九州のおすすめ紅葉名所を見頃時期に合わせて紹介【2017年】

九州で楽しむ紅葉名所と観光

日本列島を構成する島で、南西部にある九州。かつては筑前・筑後国など九つの国があったことから九州と呼ばれていますが、現在は「福岡・佐賀・長崎・熊本・大分・宮崎・鹿児島」の7県で構成されています。

福岡市のような大都市から、天孫降臨伝説がある地域まで様々。観光名所や自然を楽しめるスポットも多彩で、多くの観光客で賑わいます。そして気候的に本州以北よりも温暖な九州。木々の紅葉もゆっくりで、見頃のピークは11月中旬が多いようです。

温泉やグルメも多彩に揃う九州、おすすめの紅葉スポットを厳選して10ヵ所ご紹介します。

10月下旬～

宮崎県えびの市「えびの高原」

火山性ガスによってススキがえび色に染まることから名付けられたと伝わるえびの高原。霧島錦江湾国立公園に属する高原で、温泉やハイキングなど多くの観光客が訪れる人気のスポットです。

高原一帯には件のススキをはじめ、ナナカマドやドウダンツツジなどが美しく色付き高原を彩ります。紅葉のおすすめスポットは、六観音御池や不動池。どちらも火山湖で、コバルトブルーの美しい水面に赤や黄色の紅葉が映えるビューポイントです。

えびの高原には足湯を利用できるスポットの「足湯の駅 えびの高原」があり、無料で利用できます。こちらにはレストランもあり、ブランド牛を使った「宮崎牛ロース焼肉定食」や名物「チキン南蛮定食」を用意。お土産物ショップもありますので、紅葉狩りと合わせておすすめです。

【基本情報】
所在地：宮崎県えびの市末永1495-5
問合せ：0984-35-1111（えびの市役所）

大分県玖珠郡九重町「九酔渓」

大分県の名勝に指定されている渓谷の九酔渓。玖珠川と鳴子川の合流ポイントにあり、高低差が約200mもあるV字谷を形成しています。紅葉の時期ともなれば渓谷を覆うモミやツガなどが美しく色付き、多くの観光客で賑わう紅葉名所です。

おすすめの紅葉スポットは、九酔渓を望める九重夢大吊橋からの眺め。橋の高さは173mもあり、正に天空からの絶景と紅葉を一望できます。そしてこの橋の近くにある震動の滝は、日本の滝100選にも選ばれた名瀑。滝の白・紅葉の赤・黄色のコントラストが美しい風景を楽しめます。

震動の滝から40号線を少し北に向かったところにある「峠の茶屋」もおすすめ。名物地鶏の炭火焼きを味わえます。

【基本情報】
所在地：大分県玖珠郡九重町田野
問合せ：0973-73-3800（九重夢大吊橋）

11月上旬～

熊本県上益城郡山都町「蘇陽峡」

九州のグランドキャニオンの異名がある蘇陽峡。幅が約200m～300mで深さは約150m～200mあり、10kmほど続く壮大なU字型渓谷です。周辺には展望台や遊歩道が整備されており、紅葉の見頃を迎えると多くの観光客が訪れます。

218号線の途中から北に向かってしばらく走ると無料で利用できる蘇陽峡駐車場があります。おすすめの紅葉スポットはこの先にある蘇陽峡展望台。蘇陽峡を望むパノラマと多彩な色合いの紅葉が楽しめます。そして渓谷近くまで下った周辺も、清流と紅葉を楽しめるビューポイントです。

【基本情報】
所在地：熊本県上益城郡山都町長崎
問合せ：0967-83-1111（山都町 蘇陽支所）

長崎県雲仙市「雲仙ロープウェイ」

島原半島の中央部にあり、三峰・五岳で構成される雲仙岳。三峰の一つである妙見岳にはロープウェイが敷設されており、山頂展望所からは島原半島をはじめ、天草諸島や九州山脈まで一望できる大パノラマが楽しめます。

ロープウェイがある雲仙仁田峠周辺は一方通行のため、雲仙ゴルフ場側から向かいます。ロープウェイは高低差約174m・距離約500mで3分間の空の旅。眼下の紅葉を楽しみながら山頂駅に到達したら、屋上の展望所で大パノラマをどうぞ。

そして雲仙温泉にあるおしどりの池もおすすめ。池の周囲を囲む紅葉が水面に映る光景が魅力です。池のすぐ近くにある「東園」では日帰り入浴ができ、懐石料理とセットになったプランもありますのでこちらもいかがでしょうか。

【基本情報】
所在地：長崎県雲仙市小浜町雲仙
問合せ：0957-73-3572

福岡県太宰府市「宝満宮 竈門神社」

大宰府の鬼門の位置に当たる宝満山で、玉依姫命をお祀りする竈門神社。創建は天智天皇の時代（668年-672年）と伝わる由緒ある神社で、「縁結び・方除け・厄除け」の神様として参拝客が訪れます。

この竈門神社があるのは578号線の突き当り。神社の参道や境内はカエデやイチョウが美しく色付き、静謐な空気の中で紅葉狩りを楽しめます。境内にはモダンなデザインの展望舞台も設けられており、御影石のスツールとベンチが設えてありますので紅葉を眺めながらの休憩にもおすすめです。

このエリアでは竈門神社第一駐車場の北にある「カレーとケーキの店 さら」もおすすめ。見晴らしの良いスペースで店オリジナルのカレーとケーキを味わえます。

【基本情報】
所在地：福岡県太宰府市内山883
問合せ：092-922-4106

11月中旬～

佐賀県多久市「西渓公園」

佐賀藩出身で炭坑王と呼ばれた実業家の高取伊好（たかとり これよし）。大正12年に旧家老家の屋敷跡を私財で整備して当時の多久村に寄贈したのが西渓公園です。

見頃になれば約180本あるというイロハモミジが真っ赤に色付く美しい紅葉です。公園の入り口にある水琴窟は、水滴の音が琴の音に聞こえる風情ある庭園装飾。公園の中央には高取伊好の像が建ち、周囲を紅葉が彩ります。例年では11月中旬から「孔子の里 紅葉まつり」が行われ、観光客で賑わう公園です。

公園には石器時代の遺跡や多久家の資料を展示する郷土資料館と、炭鉱の資料や小道具などを展示する歴史民俗資料館もあります。

【基本情報】
所在地：佐賀県多久市多久町1975－1
問合せ：0952-75-4827（多久市 都市計画課 都市計画係）

福岡県田川郡川崎町「藤江氏 魚楽園」

室町時代に禅僧であり画家でもある雪舟が築庭したと伝わる魚楽園。藤江家が管理する池泉回遊式庭園で、国の名勝に指定されています。園内にはにツツジやモミジ・ツバキなどが植樹されており、周囲の山を借景とした趣ある庭園です。

紅葉の見頃になると「雪舟さんの紅葉祭り」が開催され、賑わう魚楽園。そして照明デザイナーが監修して紅葉のライトアップも行われますので、幻想的な夜の紅葉を楽しめます。庭園には御成門と薬医門と呼ばれる2つの門があり、こちらも美しい紅葉に彩られるビューポイントです。

庭園の入り口には茶屋がありますので、休憩やお土産の購入にもおすすめです。

【基本情報】
所在地：福岡県田川郡川崎町安眞木6388
問合せ：0947-72-7777

大分県竹田市「岡城址」

臥牛城や豊後竹田城の異名を持つ岡城。瀧廉太郎が作曲した「荒城の月」の舞台としても有名で、国指定の史跡です。文治元年（1185年）に築城されたと伝わる城で、現在でも石垣など多くの遺構が残っています。

502号線岡城バイパスから城址エリアに入ると、岡城跡展望台をはじめ多くの見所が点在。桜の馬場や御城門を過ぎると、櫓や城の石垣に紅葉が映えるポイントに到達します。ここから奥に進んだ先にある天満神社周辺は眺めも良い絶好の紅葉スポットです。

8号線沿いにある大正公園の紅葉もおすすめ。周辺には滝廉太郎記念館もあり、「アートスペースカフェ大蔵清水湯」などカフェも点在しています。

【基本情報】
所在地：大分県竹田市竹田2761
問合せ：0974-63-1111（竹田市教育委員会 文化財課）

11月下旬～

宮崎県西臼杵郡高千穂町「高千穂峡」

霧島にある高千穂峰と共に、日本神話において天孫降臨の伝説が残る高千穂町。五ヶ瀬川に沿うV字渓谷の高千穂峡は人気の観光スポットで、重要無形民俗文化財に指定されている高千穂神楽も行われています。

紅葉狩りにおすすめのポイントは50号線沿いにある高千穂峡周辺。こちらには貸しボートがありますので、渓谷の水面から柱状節理の絶景と紅葉を楽しめます。周辺には真名井の滝や玉垂の滝があり、こちらもおすすめ。遊歩道が整備されていますので散策しながら紅葉を観賞できます。

そして高千穂といえばブランド食材の「高千穂牛」。「高千穂がまだせ市場」の中にある「高千穂牛レストラン 和」では、ステーキや焼肉をはじめハンバーグなど多彩なメニューが供されます。

【基本情報】
所在地：宮崎県西臼杵郡高千穂町三田井御塩井
問合せ：0982-73-1213（高千穂町観光協会）

鹿児島県いちき串木野市「冠岳」

多くの寺社を擁し霊山として崇められる冠岳。お遍路が巡礼する冠嶽八十八ヶ所のお堂があり、周辺には展望公園や庭園なども整備されています。

紅葉狩りのおすすめは冠岳に近い冠岳展望公園で、周囲を彩る紅葉と共に串木野市内を一望できるポイント。周辺には千手観世音菩薩堂や釈迦如来堂もあります。そして冠岳温泉に近いエリアには冠嶽園や冠岳花川砂防公園が整備されていますので、こちらの紅葉もおすすめです。

紅葉狩りの後は冠岳温泉で一休み。露天風呂や内風呂・サウナなど多彩に揃っており、リーズナブルに利用できます。敷地内には自家製うどんを供する「なごみ庵」がありますので、こちらもいかがでしょう。

【基本情報】
所在地： 鹿児島県いちき串木野市冠嶽
問合せ：0996-32-2049（いちき串木野市観光協会）

温泉やグルメも合わせて楽しむ九州の紅葉狩り

自然豊かな紅葉名所やビューポイントが多くある九州。各地に趣ある紅葉名所が点在しており、温泉やグルメなど楽しみ方も多彩です。九州で紅葉スポットを選ぶ際の参考にいかがでしょうか。

※ 掲載内容は2017年6月現在、見頃は例年からの予測です。