HEROは完全なフィクション?元検察官が選ぶ、本当の検察事情が分かる本4選
HEROで話題の検察官ですが、本当のところはどのようなお仕事なのでしょうか。元検察官に、本当のところの検察事情がわかる書籍を紹介いただきました。
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SMAPの木村拓哉が主演を務めたフジテレビ系列テレビドラマシリーズHEROですが、みなさんもご覧になったでしょうか。検察官という職業が着目されるきっかけとなったのはHEROであると言っても過言ではありません。しかし、HEROで描かれている検察官という仕事はどこまでリアルなのでしょうか。今回は、元検察官の方に、本当の検察官事情が分かる書籍をセレクトしていただきました!
阪井光平「検事の仕事」
「検事の仕事がどのようなものかを客観的な視点から描かれている」作品。まずは主義主張が反映されていない本から入るほうが、偏った見方をせずに済むのでいいですね。
柚月裕子「検事の本懐」
「検事の仕事の醍醐味であると言われている捜査がかっこよく描かれている」。HEROでも、公判のシーンだけでなく、捜査のシーンにも注目が集まっていましたよね。実際の捜査がどのようなものなのかを分かった上で、改めてHEROを観てみるのも面白いかもしれません。
郷原信郎「検察の正義」
市川寛「検事失格」
こちらも、「批判的な立場から検察の問題点を指摘している」作品とのこと。日本の刑事司法は、「有罪の人を絶対に取り逃がさないために、無実の人を罰しても仕方ない」という発想ではなく、「無実の人を罰してしまわないように、有罪の人を取り逃がすのも仕方ない」という発想に立っているはずです。HEROにも「たとえ真犯人を逃しても無実の人だけは絶対裁判にかけちゃいけないんです、それが僕らの1番大事なルールなんです」というセリフが登場しますが、このことを指しています。しかし、実際にはこれが逆転してしまっているのではないか。「検事失格」はそのような問題提起する一冊です。
本当の検察事情を知れば、HEROがさらにおもしろくなる!
HEROはエンターテイメントとしてとても面白いですが、ここで紹介した本も読んで背景を理解した上で観れば、いろいろな気づきがあるかもしれませんね。
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