イタリアワインによく合うサラミ・ハム5種を厳選してご紹介
北から南までワインの産地が並ぶイタリア。食事に欠かせない飲み物であると同時にちょっとした時に人をもてなすものとしてワインが提供されます。ワインによく合うサラミ、ハム5種を紹介します。
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イタリアの伝統 塩漬けの肉を売るサルメリア
出典:pixabay.com
イタリアではサラミやハム、ソーセージを「サルーメ」と呼び、専門に販売する店「サルメリア」が街中にたくさんあります。サルメリアには数多くのサルーメが並びます。自分の欲しいものを指してどれくらい欲しいかを告げると、専用のスライサーで薄く切って提供してくれます。冷蔵庫のない時代、ヨーロッパで肉類を保存するために塩漬けにしたのが始まり。今でも伝統的に作られているのでどれも素材の味が生きているのが特徴です。
ハムの王様 ボローニャソーセージの元となったモルタデッラ
どんなハムでも美味しいイタリアでも人気ダントツと言えるのがこのモルタデッラです。日本ではボローニャソーセージという名前で知られる通り、美食で有名な中部イタリアのボローニャが産地。豚肉をひき肉にし豚の脂身を加えて作ります。白く見える部分が脂身。それ以外にもピスタチオや黒胡椒が入って味を引き立てています。大きさも十分にあり、このまま食べてもパンに挟んでサンドイッチにしても食べ応えがあります。
メロンとの相性が抜群の生ハム
日本でもよく知られているのがこの生ハム。塩味が少し効いているのでメロンと合わせて食べるのがポピュラーです。イタリアでは野菜も果物も新鮮なものが好まれるので、メロンも新鮮なものがお手頃に手に入ります。スーパーで手に入れることも可能ですが、やっぱり専門店で買ったものは特別。果物はもちろん、生野菜と食べるのもオススメ。ワインのお供には欠かせない一品です。
硬さも人気の秘密 保存がよく効くサラミ
お酒好きの人にオススメなのがこのサラミです。日本ではピザの具としてよく知られていますが、豚肉にラードとスパイスを入れて熟成させたもの。保存が効くのが特徴です。飲むときにおつまみとして少しずつ切って出すのに最適。持ちがよいので冷蔵庫に一つあると便利です。ワインはもちろんウィスキーにもよく合います。細かく切ってサラダに入れたり、炒め物に入れたりと活用できる一品です。
フェンネルの香りが口に広がる 通のためのフィノッキオーナ
ハーブが生活に浸透しているイタリアの中でハーブとしても野菜としても好まれるのがフェンネルです。イタリア語でフィノッキオと呼び、町の市場では根の部分が野菜として売られています。そして種の部分を入れてサラミにしたものがフィノッキオーナです。このサラミの特徴はフェンネルの爽やかな香りが口に広がること。フェンネルは香り付けのためだけではなく実は胃腸の調子を整えるハーブとして知られています。ちょっと違ったものを食べたいとき、そして飲みたいけど胃腸の調子が気になるときに便利なサラミです。
子豚を丸ごと焼いて作るイタリアンな焼き豚 ポルケッタ
出典:pixabay.com
イタリアのご馳走の一つが子豚の丸焼き。中にたっぷりのハーブを入れて子豚を木のかまどで丸ごと焼きます。普段なかなか一般家庭で食べることはできませんが、それを買うことができるのがサルメリアです。店によっては子豚の顔がついたまま売っているところも。個人が食べる量をスライスしてもらいます。中に入ったハーブと薪の香りがついておりクセになること間違い無し。イタリアっ子たちはパニーニの具材としてフォカッチャに挟んで豪快に食べています。
いろいろな味を試してみるのがオススメ
イタリアンワインの産地として知られるトスカーナ地方ではタリエーレという前菜が人気です。タリエーレとはまな板のこと。まな板の上にサラミやハム、そしてチーズなどをたくさん盛り付けて提供されるものです。このタリエーレを真似てたくさんの種類のサラミを並べてワインを楽しんでください。
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この記事のライター
イタリア政府公認観光ガイド。本場イタリアからグルメ、ワイン、そしてイタリア男のカッコイイ生き様をお届けします。大手外資系企業で勤務中のある日「トスカーナの風に吹かれたい!」と思いつき、キャリアを捨ててイタリアに移住。フィレンツェ公認観光ガイドとして、大好きなルネサンス発祥の地フィレンツェで、現代にも通じる芸術、歴史、ライフスタイルを紹介しています。Twitterでほぼ毎日イタリアの「生」の情報を提供中。