物、ヘンリー・ヒルを描いた物語です。アメリカ映画名作ランキング、ギャング映画編では『ゴッドファーザー』に次いで第2位にランクインしています。

マフィア映画にみる“スーツスタイル”

『ゴッドファーザー』ももちろん、マフィアの男たちを描いた作品はとにかくスーツが格好いいですよね。この『グッドフェローズ』でもダンディでハードボイルドな、スーツスタイルをたくさん見ることができます。

シンプルなのに重厚感ある真っ黒なスーツ。茶色のジャケットにスタイリングされた、えんじ色のセーター。グレーやネイビーの装飾がないジャケットには、小洒落た柄のシャツを合わせて・・・どのシーン、どのキャラクターのファッションも男らしく格好よく、作品にますます魅力と深みを与えています。
ロバート・デ・ニーロ、レイ・リオッタなど名優たちが彩る傑作、『グッドフェローズ』。マフィア映画が好きな方も、スーツファッションが好きな方も、ぜひ手にとってみてください。

公開 : 1990年10月13日
監督 : マーティン・スコセッシ
受賞 : 第63界アカデミー賞助演男優賞、ヴェネツィア国際映画祭 銀獅子賞
出演 : レイ・リオッタ、ロバート・デ・ニーロ、ジョー・ペシ

7. バッド・チューニング (1993)

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作品概要・あらすじ

舞台は1976年、テキサス。この田舎町の高校では、先輩から新入生に“洗礼の儀式”があることが当たり前!あたふた逃げながらもこれからの高校生活に期待をふくらませる下級生、楽しみつつも将来に漠然とした不安を抱いている上級生。そして夏休み初日の夜、学生たちはパーティーを催します。ドラッグにアルコールに友情、恋、そして鳴り響くのはロックンロール。1970年代のアメリカの雰囲気を堪能できる、青春コメディ映画です。

懐かしのファッション、懐かしの青春時代

この『バッド・チューニング』はアメリカで公開された当時、日本では「売れている俳優が出ていないから」と言って放映しませんでした。しかし生徒役で出演しているのはベン・アフレックや『インターステラー』のマシュー・マコノヒー、『バイオハザード』シリーズのミラ・ジョヴォビッチなど、今のハリウッドを代表する俳優たちばかりなんです。
よれっとしたTシャツにオーバーオール、スニーカー、アクセサリーや髪型などすべてがなぜか懐かしく感じてしまう。等身大の青年たちのファッションと空気感を感じたい!笑って少し懐かしい気持ちに浸りたい!そんな時に、ぜひ若かりしころのハリウッドスターたちの共演とともにお楽しみください。

公開 : 2006年11月5日
監督 : リチャード・リンクレイター
出演 : ジェイソン・ロンドン、マシュー・マコノヒー、ベン・アフレック

8. アメリカン・ビューティー (1999)

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作品概要・あらすじ

主人公は広告代理店に勤め、シカゴの郊外に家族と住む42歳のレスター・バーナム。妻は不動産業を営むキャロライン。娘のジェーンはいかにも思春期らしい高校生。一見どこにでもいる幸せそうな家庭にみえますが、実は問題を抱えているバーナム家。ある日レスターは娘のチアリーディングを見に行き、そこで彼女の親友のアンジェラに恋をしてしまいます。それをきっかけに彼の周りの均衡はじょじょに崩れ始め・・・アメリカの中流家庭の現状と崩壊を、タイトル通り皮肉たっぷりに描いたサスペンスドラマです。

“赤いバラ”に注目して!

『アメリカン・ビューティー』というタイトルは、バラの種類から由来しているのだとか。劇中でも真っ赤なバラが時に官能的に、時におそろしく、効果的に使われています。
ある1人の父親が娘の親友に恋をしたことから解けていく、様々な笑えない問題の数々。どこか宙を漂っているような映像とスタイリッシュなカメラワーク、緻密な脚本で構成されたサスペンスドラマ『アメリカン・ビューティー』。洗練された印象を残す、いつ観ても唸らされる作品です。

公開 : 2000年4月29日
監督 : サム・メンデス
受賞 : 第72回アカデミー賞作品賞
出演 : ケヴィン・スペイシー、アネット・ベニング、ソーラ・バーチ

9. レザボア・ドッグス (1992)

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作品概要・あらすじ

先ほどご紹介した『パルプ・フィクション』を手がけたクエンティン・タランティーノ監督のデビュー作となる映画が、この『レザボア・ドッグス』です。
ある場所に強盗のために集められた、互いに素性を知らない6人の男たち。彼らはお互いを“Mr.ホワイト”や“Mr.ピンク”などと色をつかって呼び合い、宝石店強盗に挑みます。しかしなぜか強盗の計画は、事前に警察に知られていました。男たちは6人の中に警察の“もぐら”がいると考えて・・・タランティーノはこの映画で監督、脚本、出演の3役を務めています。

痛快、滑稽!男臭さ満載クライム映画

『レザボア・ドッグス』の魅力は何といっても、その“男くささ”。ある場所に男たちが集められ、強盗に挑み、お互いを疑いはじめる。道を歩くシーンや車内でのシーン、何気ない会話の1つ1つがユーモアに富んでいて、聞いていてとても心地が良いんです。それぞれが着ている黒のシンプルのくたっとしたスーツも、どこか新鮮で粋に感じられます。
クセになりそうなスタイリッシュなオープニング、時系列がいりくんだ巧妙なストーリー、そして痛快なアクション。1人ではもちろん友達同士でも観たい、スタイリッシュなクライムムービーです。

公開 : 1993年4月24日
監督 : クエンティン・タランティーノ
出演 : ハーヴェイ・カイテル、スティーヴ・ブシェミ、ティム・ロス

10. ナイト・オン・ザ・プラネット (1991)

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作品概要・あらすじ

私たちがよく使う便利な交通手段、タクシー。日本のみならずタクシーは世界各地で、今日も様々な人々をのせて走っています。
ところはロサンゼルス。若い女性タクシー運転手のコーキーが乗せたのはタレントプロデューサーの女性。またパリのタクシー運転手が乗せたのは態度が大きな盲目の女性。少しエキセントリックな性格のものの、彼女はまっすぐな観察眼の持ち主で・・・ロサンゼルス、ニューヨーク、パリ、ローマ、ヘルシンキ。5つの都市の夜を駆け抜けるタクシーを舞台に描かれる、会話群像劇です。

タクシーに乗って、夜の地球を徘徊して

子供の頃、夜になると理由もなくワクワクした気分になった!という人は少なくないのではないでしょうか。夜になりかけた時間から真夜中、そしてうっすらと明るくなりはじめた明け方まで。街が眠ってもタクシーは眠ることなく、また眠らない人々もたくさんいます。『ナイト・オン・ザ・プラネット』はそんな運転手と乗客の会話をただただ切り取っているだけなのに、惹き寄せられてしまうんです。
レトロな味わいのざらりとした映像、一風変わっているのにチャーミングな主人公たち。静かで心踊る夜の街の物語を、ぜひのぞいてみませんか?

公開 : 1992年4月25日
監督 : ジム・ジャームッシュ
出演 : ウィノナ・ライダー、ベアトリス・ダル

11. ポンヌフの恋人 (1991)

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作品概要・あらすじ

フランス、パリのポンヌフ橋で暮らすホームレスの青年、アレックス。ある日いつものようにパリの夜道を放浪していた彼は、車に足を轢かれてしまいます。それを見つめていたのは画学生の女性、ミシェル。彼女は画学生でありながら失明の危機であり、また恋の未練をひきずって家出中でした。天涯孤独な男と絶望真っ只中の女性、2人の奇妙で純粋な恋愛模様を描いたフランス映画です。

美しく“呪われた”映画?

過酷な状況下で繰り広げられる純愛物語でありながら、“呪われた映画”と呼ばれている『ポンヌフの恋人』。あいついで起こった事故や膨らんでいく制作費用、そして手がけたレオス・カラックス監督と主演を務めるジュリエット・ビノシュの破局など、思わぬハプニングが続出して作品が完成するまで3年の月日がかかったのだとか。しかしその寒々しくも美しいパリの景色や、ポンヌフ橋の風景に観ていてひきこまれてしまいます。
あの名作『タイタニック』の有名シーンにも影響を及ぼした伝説の映画『ポンヌフの恋人』。今までフランス映画を観たことがないという方も、ぜひ手にとっていただきたい作品です。

公開 : 1992年3月28日
監督 : レオス・カラックス
出演 : ドニ・ラヴァン、ジュリエット・ビノシュ

12. ベルベット・ゴールドマイン (1998)

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作品概要・あらすじ

1970年代、イギリスを中心に流行した音楽“グラムロック”。男性たちがSF映画から飛び出てきたような未来趣味のきらびやかな衣装に身を包んでいるヴィジュアルが印象的な、音楽ムーブメントです。グラマラスでスキャンダラス。そんなグラムロックの時代を舞台にした映画が『ベルベット・ゴールドマイン』です。
1984年。新聞記者のアーサーは、グラムロック・シーンで圧倒的な人気を誇り、そのあと失踪した歌手ブライアン・スレイドの行方調査を依頼されます。関係者から当時の様子を紐解いていくアーサー。それはかつてグラムロックに傾倒した、自身の青春を辿るものでもありました・・・

奇抜で華麗!グラムロック・シーン

女性よりも美しく、グラマラスに。どこまでも華やかで煌びやか、でも儚く消えてしまいそうなおとぎ話のようなグラムロック・シーン。デヴィッド・ボウイとカート・コバーンをモデルにしたという男たちの友情と愛情入り乱れるストーリーはもちろん、斬新で怪しげな衣装も見応え抜群です。
『トレインスポッティング』や『スター・ウォーズ』シリーズでおなじみのユアン・マクレガー、『ダークナイト』シリーズのクリスチャン・ベイルなど、映画界を代表するスターたちの若かりし頃の演技もまた必見。圧倒的な美しい世界をぜひのぞいてみてください。

公開 :1998年12月5日
監督 : トッド・ヘインズ
受賞 : 第51回カンヌ国際映画祭芸術貢献賞、英国アカデミー賞衣装デザイン賞
出演 : ジョナサン・リース=マイヤーズ、ユアン・マクレガー、クリスチャン・ベイル

13. クラークス (1994)

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作品概要・あらすじ

主人公はコンビニで働くダンテ・ヒックス。ある休みの日、1日のんびり過ごすはずのダンテでしたが、朝の6時に店長から電話で叩きおこされ、早朝の出勤を頼まれてしまいます。店では逆ギレした客に悪党呼ばわり、彼女からの衝撃の告白、高校時代の元カノの婚約などげんなりするような出来事が次々と襲いかかって・・・『チェイシング・エイミー』や『Mr.タスク』など、コメディ映画に定評のあるケヴィン・スミスが友達を集めて制作した青春映画です。

コンビニ店員の“ゆる〜い”日常劇

ゆっくりしたい休日にたたきおこされた挙句、煙草嫌いの客に店の販売については言及され、恋人の衝撃的な過去話を聞かされ、隣のレンタルビデオ屋の店員にちょっかいを出される。コンビニバイトの青年の“とにかくツイていない1日”を描いた『クラークス』。全編白黒の日常映画なのですが、会話の一つ一つがユーモアたっぷりでセンス抜群。終始ゆるい笑いにつつまれた、小洒落た青春コメディなんです。
どこか懐かしく感じられるこじんまりとしたコンビニの店員、何の変哲もなくともお洒落に見える街並み、90年代という空気感。観るだけでタイムスリップした気分になれること、間違いありません!

公開 : 2000年8月29日
監督 : ケヴィン・スミス
出演 : ブライアン・オハローラン、ジェフ・アンダーソン

14. リトル・ヴォイス (1999)

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作品概要・あらすじ

舞台はイギリス、スカーバラ。シャイな性格の女の子ローラは大好きだった父の死後、部屋に閉じこもって彼の遺したレコードばかりを聴いて過ごしています。母親はそんな彼女のことを苦々しく思い、“リトル・ヴォイス”と呼んでいました。しかしローラは、その歌手の歌声をそっくりそのままに歌えるという特技を身につけていて・・・『007』シリーズなどを手がけるイギリスの映画監督、サム・メンデスの演出によって上演されたミュージカルの映画化作品です。

名曲に乗せた、少女の成長物語

殻に閉じこもりがちな女の子が周りの人々に助けられ、自分の人生の生きる意味を見つけ出していく映画『リトル・ヴォイス』。レコードが散らばる家の中や、少し冷たく湿った空気が伝わってきそうな家の街並み。こなれたゆるさが魅力的な90年代ファッション。当時のイギリスの風景やジョディ・ガーランドやシャーリー・バッシーといった音楽も高揚感を盛り上げます。サクセスストーリーでありながら、繊細な人間模様も丁寧に描きだされた『リトル・ヴォイス』。『ベルベット・ゴールドマイン』に出演していたユアン・マクレガーは、この作品でも圧巻の演技力をみせています。

公開 : 1999年9月11日
監督 : マーク・ハーマン
出演 : ジェーン・ホロックス、ユアン・マクレガー、マイケル・ケイン

15. トゥルー・ロマンス (1993)

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作品概要・あらすじ

ある夜、クラレンスは映画館で美しい女性に出会いました。瞬く間に恋に落ち結婚した2人。しかしそのアラバマという女性はコールガールだったのです。クラレンスはアラバマの元締めを殺し、彼女の荷物をとったつもりが間違えてコカインの袋を持ってきてしまいます。しかしそのコカインはイタリアン・マフィアのもので・・・警察、マフィアから追われながら逃亡する若いカップルの姿を描いた、バイオレンス描写満載のラブストーリーです。

ピンクのキャデラックで、逃避行へ繰り出して!

恋に落ちた2人とどこまでも逃避行。でもロマンチックなはずの旅路には、マフィアとコカインと警察付き!ラブラブっぷりを見せつけながら突き進んでいくクラレンスとアラバマカップルに虜になってしまうこと間違い無し。『トゥルー・ロマンス』は『レオン』のゲイリー・オールドマンやブラッド・ピットなど、脇が豪華俳優陣で固められているところも魅力の1つです。とくにブラッド・ピットの意外すぎる役どころは、ぜひ楽しみに観てみてくださいね!
ラブストーリーでありながら、刺激的なバイオレンス描写は圧巻。心地よいマリンバのリズムと痛快なストーリーが癖になる傑作映画『トゥルー・ロマンス』。今も色あせることないスタイリッシュさをお楽しみください。

公開 : 1994年1月22日
監督 : トニー・スコット
出演 : クリスチャン・スレーター、パトリシア・アークレット

いま一度、懐かしの90年代へ!

その時代でしか感じられない空気感や、その時代だからこそ撮ることができた映画。お洒落で真似したくなるようなファッションはもちろん、そういった社会をそのまま切り取って、後世の私たちに伝えてくれる映画たち。1990年代、あなたはどんなスタイルが好きでしたか?これらの映画を観れば、当時大好きで仕方なかった、心惹かれたものにもう1度出会えるかもしれません。“お洒落映画”以上の作品をぜひ、堪能してみてくださいね!

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