漫画『頭文字D(イニシャルD)』に登場するクルマの価格を調べてみました。【後編】

前回に引き続き、『頭文字D(イニシャルD)』に登場するクルマの値段を調べました。
今回も長くなりますが、最後まで読んでいただければ幸いです。

takumiTakumi@アニメ歴20年(更新中)
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▶︎▶︎▶︎前編はこちら

漫画『頭文字D(イニシャルD)』に登場するクルマの価格を調べてみました。【前編】

漫画『頭文字D(イニシャルD)』に登場するクルマの価格を調べてみました。【前編】

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それでは引き続き、クルマには詳しくないものの『頭文字D(イニシャルD)』には精通した筆者がカーセンサーの中古車販売価格を調べつつ、キャラやクルマの説明をしていきます。よろしくお願いいたします。

後編では、原作コミック18巻以降の「プロジェクトD編」(全国を遠征して各地の走り屋をボコボコにして回る編)に登場する主なキャラクターとクルマの情報を紹介いたします。

①NA6CE ユーノス・ロードスター S-Special(35.0万円〜68.0万円/平均価格不明)|末次トオル

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栃木を地元とするチーム「SSR(セブンスターリーフ)」のダウンヒル担当のトオルですが、結婚には向かないだめんずだと感じます。というのも、愛車ロードスターの改造・メンテナンス費用を恋人の奈保に借金することで捻出しているためです。
拓海とのバトルに負けた際には走り屋引退宣言をしましたが、その後も続けていたような描写もあったため、本当にどうしようもない男です。

ちなみに敗因はそもそものドライビングテクニックが拓海に負けていたことに加え、拓海の真似をして道路の側溝をまたぐショートカットを試みた際にミスをしコントロールを失い、一回転したことです。
幸い怪我はありませんでしたが、色々ダメなやつです。ロードスターは可愛いです。

②EK9 シビック TYPE R(57.8万円〜158.0万円/平均価格不明)|二宮 大輝

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こちらも栃木のチームである「東堂塾」のエース、二宮大輝です。東堂塾はプロのレーサーも輩出しているドライビングテクニック道場です。
「歴代の塾生の中でもトップ3に入る」「俺たち東堂塾は遊びの連中とは考え方からレベルが違う」「俺のEKの足回りは東堂スペシャルだからな」など、数々のセリフから強敵感がビンビンでしたが、結局拓海に負けました。

ホンダのシビックは前輪駆動となっており、フロントタイヤを酷使しやすい性質を持っています。そこを策士涼介に突かれ、拓海が1本目の勝負でわざとエンジンの回転数を縛って大輝の油断&フロントタイヤの酷使を誘い、2本目で倒します。
負けはしたものの、大輝の実力は高いレベルにあると言えます。

③DC2 インテグラタイプR(59.8万円〜159.8万円/平均価格不明)|酒井

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同じく東堂塾に所属する酒井は、下の名前が明らかになっておらず、バトル中に笑うことから「スマイリー酒井」という売れない芸人のような名前で呼ばれています。
コーナーの立ち上がりでいきなりブレーキランプを点灯させたりわざとオーバースピードでコーナーに突っ込んだりと、相手のリズムを狂わせる戦法を使います。
勝つためには4WD車に乗る必要があるという考え方に反旗を翻し、FF車である愛車インテグラタイプRにターボチューンを施しています。

啓介とのヒルクライム勝負でも高い実力を示しますが、FF車が苦手とする低速コーナー勝負で後れをとり、敗北します。

④EK9 シビック TYPE R SPOON仕様(57.8万円〜158.0万円/平均価格不明)|舘 智幸

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怒涛の東堂塾3連続、最後の一人が館智幸(通称トモさん)です。トモは東堂塾のOBであり、現役のプロレーサーです。
大輝のクルマを借りて試しに走ってあっさりコースレコードを塗り替えるなど、当たり前ですがめちゃくちゃ強いです。しかも、拓海との勝負の際には東堂塾のデモカー(すごいチューニングが施されたクルマ)を使うなど、隙のない布陣で勝負に臨みます。
さすがの涼介も当初は「俺が走る」と拓海に打診するなど、勝つ見込みの薄い勝負だと考えていたようですが、拓海はハンドルを譲りませんでした。

そして結論、拓海に負けます。(この辺りから読者からも「プロジェクトD、いくらなんでも勝ちすぎじゃない?」という声が上がっていました)
トモは終始優勢でしたが、道路にイタチのような影が見えたものを反射的に避けてしまい、空いたスペースにフロントライトを消した拓海のハチロクに差し込まれて敗北します。なお、この戦法は「ブラインドアタック」というものですが、夜道では非常に危険なので決して真似することのないようにしてください。

⑤FD3S RX-7 Type R(99.8万円〜388万円/平均価格192.4万円)|岩瀬恭子

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『頭文字D』に登場する女性の中でも一番可愛いという声も聞かれる恭子ですが、「岩瀬」と僕のGoogleの検索バーに入力するとなんと3番目に表示されます。ライフネット生命保険の岩瀬大輔社長など、他にも有名な岩瀬さんは多数いる中これはすごいことだと感じます。

さて、恭子はプロジェクトD打倒のために結成された埼玉北西エリア連合チームのヒルクライムのドライバーですが、なんと敵である啓介に一目惚れしてしまい、密かに啓介のことを「ダーリン」と呼ぶなどしていました。可愛い。
啓介と同じくFD乗りであり、いい勝負をするのですが結局地力の差で敗れます。

敗北後に啓介と一度デートし告白しますが、残念ながら啓介には女を見る目がないため振られます。
可愛いと言っても、そもそも作者のしげの秀一氏が描く女性は全体的にそこまで可愛くないのでその中では上位ってだけなんですけどね。(しげの女性キャラファンの方、すみません)

⑥AP1 S2000(112.0万円〜279.0万円/平均価格不明)|城島 俊也

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茨城県のトップチーム「パープルシャドウ」のダウンヒル担当ドライバーであり、「ゴッドアーム」と呼ばれるハンドリングの達人です。
ゴッドにもかかわらず城島も拓海に負けてしまうのですが、内容とすると実質勝利でした。拓海の変形溝落としでも付いて行けないレベルの理想的な走りを見せるも、勝負が長引いたことと連日の猛暑に体力が持たず、勝負途中で降車し道端で嘔吐してしまいます。

城島の職業は医者であり、理論に裏打ちされた正確無比な走りを技術によって実現させています。勝負の後は拓海を助手席に乗せて自身のテクニックを披露し、アドバイスも送りました。

⑦BNR34 スカイラインGT-R V-specII Nür(112.0万円〜999.0万円/平均価格不明)|星野 好造

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こちらはパープルシャドウのもう一人の神である星野です。アクセルワークの達人であり、「ゴッドフット」と呼ばれています。
一途なGT-R乗りであり、ドリフトの難しいGT-Rで簡単にドリフトしてみせるなど、圧倒的なドライビングテクニックを持っています。タイヤの消耗を逆手に取り、後続車(啓介)をけん制するようなリアを振り回すドリフトまでするなどの離れ業も行っていました。

それでも2本目の勝負を終えた後にタイヤの限界を感じ勝負を諦めています。一応、啓介の勝ちです。

パープルシャドウの2人は勝負にこそ負けたものの、プロジェクトD側が実質的に敗北しているという点が面白かったです。勝負にも負けてよかったのにと個人的には思っていますが。

⑧NA1 NSX(418.0万円〜738.0万円/平均価格不明)|北条 豪

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北条豪は神奈川のチーム「サイドワインダー」のヒルクライムエースであり、後述する兄の北条凛と共に「富士の北条兄弟」と呼ばれるなど、富士スピードウェイの壮行会でもブイブイ言わせていたようです。
感性とセンスで走るタイプのドライバーであり、理論派の兄とは対照的です。

バトル直前に凛から「楽しめ」というアドバイスを受け、啓介と互いに死力を尽くして「楽しむ」バトルを繰り広げ、終盤オーバースピードでコーナーに突っ込んだことによりスピンし負けはしますが、納得のいく勝負ができたようでした。
余談ですが、啓介のFD同様に、豪のNSXにも下品なリアウイングが付いていますね。

⑨AE86 スプリンタートレノ(56.8万円~250万円/平均価格102.7万円)|乾 信司

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サイドワインダーのダウンヒル担当である信司は漫画では15歳の設定でした。仕事で疲れた母親を起こさないように、かつブレーキをかけずに走るという「ゲーム」を通して卓越したドライビングテクニックを身に付けたようです。
少年時代から無免許でゴリゴリ運転しているという点で、信司と拓海は似ていると言えます。使用するクルマも両者ハチロクとなっています。

想定通りの走行ラインが取れれば圧倒的な強さを発揮する反面予定外の事態には弱いという弱点を見抜かれ、拓海にブラインドアタックによりゴール直前で抜き返されます。そこで拓海のハチロクがエンジンブローを起こしスピン、ピンチに対する対応力に欠ける信司は自身もスピンし失速、拓海は180度向きを変えたバック走行の状態でクラッチを切り、そのまま慣性でゴールし勝利します。

何は無くとも無免許運転、ダメ、ゼッタイ。

⑩BNR32 スカイラインGT-R(199.4万円〜594万円/平均価格不明)|北条 凛

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先ほど紹介した北条豪の兄であり、涼介の医大の先輩でもある北条凛ですが、相手のクルマに意図的に接触し事故を誘発するなど「死神GT-R」と呼ばれる狂人です。
こうなってしまったのは元婚約者の自殺という悲しい出来事が原因で、その元婚約者は実は涼介に惚れていました。

そんなわけで、過去の因縁を断ち切るべく涼介自身が勝負に挑みます。
なお、本勝負は時系列的には弟である豪の勝負の前に当たります。

推定出力650馬力のお化けマシンと高い技術で文字通り涼介を「殺しに」かかりますが、それでも涼介に凌がれ、逆にタイヤとブレーキの消耗により自身がピンチに陥ります。コントロールを失ったままゴールの料金所に突っ込みそうになる直前で、涼介ともう一人のドライバー二人掛かり・二台掛かりの挟み込みブレーキングで間一髪命を救われます。

この勝負を通して凛は改心し、その後、勝負を直前に控えた豪に「楽しめ」とアドバイスを送るのでした。
(個人的には改心とかどうでもいいのでまずは早急にコイツから普通免許を剥奪するべきだと思いました)

⑪GC8 インプレッサ WRX STi Version V(19.8万円〜200.0万円/平均価格不明)|藤原 文太

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文太は主人公である拓海の父であり、おそらく作中最強のドライバーです。
「峠を走らせたらシューマッハよりも速い」「ポルシェ相手でも勝てる」と豪語しており、拓海の神業的なドライビングテクニックを見ても「へたくそ」と一蹴しています。
実際、インプレッサを買った時の試乗で拓海と秋名山でバトルした際にも、ボコボコにしていました。

出典:6700.teacup.com

たまたま文太の乗るハチロクとすれ違った小柏カイのリアクションがこちら。どうやら凄そうです。

ちなみに得意技はドリフトしながら居眠りすることで、作中では居眠りはしないまでも、「急にタバコが吸いたくなった」と言い放ち、ドリフトの最中に両手放しで胸ポケットからタバコを取り出し一服、同乗者が死を覚悟するという場面がありました。
皆様におかれましては、百数十km/hでコーナーに侵入した際には決してハンドルから手を離すことのないようご注意ください。

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Takumi@アニメ歴20年(更新中)

慶應→金融→Web89年世代。幼少期からアニメと漫画に触れながら育ち、高校時代は2年半ほどネットゲームを毎日6時間以上という生活を送っていました。読みやすく納得感のあるものを書いていきたいと思っています。

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