何が一体違うの?知ると明日絶対着たくなる高級シャツの秘密
世の中には様々なシャツが売られていますが、その値段はピンからキリまでいろいろです。しかし一体全体なぜそこまで価格の差があるのでしょうか。今回はそんな高級シャツの秘密を解説したいと思います。
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何が一体違うの?あなたが知らない高級シャツの世界
出典:pixabay.com
クラシコイタリアの権威であった服飾評論家の故・落合正勝氏は皮膚に近いものほど上質なものを選べ、と説いています。現在ではファッションアイテムとして認知されているシャツですが、スーツのようなクラシックスタイルにおいてはシャツは「下着」、つまり直接皮膚に触れるものなのです。ここで落合先生の言葉に立ち戻りましょう。皮膚に近いものほど上質なものを、つまりシャツこそ上質なものを着るべきなのです。
ところで「高級シャツ」とは何を持って高級シャツなのでしょうか。ただ値段が高いからといって高級シャツとは言えません。高級シャツと呼べるものはすべからく次の特徴を備えています。
生地が違う
たとえば、故・落合正勝氏が愛用していたFRAYが使用しているのはイタリアのカルロ・リーバ社の生地です。多くのシャツ職人が口を揃えてカルロ・リーバの生地が最高だと言います。エジプト産の最高の綿をスイスで糸にし、イタリアで生地にします。そんな長い道のりをたどった生地はうっとりするような肌触りです。そんな生地は当然価格も高いのです。
縮まない
縮まないなんて当たり前のことと思われがちですが、綿素材はすべからく水に通すと縮みます。したがって綿素材のシャツは必ず縮みます。しかし高級シャツは縮みません。なぜなら生地の段階で水に通し縮ませ、裁断するからです。手間をかけ、縮率を見極めてから製品化するのが高級シャツなのです。
肩の可動域が広い
高級シャツは体に沿う美しいラインを描きますが、肩の可動域が広く作られているので手をあげてもシャツが引っ張られることがなく非常に着心地がいいのが特徴です。
知っておくべき高級シャツ1|FRAY
高級シャツの多くはハンドワーク(=手縫い)を多用しますが、フライはマシンワーク(=機械縫い)によりシャツを仕立てています。しかしフライのシャツはハンドワークを凌駕する着心地と言われています。それを可能にするのは秀逸なパターンワーク、カルロ・リーバの生地、そして精緻を極めた縫製です。故・落合正勝氏も愛用していました。
知っておくべき高級シャツ2|LUIGI BORRELLI
イタリアを代表するカミッチェリア(=シャツメーカー)である「ルイジ・ボレッリ」。ハンドワークを多用したシャツ作りが特徴です。ハンドワークはマシンワークのものより縫いのテンションが緩いので動いてもシャツがしっかりと体についてくるので、ストレスフリーな着心地が生まれています。
参考価格:16,439円(税込)
知っておくべき高級シャツ3|BRABA
1964年にナポリで創業したカミッチェリア「バルバ」。その特徴は何と言ってもナポリスタイルの柔らかい着心地であり、それを実現するのが熟練の職人による手縫いがあるからこそ。クラシックにとらわれず、新しいメンズスタイルを提案しています。
参考価格:31,320円
知っておくべき高級シャツ4|FINAMORE
こちらもナポリのカミッチェリアである「フィナモレ」。1925年にカロリーナという女性が近所の人に作ってあげたことが創業のきっかけです。フィナモレの特徴はナポリ仕立てでありながら上品さがあること。袖付けのギャザーは非常に美しいことで有名です。
参考価格:13,900円
知っておくべき高級シャツ5|TURNBULL&ASSER
イギリスを代表するシャツメーカー「ターンブル&アッサー」。ジェームズ・ボンドが着用していた美しいシャツです。イギリスのクラシックな紳士服といえばビスポークが基本なので、既製服メーカーは少ないのですが、ターンブル&アッサーだけはそんなイギリス紳士たちが愛した既製服なのです。ターンブル&アッサーの衿は非常に美しくネクタイの収まりがいいのが特徴です。
参考価格:32,400円(税込)
奥深い高級シャツの世界
今回紹介した5ブランド以外にも様々な高級シャツブランドがあり、それぞれに特徴があります。自分の体型やファッションスタイルに合わせて最適なシャツを選べるようになるのが大人の第一歩。まずはこの5ブランドから1枚選んで、高級シャツの世界に一歩足を踏み入れてください。
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この記事のライター
クラシカルなメンズファッションの着こなし、おすすめのアイテムを中心に記事を制作していきます。