エシカルファッション徹底解説!おすすめブランドからアイテムまで

最近、ファッション業界で注目されているワード、「エシカルファッション」。よく耳にするけど、それって一体何?と疑問に思っている人も多いはず。
この記事ではエシカルファッションの考え方から代表的なエシカルファッションブランドまで、エシカルファッション初心者さんにもわかりやすくご紹介します。

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アイキャッチ画像出典:www.ecomaedchen.de

そもそも「エシカルファッション」とは?

「エシカルファッション」とは、英語の”ethical(倫理的な)"と"fashion(ファッション)"から出来た言葉で、環境問題、労働問題、社会問題に配慮した、良識にかなった素材の選定や購入、生産、販売をしているファッションを指します。日本では2010年ごろから注目度が上がり、現在はファッション業界でもよく知られているワードです。

大量のCO2の排出、水資源の消費、森林破壊などファッション業界が環境に与える負荷は非常に大きいと言われており、近年流行ったファストファッションはその代表ともされました。しかし地球環境が悪化する近年、大量生産・大量消費・大量廃棄というファッション業界の流れに変革をもたらすべきとの声が世界中で上がり始めました。

また、エシカルファッションが注目されることになったきっかけに、ファッション業界の裏側で起きた悲惨な出来事も関わっています。2013年に起きた、「ラナ・プラザの悲劇」はバングラデシュにあるファストファッションの工場を含んでいた「ラナ・プラザ」というビルが崩壊し、死者1134人・負傷者2500人以上を出した重大な事故となりました。事故に遭ったのは、過酷な労働環境の中で働かされていた労働者であり、崩壊したビル自体も違法な建て増し等により、倒壊の危険性が指摘されていたと言います。このような事件から、ファッション業界の工場労働者等の労働環境が問題視されるようになりました。

そのような背景で注目されるようになった「エシカルファッション」ですが、「初めて知った」という人も「なんとなく聞いたことあるけどよく知らない」という人が多いのではないでしょうか?

エシカルファッションの基準は100カ国・1万人以上の会員数を抱えている「エシカル・ファッション・フォーラム(The Ethical Fashion Forum)」によって、以下のように定められています。

1. Countering fast, cheap fashion and damaging patterns of fashion consumption(ファストファッション、安い使い捨て型のファッション消費に反する)
2. Defending fair wages, working conditions and workers’ rights(生産において労働者の賃金、権利、労働環境を守っている)
3. Supporting sustainable livelihoods(動植物の持続可能性をサポートしている)
4. Addressing toxic pesticide and chemical use(有毒農薬や化学薬品の使用の問題に取り組んでいる)
5. Using and / or developing eco- friendly fabrics and components(環境に優しい素材を開発、または使用している)
6. Minimising water use(水の使用量を最小限にしている)
7. Recycling and addressing energy efficiency and waste(リサイクルやエネルギー問題、ゴミ問題に取り組んでいる)
8. Developing or promoting sustainability standards for fashion(ファッションにおけるサステナビリティを作りだし、それを広めようとしている)
9. Resources, training and/ or awareness raising initiatives(新たな取り組みを人々に知らせ、解決策を広めようとしている)
10. Animal rights(動物の権利を保護している)

なんだか多くて混乱してしまそうですが、基本は”地球に優しい”ということ。そして最近では、ファッション業界の与える環境負荷を減らそうと取り組みをするブランドがどんどん増えてきています。

エシカルファッションに取り組む有名ブランド

STELLA McCARTNEY(ステラ マッカートニー)

出典:journalduluxe.fr

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創業者自身がベジタリアンであることでも有名な「STELLA McCARTNEY(ステラ マッカートニー)」。レザーやファーを一切使用せず、新しい代替素材を開発・使用して製品を作っています。

洗練された上品なデザインはハイブランドそのもので、エシカルファッションブランドだと知らなかった人も多いのではないでしょうか。バッグが有名ですが、そのほかにもレディース・メンズファッション、シューズなど様々なアイテムが揃っています。
スタイリッシュなアイテムを身につけながら、レザーやファーを使わないエシカルファッションも同時に実現できてしまう、そんな魅力たっぷりのブランドです。

CASA FLINE(カーサフライン)

出典:casafline.com

"都会の感度を持ったサステナブルライフ"を提案するライフスタイルセレクトショップ「CASA FLINE(カーサフライン)」。2018年3月30日にローンチ、表参道の住宅街エリアに旗艦店を構えています。

生産者の想いや、地球環境に配慮した、哲学のある商品をセレクトショップという業態でお客様へ直接届ける、というミッションを掲げながらも、都会的で洗練されたモードなデザインの服を販売していることで多くの人から支持されています。
例えば、美しいシルエットが特徴のデニムドレスは「ローカルメイド」の視点から生まれたもの。岡山県の名産品である岡山デニムを使用することで、デニム産業に携わる人々の雇用を生み出し、伝統技術の継承につなげています。おしゃれであるだけでなく、生産者の想いも籠ったCASA FLINEの服、つい身につけたくなってしまいますよね。

patagonia(パタゴニア)

ロゴが可愛いアイテムで男女共に絶大な支持を受ける「patagonia(パタゴニア)」。日本ではあまりイメージがないかもしれませんが、世界でも先導を切って環境に配慮した製品づくりに力を入れています。
ミッションステートメントを「私たちは、故郷である地球を救うためにビジネスを営む。」に定め、何世代にもわたって使用できる、あるいはリサイクル可能な製品を作るparagoniaは、2019年には国連で最高の環境賞「地球大賞」も受賞しました。
patagoniaの環境配慮にこだわったおしゃれなアイテム、ぜひそんな意味も込めて選んでみてはいかがでしょう。

Adidas(アディダス)

出典:shop.adidas.jp

世界的有名ブランドの「Adidas(アディダス)」も積極的に環境に配慮した取り組みを行っています。
Adidasから発表されたランニングシューズ「FUTURECRAFT(フューチャークラフト)」は、単一の素材のみで作られるために、100%リサイクル可能で、使い終わってもごみにならずに循環し続けるというもの。
スタイリッシュなデザインでありながら、再生可能でごみにならないということでシューズ界に革新を起こすかもしれないこの「FUTURECRAFT」は2021年春夏に製品化の予定。筆者もかなり注目のアイテムです。

これから注目の国内外エシカルファッションブランド

MES VACANCES(ミ ヴァコンス)

出典:mesvacances.jp

女優の柴崎コウさんが立ち上げた、エシカルファッションブランド、「MES VACANCES(ミ ヴァコンス)」。
「着る人に優しい服」をコンセプトに、忙しい現代女性のライフスタイルに寄り添いながら、自然環境にも配慮したアイテムを展開しています。
ファッションや自然保護に関心が高い大人の女性をメインターゲットに掲げ、柴咲コウさん自身が企画からデザイン、販売までのプロデュースを担当しています。

そんなMES VACANCESの特徴はスタイリッシュでありながら流行に左右されないデザイン。またオーガニックコットンや天然繊維、エコファーを使用したり、ポリエステルの使用を抑えることなどにより素材にこだわった商品づくりをしているところも魅力の一つです。
中心価格帯は3万円〜4万円前後とお値段は少々張りますが、その商品の質の高さから「いいものを永く愛用」することを実現させてくれる大人の女性にぴったりのブランドです。

Tani Comfort Japan(タニ コンフォート ジャパン)

出典:tanicomfort.jp

日本発のエシカルファッションに取り組む下着ブランドです。最上級の素材、シンプルなデザイン、そして上質の履き心地で支持されており、雑誌などでも取り上げられ注目されています。

下着にはオーストリアのブナの木から生成された天然繊維が100%使われており、繰り返し洗濯しても軽さと柔らかさが保たれます。
エシカルファッションブランドといえば高価なのが懸念点ですが、Taniの下着は求めやすい価格なのもポイント。また下着だけでなくパジャマや肌着の販売もあります。
ヘルシーで可愛らしいデザインと素材へのこだわりが魅力の、筆者イチオシのブランドです。

かぐれ

出典:www.kagure.jp

日本初オーガニックファッション発信のショップを経営する「かぐれ」。表参道や銀座、横浜などに店舗を持ち、衣類だけでなく天然素材の雑貨なども販売し、オルタナティヴな暮らしを提案しています。

天然繊維を使用した衣類は、シンプルかつ着心地も良く、着る人の魅力を引き立たせてくれます。また、肌着も販売しており、オーガニックコットンやシルク素材を使うことでふんわりと包み込むような肌なじみです。商品はオンラインでも購入可能。
暮らし全体に、オーガニックの心地良さを提案してくれる「かぐれ」のショップに、つい立ち寄って新しいライフスタイルを探してみてはいかがでしょう。

Enter the E

出典:enterthee.jp

人や環境に配慮した洋服だけを集めたセレクトショップ、「Enter the E」。
「普段のお買物で、人や環境に配慮したものを選びたい」と感じるものの、価格やデザインの選択肢が身近に少なく取り入れることができないという日本の消費実態に着目し、人や環境に配慮しながらも、デザイン・品質・経済性を兼ねたものを世界中からキュレートし、これまで関心があっても選択出来なかった人々へサスティナブルな衣生活を創出しています。

広いデザインバリエーションとその価格のお手頃さが魅力で、シンプルなデザインのブランドからエッジの効いたブランドまで多くを取り揃えており、それぞれのブランドの個性にドキドキさせられてしまいます。
「エシカルファッションにもこんなに色々な楽しみ方があるんだ」と気づかせてくれる、新しい形のセレクトショップです。

HASUNA

出典:hasuna-store.com

エシカルジュエリーブランド「HASUNA」は、”わたしの元に届くその瞬間までのストーリーを、すべて美しく語ることができる”ジュエリーを取り扱っています。

ブライダルジュエリーを初め、他にも日常的に身に付けられるジュエリーなど様々な商品があり、エシカルダイアモンドやエシカルゴールドなどが使用されて素材にもこだわって商品が作られています。デザインも美しく、どれも一つ一つオリジナリティ溢れるものになっています。
幸せな瞬間を彩るジュエリーが、自分にとっても世界にとっても良いものであるなんてすごく素敵ですよね。

CHRISTY DAWN(クリスティ ダウン)

出典:christydawn.com

CHRISTY DAWN(クリスティ ダウン)は元モデルのクリスティ・ダウンが2015年に立ち上げたLA発のブランドです。"洋服は、生産過程が地球と人々の調和と美しさを守ってこそ、美しいとされる”というブランドメッセージのもとに商品づくりが行われています。

商品はドレスが中心で、デッドストックの生地を使用して商品が作られていることもあり、ヴィンテージな雰囲気とそのシルエットの美しさが調和したデザインが魅力的です。
サラリと着れてしまうのに、女性の身体を美しく見せてくれるCHRISTY DAWNのドレスは、ついつい一枚持っておきたくなってしまいます。

Mi Terro

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2018年に創業した、持続可能なファッションを目指すスタートアップ「Mi Terro」。
LA発のスタートアップ「Mi Terro」の最新アイテム「ミルクTシャツ」は、酪農廃棄物からTシャツを作る、という他ではない試みを成功させたことで様々なメディアから注目を集めています。

1枚につき約2ヶ月という長いプロセスを経て作られたTシャツは、無臭で、通気性が良く、湿気を逃がし、伸縮性に優れ、綿よりも3倍柔らかいという特徴があります。
「ミルクTシャツ」は現在39.5〜44.5ドルで販売中。筆者も興味津々で、ミルクから作られたTシャツってどんな着心地なんだろう、とつい気になってしまいました。これからの常識を変えてしまうかもしれない「ミルクTシャツ」、一足先にファッションに取り入れてみたくなってしまいますね。

everlane(エバーレーン)

出典:jp.everlane.com

購買過程をエシカルにするブランドとして注目されているのは、「everlane(エバーレーン)」。洗練されたスタイルを持つミレニアム世代をメインターゲットとして商品を展開しています。
購買を決定するときに、誇大広告やステルスマーケティングに騙されていないか?と疑う人が多くなっている一方で、everlaneでは、原価も工場もすべて見せる”徹底した透明性=Radical Transparency”によるブランディングで、購買過程にもエシカルさを取り入れたところが特徴的です。

高品質かつシンプルなデザインで普段着としても使いやすい商品が揃っており、独自の販売方法により実現された手の届きやすい価格も魅力的です。
米国発のブランドでありながら日本版サイトもあり、エシカルファッション初心者さんにも買い求めやすいeverlaneのアイテム、ぜひ取り入れてみてはいかがでしょうか。

Reformation(リフォーメーション)

出典:www.thereformation.com

こちらもLA発のエシカルファッションブランド「Reformation(リフォーメーション)」。
素材だけでなく開発から配送まで、商品の生産過程の全てで環境に配慮しているという徹底ぶりから、真のエシカルファッションブランドと言えるかもしれません。

商品はドレスやジーンズなど幅広く、どこか抜け感のあるセクシーなデザインが特徴的です。関税保証や返品が可能なことから、日本への配送が簡単にできるのも魅力の一つですね。
甘くてセクシーなReformationのアイテムで、憧れのLA女子を目指しちゃいましょう。

エシカルファッションをもっと身近に

「エシカルファッション」と聞くと、なんだか難しくて取っ付きにくいイメージを持っていた方も、エシカルファッションにもたくさんのブランドがあり、おしゃれに楽しめることがお分かりいただけたのではないでしょうか。

エシカルファッションは身近に取り入れていくことのできるものであり、一人ずつが少しづつでも切り替えていくことが将来に大きな変化をもたらすことに繋がります。この機会にぜひチャレンジしてみてくださいね。

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この記事のライター

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都内在住。ファッションと美容に凝っています。海外セレブのような引き締まった美ボディに憧れて、毎日ヨガとトレーニングを継続中。

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都内在住。ファッションと美容に凝っています。海外セレブのような引き締まった美ボディに憧れて、毎日ヨガとトレーニングを継続中。

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都内在住。コーヒーとサンドイッチが大好きで1日1カフェ生活を送っている。夏の定番はレモネード、冬の定番はホットチョコレート。オシャレやヘルシーという言葉に敏感なミーハー系女子。

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