建築だけじゃない!ガウディの家具の世界
家具にこだわりを感じたいと考えていても、なかなか購入に踏み切れないのではないでしょうか。
今回は、高いデザイン性と人間工学に基づく使い勝手を両立させた、ガウディの家具をご紹介します。
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「悪魔か天才か」スペイン生まれの建築家
19世紀半ばにスペイン・バルセロナで生まれ、モデルニスモ最盛期にバルセロナで活躍した建築家。
彼の建築は曲線と細部の装飾を多用した、生物的な建築を得意とし、その独創的なデザインは多くの建築家や芸術家に影響を与えています。
しかし、それらの建築だけでなく、ガウディは曲線美を多用し、人体工学的にも優れたデザインの家具を数多く生み出しています。
今回はそんなガウディの生み出した家具のコレクションを紹介したいと思います。
「悪魔か、天才か」
ガウディの卒業設計<大学講堂>を見たビリャール教授はこうつぶやいたという。
バトリョチェア
直線を含まないデザインとシンプルさにより美しさが引き出された、滑らかな形が特徴のシングルチェア。
快適さを極めるために、背もたれ部分は人間工学に基づいた緻密な計算のもとにデザインされています。
脚の部分の直線はゆるやかなスパイラル形状を描き、また定感を確保し、かつ軽さを保つために脚の部分の内側は薄くなっています。
カルベットコーナーテーブル
カサ・カルベットの事務室の補助家具としてつくられたテーブル。
ガウディが対照的な構造のバランスを取るために使用したアレンジを表し、シンプルさと快適さが特徴となっています。
机の脚は、脚と机部分をつなげるための部品と同様にまっすぐな直線ですが、曲線で描かれたパーツを含むことで自然な雰囲気を醸し出しています。
カルベットミラー
オーク材で作られ、自然な形を生かされたデザイン。
このフレームの形は、目を引くだけでなく、大きな家具を設置することができない空間にガウディ独特のデザインを添えることを可能とします。
この鏡のデザインはすべて波の形状、あるいは曲線からなり、直線をひとつも含んでいません。
これこそ家具を越えて、芸術作品と呼ぶに値するマスターピースです。
家具にこだわり部屋を更に上質な空間に
オーク材を用いた柔らかな色合いと、そっと置いた手の位置と曲線になじむ滑らかなデザイン。
シンプルでありながらどこかユーモラスで、単純な線はどこにも見当たりません。
ガウディらしさを感じさせる一品を部屋に置くことで上質な空間を演出してみませんか。
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この記事のライター
「ごきげんよう」でごあいさつ→幼稚舎→慶應大学最近はもっぱらダンスに打ち込む生活美味しいお酒とお食事が好きです