思わず「ウソでしょ！」となる実話を元にした映画5選

この世界には驚くべき話がたくさん！

映画を観ていて、その作品が実話をもとに制作されていることを知って驚いた経験ってありませんか？「事実は小説よりも奇なり。」を体現したような実話をもとにした映画5作品を紹介します。

1. 『それでも夜は明ける』（2014年/スティーヴ・マックイーン監督）

奴隷身分から解放されている「自由黒人」の立場でありながら、誘拐され、12年間を奴隷として過ごしたバイオリニスト、ソロモン・ノーサップによる自叙伝をもとにした作品です。第86回アカデミー賞の作品賞や助演女優賞、脚色賞を受賞しました。

家族と幸せな日々を送る自由黒人のソロモン・ノーサップでしたが、バイオリンの周遊公演に誘ってきた2人組の男たちに騙され、誘拐されます。いくら自分が自由黒人の身分だと主張しても聞き入れらえず、綿花農園を営む非人道的な領主の元でなんと12年もの月日を過ごすことになるのです。無事解放されるところで作品は終わりですが、実際のノーサップはその後再び誘拐され、二度と見つかることがなかったという説もあります。

2. 『最強のふたり』（2011年/エリック・トレダノ監督）

頚椎損傷で首から下を動かすことの出来ない大富豪のフランス人のフィリップと、その介護者として雇われた貧困層の移民の若者ドリスとの交流を描いた作品です。明るく軽やかな「Earth Wind & Fire」の名曲に乗せて進んでいく2人のストーリーは見ていて心が温まります。日本でも第24回東京国際映画祭において東京サクラグランプリと最優秀男優賞を受賞するなど、大ヒットを記録し話題になりました。

気難しく孤独なフィリップはドリスとの交流の中で、徐々に明るさや人生への希望を取り戻していきます。また、ドリスも最初は気乗りしない様子でしたが、貧困層で移民である自分の事を1人の人間として扱ってくれるフィリップに対し、かけがえのない思いを抱くようになります。実際の2人は10年にも渡り、介護の契約を越えた友情を育んだそうです。

3. 『アメリカン・スナイパー』（2015年/クリント・イーストウッド監督）

イラク戦争従軍し、米軍史上最多の敵兵を射殺した狙撃兵のクリス・カイルの自叙伝をもとにした作品です。公開から1ヶ月ほどで1988年に公開された『プライベート・ライアン』を27年ぶりに超えるヒットとなりました。

イラク戦争で狙撃兵として数々の成果を挙げ「レジェンド」と称され称えられるカイルでしたが、仲間が次々と負傷し、軍を去っていく中で、カイル自身もいつしかPTSD（心的外傷後ストレス障害）に苦しめられるように。精神的に不安定になりながらもなんとか4度にわたる従軍の務めを果たし、カウンセリングとして傷痍軍人と交流をする中で徐々に立ち直っていきます。ラストの一気に突き落とされる感が衝撃的です。

4. 『仁義なき戦い』（1973年/深作欣司 監督）

日本が誇るヤクザ映画『仁義なき戦い』シリーズも全5作品を通してすべて実際に起こった広島抗争をもとに作られています。原作となった手記を記したのは実際に広島抗争の中心人物として暴れまわった実在のヤクザ、美能幸三。映画では広能昌三という役名で菅原文太が主役を演じました。

反社会勢力への社会的制裁が強い現代では考えられないような抗争が繰り広げられます。週刊誌での手記の掲載や、映画化にあたって劇中のモデルとなった人物から数々の脅迫を受けたという逸話もあるほど事実に忠実な作品です。

5. 『冷たい熱帯魚』（2010年/園子温 監督）

「埼玉愛犬家連続殺人事件」という1993年に発覚した実際の事件をもとに作られた作品です。『愛のむきだし』と『恋の罪』と共に実際の事件をもとにしたシリーズ作品の1つです。小さな熱帯魚店を営む社本は、ある日、娘の万引き事件をきっかけに大型熱帯魚店を経営する村田の極悪非道な稼業に巻き込まれることに。

後味の悪い映画として有名な作品ですが、現実も完全犯罪を目論んでいた犯人の残虐性が話題になりました。園子温 監督が描き出す人間の残虐性と狂気に圧倒されます。

世界は「ウソみたいな本当の話」に溢れている

いかがでしたか？感動を誘うストーリーから、信じたくないような悲劇まで、世界にはウソのような本当の話に溢れているのですね。もちろん映画ですので、何かしらの脚色はされていますよ。全てを信じすぎないように注意です！