漫画『頭文字D(イニシャルD)』に登場するクルマの価格を調べてみました。【前編】

漫画『頭文字D』に登場するクルマは結構古いものも多いため、本記事では中古車販売大手のカーセンサーに掲載されている中古本体価格を記載しています。(当然、金額は非常に流動的なものと思います)

takumiTakumi@アニメ歴20年(更新中)
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アイキャッチ画像出典:www.flickr.com

一応ご説明『頭文字D』とは

『頭文字D』(イニシャル・ディー / 英語表記: Initial D) は、しげの秀一による日本の漫画作品、またそれを原作にしたテレビアニメと映画を指す。通称「イニD」。峠道において自動車を高速で走行させることを目的とする、走り屋の若者たちを描いた作品である。

出典:bit.ly

以上です。
要するに、高い(一部そんなに高くない)ドライビングテクニックを有するドライバー達が最速の称号を求めて競い合う話です。危険なので真似するのは止めましょう。注意一秒怪我一生、です。
原作漫画は週刊ヤングマガジンで連載しており全48巻で完結しているのですが、終盤は一話一話が数ページの走行描写のみで、なかなか話が進まずヤキモキした記憶があります。

しかし「峠道において自動車を高速で走行させることを目的とする」って、改めて文章で表現すると非常にシュールだと感じます。

今回は、『頭文字D』原作コミック全48巻のうち、主人公である藤原拓海の高校生時代を描いた第17巻までについて取り上げました。

①AE86スプリンタートレノ(56.8万円~250万円/平均価格102.7万円)|藤原拓海

出典:www.hs-tamtam.co.jp

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本作の主人公である拓海が駆るのがAE86スプリンタートレノ、通称「ハチロク」です。ヘッドライトが可愛い。
馬力が無いのでヒルクライム(登り)は弱いですが、馬力の差が小さくなるダウンヒル(下り)において、作中でトップクラスの速さを見せます。
マシン自体の性能は正直高いとは言えず、ドライバーの拓海の力による部分が非常に大きいです。

拓海のドライビングテクニックの素地は実家の豆腐屋の配達で培われており、中一の頃から雨の日も雪の日も毎日峠道を無免許で走っていました。やらせてた親父(藤原文太)はマジで外道だと感じます。なお、雪道でも130km/h超のスピードで峠をドリフトしながら下っていく様子が描かれていました。

②FD3S RX-7 Type R(99.8万円〜388万円/平均価格192.4万円)|高橋啓介

出典:usedcarnews.jp

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本作のもう一人の主人公とも言える高橋啓介と愛車のFD3Sです。赤城山のチーム「赤城レッドサンズ」に所属しており、エースです。
よく目立つイエローカラーと下品なリアウイングが特徴などと言われています。自分が乗りたいとは思いませんが、作中でドライバーとしてどんどん成長していく啓介の姿と合わせて見ていると不思議と好きになっていきます。

啓介は医者の息子でボンボンで元暴走族で、1巻の初登場時は調子に乗っているかませ犬的なポジションでして、案の定拓海にボコボコにされます。そこから拓海をライバルとして意識し、兄涼介からの助言を受けつつトップクラスのドライバーになっていきます。

個人的に特にいいなと感じたバトルは、圧倒的な馬力を持つスカイラインGT-Rを相手にヒルクライムで勝利を収めた「技術が馬力を凌ぐ時」というタイトルの話です。馬力のないハチロクに技術の差で敗れた過去があって、同じ馬力下克上を今度は啓介が見せつけるってのが燃えるポイントです。

③FC3S RX-7 ∞(アンフィニ)III(138万円〜388万円/平均価格194.2万円)|高橋涼介

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高橋涼介の駆る白のFCは「赤城の白い彗星」と呼ばれており、おそらく作中トップクラスの実力と人気があります。拓海と涼介のバトルは原作全48巻の中でたしか5巻目くらいに収録されていますが、個人的には作中最高のバトルです。

啓介の兄であり、現役の医大生で頭脳明晰です。涼介は自身が提唱する「公道最速理論」を実践すべく、拓海と啓介の2枚看板をひっさげ全国各地の走り屋達に勝負を挑み、勝利を重ねていきます。(原作18巻以降を読もう!)

ルックス、技術、頭脳などすべてにおいて優れており、原作の人物紹介によると「得意技:すべて得意なので特になし」とのことです。一方で従兄妹の女子高生である緒美(つぐみ)を愛車のFCで送り迎えするといった優しい面もあり、非常に魅力的なキャラクターだと感じます。

④S13 シルビア(32.4万円〜140.4万円/平均価格101.3万円)|池谷 浩一郎

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拓海のホームである秋名山の走り屋チーム「秋名スピードスターズ」のリーダーでありますが、正直実力はイマイチです。しかしいい人です、いい人。
後述の佐藤真子と恋仲になりそうになるのですが、生来の奥手さゆえにチャンスを逃します。池谷はおそらく童貞の設定だったと思います。

なお「無残!池谷クラッシュ」というタイトルの話で考え事をしながら運転していたために事故を起こして病院送りになるといった描写がありましたので、皆様におかれましても運転中は運転に集中しましょう。

⑤BNR32 スカイラインGT-R V-specII(199.4万円〜594万円/平均価格不明)|中里毅

出典:dengekionline.com

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馬力はトップクラスですが結構負けがちな中里とGT-Rです。なお、中里は妙義山のチーム「妙義ナイトキッズ」のリーダーを務めています。

拓海が得意とするドリフト走行を「遊び」と表現し、堅実なグリップ走行を武器に戦います。思い切りの良い加速とマシンの性能が長所な一方で、メンタルが弱くキレやすい部分が足を引っ張りよくクラッシュして負けている印象です。

作中中盤以降は後述のチームメイトである慎吾と共に漫才解説ポジションのキャラになっていきます。可愛い。

⑥EG6 シビック SiR-II(39万円〜108万円/平均価格不明)|庄司慎吾

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中里同様に妙義ナイトキッズのメンバーである慎吾ですが、初登場時は相当性格がねじ曲がっていました。
チームメイトの中里とも仲が悪く、池谷など秋名山の走り屋を散々バカにして拓海相手に右手をハンドルにガムテープで固定した状態でレースをするという「ガムテープデスマッチ」を申し込むなど、なかなかヤバいやつでした。

ですが、拓海との勝負に敗れて手首を骨折した際に池谷が病院まで送ってくれたことなどにより徐々にデレていき、最終的には中里と共にガヤっぽいポジションに落ち着きます。

⑦シルエイティ(22.8万円〜298万円/平均価格86.9万円)|佐藤真子・沙雪

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真子・沙雪のコンビが駆るシルエイティは碓氷峠最速と言われており、ダイナミックなドリフトで地元の男どもを一蹴していました。真子が運転を、沙雪が助手席でナビを担当しています。
結局ドリフト勝負では拓海のハチロクの方が上手であり敗北を喫するのですが、結果的に仲良くなって皆でプールに遊びに行ったりしていました。

なお、真子と池谷はいい感じになり「真子のバージンあげます!」というヤバめのタイトルの話などもあったのですが、結論、池谷の間が悪すぎて真子のバージンはもらえていないのが現状です。

⑧CE9A ランサーエボリューションIII GSR(89.9万円〜285万円/平均価格不明)|須藤京一

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ランサーエボリューション(ランエボ)使いのみで構成された走り屋集団「エンペラー」のリーダーを務めています。
「ハイパワーターボ プラス 4WD、この条件にあらずんば車にあらずだ」
「ランエボ使いこそ峠のキングだ」
など、マシンの性能を絶対視しており勝利を追求することを美学としている京一ですが、実際非常に強いです。高橋涼介に敗北するまでは実質公道無敗、主人公の拓海に対しても父の文太以外で作中唯一黒星をつけたキャラクターです。

バトル漫画にありがちな主人公のパワーアップイベントが、頭文字Dの場合はハチロクの強化という形で訪れますが、京一はそのきっかけを作った重要人物となっています。京一との一度目の勝負で初代ハチロクのエンジンがクラッシュし、再戦した際には強力なエンジンに換えられていました。
二度目のバトルで拓海が勝ち(実質引き分け?)、ランエボ原理主義者の京一もハチロクを「いいマシンだ」と認めていました。結構いいヤツです。

⑨CN9A ランサーエボリューションIV RS(34.8万円〜109.9万円/平均価格不明)|岩城清次

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ランエボ軍団「エンペラー」の(多分)No.2の清次ですが、めちゃくちゃ性格が悪いです。
1ヶ月で群馬エリアを制圧すると宣言し、その言葉通り妙義ナイトキッズなどを順次ボコボコにしていたのでドライバーとしての実力もそれなりに高いのですが、拓海のハチロクを舐めてかかって敗北します。

それでも「ハチロクなんかに乗ってる奴ァ アウト・オブ・眼中」という作中屈指の名言を放ったことは評価でき、当時友人たちの間でちょっと流行りました。
のちに、マシンの性能差などを抱えながら京一に勝負を挑む拓海の姿を見て「いつかとんでもなくビッグになる奴かもしれない」と発言するなどの手のひら返しも愛おしいと感じます。

⑩SW20 MR2(54万円〜120万円/平均価格73.7万円)|小柏カイ

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ホームであるいろは坂とコーナリングに強いMR2の相性は素晴らしく、小柏カイのドライビングテクニックと相まって「エンペラー」の清次はボコボコにされました。
カイは幼少期から父よりカートの英才教育を受けており、高校生までの間は二輪で峠を走っていました。
自動車免許取得と同時に四輪での公道デビューを果たしています。

コーナーを飛んでショートカットする「インベタのさらにイン」という掟破りの地元走りで拓海を追い詰めますが、終盤着地地点に降り積もった落ち葉に足を取られてスピン、敗北します。

一応警告、真似るな危険

『頭文字D』のメイン舞台である群馬県では、頭文字Dに影響されてか走り屋が結構多いようです。
ドリフト走行などを真似しての事故が発生しているようなので、あくまで読んで楽しむまでに止めていただければと思います。

【後編】では、18巻〜48巻のプロジェクトD編に登場するクルマとキャラクター達をご紹介いたしますので、引き続きよろしくお願いいたします。

▶︎▶︎▶︎後編はこちら

漫画『頭文字D(イニシャルD)』に登場するクルマの価格を調べてみました。【後編】

漫画『頭文字D(イニシャルD)』に登場するクルマの価格を調べてみました。【後編】

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Takumi@アニメ歴20年(更新中)

慶應→金融→Web89年世代。幼少期からアニメと漫画に触れながら育ち、高校時代は2年半ほどネットゲームを毎日6時間以上という生活を送っていました。読みやすく納得感のあるものを書いていきたいと思っています。

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イラストも文章も手掛けるフリーのイラストレーター。

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