ロハスな貴方に。肌と環境に優しいマルセイユ石鹸はいかが
天然素材にこだわりたいナチュラル志向の方に、マルセイユ石鹸はぴったりです。今回は、フランスはじめ世界各国で愛されるマルセイユ石鹸の魅力と、本物のマルセイユ石鹸の選び方をご紹介しましょう。
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マルセイユ石鹸は、肌想いの天然素材ソープ
マルセイユ石鹸は、天然素材100%の石鹸です。サイコロのような立方体が特徴的ですね。オリーブオイルやパームオイルなどの植物オイル、海水、石灰など南フランスの豊かな自然の恵みから作り出されます。きめ細かい泡立ちで洗浄力も高く、さらに肌に優しいのがマルセイユ石鹸の特徴です。化学物質不使用だから、すぐにバクテリアが水と二酸化炭素に分解し、環境にも負担をかけません。
ボディソープとして使用する他、ハンドソープ、洗濯、拭き掃除などにも使える万能石鹸です。
あのルイ14世も愛用
マルセイユ石鹸自体は古くから作られていましたが、17世紀、ルイ14世に仕えたコルベールによって製法が確立されました。ルイ14世の「動物性オイルが含まれていない100%植物性オイルの石鹸を使いたい」という鶴の一声で勅令が出されたそうです。こうして、「大釜で石鹸を作る」「動物由来のオイルを使用せず100%ベジタブルオイルを使う」などのマルセイユ石鹸のルールが徹底されるようになったのです。この時代、フランスはじめ、イギリスやドイツなど西ヨーロッパ各国にまでマルセイユ石鹸の名が知れ渡りました。17世紀の半ばにはマルセイユに7つの石鹸工場があり、1年間に2万トンもの石鹸を製造していたそうです。
偽物に注意!本物のマルセイユ石鹸の選び方
現在、「マルセイユ石鹸」を謳う約95%の製品は残念ながら本物のマルセイユ石鹸ではありません。フランスではワインやチーズは製法が法によって保護されていますが、マルセイユ石鹸には産地や製法を守るための法律が適用されていないのです。そのため、基準を満たしていない石鹸でも法のお咎めなしに「マルセイユ石鹸」と表記できてしまうのです。
では、正真正銘のマルセイユ石鹸を選ぶにはどうしたら良いでしょう。以下に、伝統的な製法で作られたマルセイユ石鹸の条件をご紹介します。
1. ベジタブルオイル(植物油)が72%以上使われている(ちなみに、残りの28%は苛性ソーダ)
2. 動物由来成分が使われていない
3. オリーブ色、茶色、ベージュ色である(石鹸に使われているオイルによって色が変わる)
以上の条件を満たしているなら、本物のマルセイユ石鹸である可能性が高いのです。
信頼できるマルセイユ石鹸の老舗メーカー
以下では、地元で愛されてきた歴史と伝統ある正真正銘のマルセイユ石鹸のメーカーをご紹介しましょう。
マリウス・ファーブル(Marius Fabre)
南フランスのサロン・ド・プロヴァンスという小さな町にある、1900年初頭創業の老舗マルセイユ石鹸メーカーです。伝統を守るため、私財を投げうってマリウス・ファーブル氏が創業したそうです。今なお17世紀の伝統的な製法をきちんと守り、大釜で1ヶ月以上かけて丁寧に石鹸を作っています。
200g 972円(税込み)
ル・セライユ(Le Sérail)
ル・セライユは、半世紀以上に渡り伝統的なマルセイユ石鹸を製造してきました。もちろんベジタブルオイル100%使用、地中海の海水で作り上げたナチュラルな石鹸です。バラやラベンダーなどのフレーバーソープも人気です。
150g 518円(税込み)~
ル・フェール・ア・シュヴァル(Le Fer à Cheval)
19世紀から地元マルセイユで石鹸を手がけているメーカーです。工場の設備は当時のまま。何代にも渡り良質な純正マルセイユ石鹸の製法を伝え続けています。ちなみに、フェール・ア・シュヴァルとは馬の蹄鉄のこと。その名の通り、蹄鉄が当メーカーのシンボルにもなっています。
フランスが誇る伝統と歴史で、洗おう
いかがでしたか。人と環境に優しいマルセイユ石鹸は、豊かなフランスの文化と自然の結晶といえるでしょう。しっかりした洗浄力とマイルドな使い心地のマルセイユ石鹸は、一度使うと手放せなくなります。ぜひ貴方もデイリーユーズにマルセイユ石鹸を選んでみてはいかがでしょうか。
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この記事のライター
フランス在住です。読書・アート・料理・食べ歩きが趣味。現地の情報や、自分の気になったものをお伝えします。