中世の空気の漂う街！スペイン南部セビージャのおすすめ観光名所10選

Que ciudad es Sevilla?

セビージャはスペイン南部アンダルシア州の州都。人口第４位の都市。街には細い石畳の道が蜘蛛の巣のように張り巡らされています。街は散歩に適してこじんまりしています。夏はうだるような陽射しで灼熱の街ですが、夜は程よい気温でうつくしい川沿いの夜景が絶景です。

街の基本情報

治安:　スペインはスリが多め。日本人は基本的にぼられがちです。著者の経験ですが両替所の看板にあるレートも信用できないようです。実際の取引ではかなり悪いレートで計算され、「一度お金を手渡したら、返金はできません」窓口に貼られた紙にはそんな文言まで。返金を突っぱねられました。お金を渡す前に価格を確認しましょう。それ以外を除けば随分と平和でゆったりした街です。夜に散歩しましたが二人以上で行動、スラムに立ち入らない等を守れば問題ないと思います。
物価:　スペインの大都市に比べて比較的安め。ワインがとくに安いです。
交通:　地下鉄、バス、トラム、タクシー。街が小さいため徒歩の移動もお勧めします。

10の観光名所

1. Plaza de España / スペイン広場
2. Real Alcázar de Sevilla / アルカサル
3. Catedral de Sevilla / セビージャ大聖堂
4. Torre de Oro / 黄金の塔
5. Puente de Isabel Ⅱ (Puete de Triana) / トリアーナ橋
6. Plaza De Toros De La Real Maestranza / マエストランサ闘牛場
7. La Brunilda Tapas / 老舗レストラン
8. La Plaza de Encarnación / 権化の広場
9. Centro Cultural Flamenco "Casa de la Memoria" / フラメンコ劇場「メモリーハウス」
10. Aire de Sevilla / 古代のお風呂
必見の観光名所のほか、選りすぐりのレストランやフラメンコ劇場などなじみのうすい名所、地元ならではの春祭りにも詳しく紹介いたします。2017年5月の著者の旅行情報に基づきます。

1. Plaza de España / スペイン広場

「スターウォーズ」のロケ地に使われたと名高い憩いの広場。イスラーム様式の細密的装飾が随所にあります。広場にある巨大な建物に衝撃を受けること間違いなし。川は一周するよう流れて橋が三本架かっています。橋の装飾も細部に拘りがあります。時に笛を奏でる老年の男がいて、南欧風の牧歌的な雰囲気に癒されます。24時間無料開放。夜景も見る価値ありです。

2. Real Alcázar de Sevilla / アルカサル

14世紀カスティーリャ国王のペドロⅠ世により建造されたスペイン王室の宮殿。グラナダのアルハンブラ宮殿を意識した構造になっており随所にイスラーム様式、また15-16世紀の増築に伴い、ゴシック様式、ルネサンス様式も融合しています。1987年にユネスコから世界遺産に登録されました。宮殿ばかりではなく広い庭があり、庭の装飾も一見の価値ありです。
開園前から長蛇の列があり開園後その列はどんどん長くなるようです。閉園間際には入場が無料になるため列が空くとは限らず朝早く並ぶのが一番ゆったり観れそうです。
〈開園時間〉
毎日9:30-19:00(10～3月は9:30-17:00)
<入場料>
大人: 9.50€
子供16歳以下: 無料
学生17-25歳: 2€
シニア＆退職者：2€
4-9月の18:00-19:00 ＆ 10-3月の16:00-17:00 無料
セビーリャ居住者: 無料

3. Catedral de Sevilla / セビージャ大聖堂

バチカンのサン・ピエトロ大聖堂、ロンドンのセント・ポール大聖堂に次いで世界三番目の大きさを誇る荘厳な大聖堂です。見どころはコロンブスの墓地とゴヤ、ムリリョ等の宗教画。イスラーム統治時代の名残か随所にイスラーム様式が見られます。なかはぽっかりと空洞が広がり天井を見上げると荘厳な金の装飾に目を奪われます。ヒラルダの塔からはセビージャのうつくしい昔ながらの街並みを見渡せます。
〈開館時間〉
月曜　11:00-15:30
火曜-土曜　11:00-17:00
日曜　14:30-18:00
〈入場料〉
聖堂内の一部見学は無料。
ヒラルダの塔等を見学する場合: 9€
大人同伴の14歳以下の子供: 無料

4. Torre de Oro / 黄金の塔

中世13世紀に建造された塔。グアダルキビル川に面しています。外壁にタイルが張られ太陽の陽が照り返し黄金に見えたことが黄金の塔たる所以です。中世では川から侵入してくる敵の監視塔の役割を担っていました。時には牢獄になり、貴金属の類の保管庫になりました。現在では海の博物館となり歴史的書類と船の展示がなされています。夜に遠くから見ると夜景の一部となって一風違った趣を感じられます。
〈開館時間〉
月-金 9:30-18:45
土-日 10:30-18:45

5. Puente de Isabel Ⅱ (Puete de Triana) / トリアーナ橋

夜には絶景が広がり心が洗われます。橋の上から川沿いに並ぶ街灯は川面にも映りこみ、息を奪うような光景です。また時にはアコーディオンを奏でる老年の男がおり橋を渡るとき、何とも甘美な空気が流れており歴史を遡り過去のセビージェを見ているような幻へとあなたを引き込むでしょう。
橋を渡った先にはトリアナの街があり漁業の市場が近くにあり新鮮な海産物を食べられるレストランが所狭しに並んでおり、随所にポルトガル風の青いタイルも見られます。

6. Plaza De Toros De La Real Maestranza / マエストランサ闘牛場

18世紀よりある格式ある闘牛場。外観はかわいらしく白亜の壁と赤の入り口。場内には闘牛博物館やグッズショップ、バルと非常に満載であり、闘牛を観るだけに留まらず闘牛の歴史に触れたり、お土産の購入、バルで安くておいしいワインを飲めます。
<開館時間>
9:30-21:00（11-3月は9:30-19:00）
<入場料>
ピンキリです。値段が高いほど近場で大迫力で見られます。最安で7€です。

7. La Brunilda Tapas / 老舗レストラン

セビージャで間違いなく三本の指に入るレストランです。地中海風料理店です。閉店30分前まで常に大混雑。店員のサービスは迅速でユーモアにも溢れます。値段もかなりお手頃。前菜のパンからイベリコ豚、タコ、ハム等々、どれを頼んでも一級で妙絶な味わいです。デザートも最後の締めにふさわしく、例えばチョコケーキの濃厚でとろけるような舌触りとほどよい甘みは唯一性のある味わい深さでした。待っても訪れる価値のあるレストランです。
<開店時間>
火-土 13:00-16:00　20:30-23:30
日　　13:00-16:00

8. La Plaza de Encarnación / 権化の広場

ドイツ人建築士による木造建築物。通称「キノコ」というかわいいあだ名がついています。待ち合わせ場所として有名らしく待ち人をよく見かけます。権化の広場は思うほどに壮大で広場の周りにはレストランやカフェが軒を連ねています。
広場には幅の広いベンチがあり家族の過ごす憩いの場になっています。時にはイベントの会場にもなりセビージェの都市民がよく利用しています。

9. Centro Cultural Flamenco "Casa de la Memoria" / フラメンコ劇場「メモリーハウス」

情熱の国スペインを代表するフラメンコです。マドリード、グラナダ、バルセロナ、セビージャ等の４都市にフラメンコの劇場が数多くあります。劇場によりフラメンコの雰囲気はまったく違います。この「メモリ―ハウス」におけるフラメンコは昔ながら街で成されていた質素なフラメンコを扱います。ギター、歌い手、リズムをとる人、ダンサー(男女)の４パートにわかれており、こじんまりとした劇場は観客と劇団員の距離がとても近く親密な空気を感じます。質朴な演技がかえって味わい深いです。靴音による大迫力の演技を間近に楽しめる歴史ある劇場です。
値段は比較的安いです。席は先着順なので正面の席をとるため早めの入場をお勧めします。
<入場料>
大人: 18€
学生,在住者: 15€
子供(6-11歳): 10€

10. Aire de Sevilla / 古代のお風呂

古代のお風呂を踏まえており優しい空気が香ります。熱い湯船、ほどよい温かさの湯船、つめたい湯船、塩分濃度が高く浮力の大きい湯船等々、様々な湯船を存分にたっぷりと体験できます。サウナもあります。ドリンクの備わった休憩スペースもあります。
コースは多岐にわかれており丁寧なマッサージに加え、スパークリングワインとトリュフチョコをお楽しみいただくこともできます。贅沢なひとときをセビージャで過ごしましょう。
〈開店時間〉
月火 10:00-22:00
水木 10:00-23:00
金土 9:00-midnight
日 9:00-22:00
<値段>
コースが多岐に渡り値段もそれぞれ異なります。
マッサージなしワインとチョコつきで36€です。

Feria de Sevilla / 春祭り

毎年４月中旬に開催される伝統のお祭り。1846年にバスク地方とカタルーニャ地方出身の二人がセビーリャ市議会に祭りの開催を提案したことがすべてのきっかけ。農家や酪農家たちから熱い支持を獲得して議会で可決。翌年1847年に初めて開催。アンダルシア地方なのに他の地方の人の提言により開催された祭りが、今なお続いているのですから、何とも感慨深いです。
セビージャに住む人々が生きている喜びをわかちあうことが祭りの主題となり、キリスト教的な宗教色が一切ない地元ならではのお祭りになっています。女性の踊り子の衣装、馬に跨った正装の男性等、街の賑わいや文化をその肌に直に感じとれると想います。
<開催期間>
聖週間の終了から2週間後に毎年開催しています。聖週間は毎年3月下旬に発表されるとのこと。毎年日時が変わるので詳しく調べる必要がありそうです。機会が合えばぜひ訪ねることをお勧めいたします。

灼熱の猛暑ながら夜景のうつくしい街

スペイン南部はセビージャのほかにもコルドバ、グラナダ、マラガ等、歴史と文化に溢れたうつくしい街があります。しかしセビージャの底知れぬ魅力は他の街とは引けをとらず、甘美な石畳の街並みがよりつよく印象に残るでしょう。記事がそのお力添えになれたら幸いでございます。