才能じゃない!誰でもできるセンスの磨き方
センスがいいというだけで周囲の人からは一目置かれ、いろんなことが上手く行くような気がしますよね。「でも、センスっていったいどうしたら良くなるんだろう?」という方へ。自らのセンスだけを武器に独学でドレスデザイナーとして独立した著者による、誰でも身に付くセンスの磨き方をお教えします。
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「センス」ってなんでしょう?
「自分にはセンスがないから…」
そう思って諦めてしまっていること、ありませんか?
お洒落をしたいけど、センスに自信がないからつい無難な格好を選んでしまう。
視覚的にわかりやすい資料を作るのが苦手。
飲み会で場を盛り上げる面白い話ができない。
自分にはファッションセンスがない。
自分にはデザインのセンスがない。
自分にはユーモアのセンスがない。
ないないないない。
センスがない。だからできない。
それって本当ですか??
センスって、何なんでしょうか。
生まれもっての才能ではない
「センスがある」と言えば「判断力が優れている」「物の微妙な見極めができる。」「感覚が優れている」「細部の違いまで理解できる」のような意味で使われる。
「センス」とは、「なんとなくいいね」というものの背景にある感性・感覚といったところでしょうか。
その正体は、いったい何なのでしょう?
答えは、対象に対する”正しい知識の蓄積”と”論理的に考え、自らの意思で選ぶという経験の積み重ね”です。
「センス」を元々持っている才能の問題だと思い込んでいる人が多いのですが、それは違います。
もちろん人はそれぞれ育った環境も過去に触れてきたものも全てが違うので、得意不得意というのは出てきますし、一部天才的にずば抜けた才能を発揮する人がいるのもまた事実です。
しかし、全てを才能の問題にするのは間違った態度でしょう。世の中のほとんどの人は天才ではない凡人ですが、優れたセンスを発揮する人はごまんといるのです。
センスとは「知識」や「理論」であり、努力によって後から身につけるもの。
「センスがない」と嘆いているばかりでは永遠にセンスよくはなれません。
センスを磨くにはどうすればいいか
①知識を集める
センス良くなるために必要なのは、まずは情報収集です。
センスの良さを発揮する人というのは、いろいろな対象に興味があって、常に情報を集めています。
服についてまったく知らない人が、素敵なファッションセンスを持っていることはありません。
デザインについての知識がない人に、美しい物は作れません。
世の中で「良い」と言われているものにはどんなものがあるのか?それはなぜ良いと言われているのか?何にでも、基本となるある程度確立されたセオリーというものがあります。まずはそれを知ることがセンスを磨くための第一歩です。
②自分や相手を知る
対象についての知識を集めたら、今後はそれを使う自分自身やターゲットの相手についても知らなければなりません。
例えば、どんなに雑誌の中でお洒落だと思ったコーディネートでも、着ているモデルが金髪に青い瞳、ムキムキの肉体を持った長身の外国人で、片や自分は黒髪黒目、やせ形でひょろっとした体型、身長は高くはない…とかであれば、同じ格好をしても同じようにお洒落に見えるとは限りません。
また、友人とのバーベキューにかっちりしたスーツで来る人はいませんよね?または、大事な商談のシーンで遊び心を効かせた奇抜なスーツを着る人は?これも適しているとは言えません。
これらの例はちょっと極端ですが、自分自身は客観的に見てどういう人間なのか、どういうシーンで、相手は自分に何を求めているのか。こういうことをより細かい部分まで考えて、最適なものを選べる人が”センスが良い人”と呼ばれるのです。
③自分で考えて選ぶ訓練をする
知識や論理を蓄積したら、すぐに抜群のセンスを発揮できるかというと、残念ながらそうは行きません。
筋力をつけるには正しいエネルギー補給をしてトレーニングをする必要があるように、センスという能力を磨くにも訓練が必要です。
自分のことを「センスがない」と思い込んでいる人は、その自信のなさから自分の頭で考えて判断するということを避けて、いい加減なもので済ませたり、他人の言うことをそのまま受け入れたりしてしまいます。これでは自分で考えて選ぶという機会が全くなく、センスが磨かれることもありません。
筋力が使わないとどんどん衰えていくように、そのままにしているといつのまにか「センス悪い奴」という人間から抜け出せなくなってしまいます。
始めはもちろん上手く行かないかもしれません。
自分で選び取って失敗することもあります。むしろ失敗だらけかもしれません。
でも、「センスがいいあの人」だって、過去にたくさんの失敗をした結果今があります。
間違えることを恐れずに、自分の意思で選ぶことを習慣にしましょう。
センスは努力!
「センスがない」と安易に言うことは、「その対象に対して適切な判断をするための知識もなく、また知識を得るための努力をしていません」と言う事と同じです。つまりは言い訳でしかありません。
特定の分野でセンスよくなることは、誰にだって努力次第で可能です。
ぜひ、自分の興味のある分野から「センスを磨く訓練」を始めてみてください。
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この記事のライター
0歳児の子育てをしながら自宅でドレスを作るフリーのドレスデザイナー。慶應義塾大学文学部美学美術史専攻卒。ダンス歴20数年、大学では競技ダンス部で勉強も就活もせずにダンス漬けの日々を送り、卒業後は企業で働くのが嫌でプロダンサーになるも、趣味で作っていたダンスドレスが評判になりいつの間にか独立開業してしまった25歳1児の母。興味の赴くままに生きてます。