【スズキ ブルバード400】スポーティーなアメリカンクルーザー
スポーツ志向の強いアメリカンクルーザーのスズキ ブルバード400。400ccクラスのアメリカンでは珍しい仕様となっています。いつも個性的なバイクを手掛けるスズキ車っぽさがいいですね。日本はもちろん、海外でも評価の高いブルバード400をご紹介します。
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国産アメリカンとして珍しいスポーツ仕様車
400ccではアメリカンの定番スタイルを踏襲することが多いのですが、スズキではクルーザータイプのイントルーダー400クラシックが存在し、このスポーツアメリカンタイプのブルバード400と二本立て体制です。
この2車種のラインアップということもあり、こちらは思い切ったスポーティーな仕様となっています。まず目につくのが倒立フロントフォーク。ブルバード400が普通のアメリカンと違う、どこか違和感があるのはこの影響でしょう。
倒立フロントフォークといえば、バネ下荷重を気にするスポーツバイクでは定番のアイテムです。それをこのブルバード400はアメリカンクルーザーで採用しているという、非常に珍しい設計に注目でしたいところ。
また、リアフェンダーは純正ながら、ショートタイプが採用されていることにも注目です。ちなみにアピール度の高いリアフェンダーはLEDがギッシリ詰まっています。
スポーツモデルらしく水冷方式を採用
アメリカンクルーザーでは空冷方式エンジンが一般的ですが、ブルバード400では水冷方式を採用しています。このエンジンを見るとスポーティーな雰囲気が一気に加速しますね。エンジンはV型2気筒で最高出力は33PS/8,000rpm、最大トルクは3.4kgf・m/6,000rpmとスペック表を見るだけでもワクワクするパワフルさがあります。
トルクと馬力でスポーツアメリカンらしい走りが期待できますね。もちろん燃費もしっかり確保されており、カタログ燃費で33.0km/L(60km/h)2名乗車時と十分な数値です。もともと燃費のいいV型2気筒エンジンの恩恵といえますね。燃料タンク容量は15Lなので、ロングツーリングも得意としています。
スポーティーなアイテムが盛りだくさん
スズキではロングセラーのアメリカンクルーザー、イントルーダー400クラシックがあるため「ベースにパーツを取り替え、スポーツタイプと銘打っただけじゃないの?」と考えてしまいます。その方がメーカーとしては生産コストも安上がりになり、一般的にはその手段を選ぶでしょう。
しかし、エンジンを見てもイントルーダー400クラシックは空冷、ブルバード400は水冷と別ものですし、フロントフォークやホイールなど細かいパーツも相違があります。こういったマニアックな道を選ぶあたりがいかにもスズキらしく、スズキ車のファンが支持する要因の一つでもありますね。
このブルバード400は専用のビキニカウルを装着し、マルチリフレクターヘッドライトを採用。また、メーターパネルもイントルーダー400クラシックとは全く別物で、メッキカバーを採用した楕円形となっています。さらに、アナログとデジタルをうまく使い分け、スピードメーター、オドメーター、ツイントリップメーター、時計、燃料計など、多機能タイプが採用されています。
ワイルドな雰囲気がいい! ドライブシャフト方式を採用
一般的にはチェーンドライブ方式を採用するところですが、ブルバード400では、メンテナンスがほとんど不要なドライブシャフト方式を採用。これにより、リアタイヤ周りがスッキリした独特の雰囲気を持ち、力強いイメージを生み出しています。
また、リアサスペンションの一般的なツインサスから、車体中央に配置することによって、リジッド風の雰囲気もこのブルバード400の特徴です。これによってカスタムの幅も広がり、オールドルックもよく似合います。
ブルバード400の新車価格は?
ブルバード400の新車価格は86万4,000円です。2016年に生産終了がアナウンスされましたが、これは2017年以降に強化される排ガス規制に対応するためのモデルチェンジ、マイナーチェンジのための準備かと予想されます。
ちなみにブルバード400は青い鳥を意味する「ブルーバード」ではなく、大通りを意味する「ブルバード」なのでお間違いのないようにしてください。
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この記事のライター
自動車、バイク、アパレル関係のお仕事に携わっておりました。その経験を生かしライター活動をさせていただいております。