アメリカ最大のスポーツイベント!1試合で300億円を稼ぎ出すスーパーボウル
毎年2月上旬の日曜日に行われるアメリカ最大のスポーツイベント、スーパーボウル。1試合で300億円以上のテレビ広告収入を稼ぎ出し、年間最高視聴率を毎年更新し続ける魅力を紹介します!
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NFL(アメリカンフットボール)の優勝決定戦
スーパーボウルとはNFLの優勝決定戦です。NFLは日本ではあまり馴染みのないアメリカンフットボールのプロ団体で、アメリカではMLB(野球)、NBA(バスケットボール)と並び3大スポーツとして知られ、とても人気があります。
より正確に情報を伝えると、3大スポーツと一括りにされますが、実情はNFL・アメリカンフットボールとその他のスポーツでは人気の面で圧倒的な差があります。NBAとNFLを比較してみても、NBAの優勝決定戦の視聴率がNFLの通常の試合と同じぐらいです。スポーツとして圧倒的に人気があるアメリカンフットボールの優勝決定戦ですから、スケールも注目度も最大級のイベントになるのです!
アメリカンフットボールの魅力
アメリカンフットボールは2m100kg以上の大男たちがそれぞれの役割を果たしながら、1つのボールを相手陣地に運びポイントを得るスポーツです。
1867年にアメリカンフットボールが初めて紹介されたと言われています。初めは激しいボディコンタクトにより負傷者が絶えず野蛮な競技として捉えられ、敬遠されていました。しかしその後、度重なるルール改正により今の形としてアメリカンフットボールが完成しました。アメリカンフットボール発祥当初から残ってるルールは、以下の3つだけと言われています。
・フィールドでプレーするのは1チーム11人ずつ。
・第4ダウンの攻撃で10ヤード進めなければ攻撃権を失う。
・センターからクォーターバックにボールをスナップして攻撃が始まる。
これら3つだけを残して、より観客に楽しんで貰えるように、プレイする人たちが安全に楽しめるようにとルール改正を重ね今の形ができあがりました。
現代スポーツにおいて、テレビ放送は重要な観戦手段です。アメリカンフットボールは早くから様々な技術を導入し、テレビでも十二分に観戦を楽しませるように進めてきました。その結果が現在の人気へと繋がっています。
実際、ルールがわからなくてもテレビで観戦していると、不思議なことに段々とルールを理解することができます。複雑なルールをテレビの力を使ってわかりやすく伝え、スポーツの魅力をしっかりと伝えられているところもアメリカンフットボールならではの魅力です。
スーパーボウルの楽しみ方
スーパーボウルはアメリカ最大のスポーツイベントだけあり、アメリカンフットボールの試合だけが魅力なわけではありません。
ここでは試合以外にも毎年注目を浴びるポイントを紹介します。
ハーフタイムショー
スーパーボウルのハーフタイムショーはアメリカのアーティストにとっては夢の舞台です。日本では年末の紅白歌合戦が夢の舞台とされていますが、その紅白歌合戦に毎年1組しか出場できないようなものと考えると、どれだけ光栄なステージなのか想像しやすいと思います。
毎年その年に話題となった旬なアーティストが、ハーフタイムの間パフォーマンスを行います。数分前まで大男たちが鎬を削っていたフィールドが、まるでコンサート会場のように様変わりする様子は圧巻です。
2004年に行われたハーフタイムショーでジャネット・ジャクソンが胸を露出するというパフォーマンスを行い大問題になりました。翌年以降ハーフタイムショーは生中継ではなく、3秒ほど遅れてテレビに流れる仕組みとなっています。3秒間という時間で不適切な表現がないかをチェックし、放映するという厳重なチェック体制が敷かれています。
アーティストは1億人以上に観られる機会なので、気合いが入るのも当然で様々な演出を行いますが、過剰な演出を水際で防ぐための技術もまた注目度の高いハーフタイムショーならではです。
テレビCM
1試合に300億円を稼ぎ出す最大の要因はテレビCMです。スーパーボウルのテレビCM枠には破格の値段が付けられています。2015年は30秒のCM枠の値段が、最大で450万ドル(約5億円)という価格になりました。
またテレビCMの内容や出来映えも各社気合いが入っており、そのクオリティは毎年驚かされるばかりです。今年は映画「ジュラシックパーク」最新作のトレーラーが発表されとても話題になりました。テレビCMで商品が売れるとは限りませんが、スーパーボウルのテレビCMで好感度の高いCMを流すとその企業自体の好感度が上昇するという調査結果も出ています。それぐらい大勢の人が注目している世界で最も見られる時間帯のテレビCMと言えます。
最近では、ソーシャルメディアとの連動も多く、スーパーボウルCMを目にする機会も多いと思います。まだ観たことがない方は是非見てみてください。きっとそのクオリティに驚くことでしょう!
I'm going to Disney World!
テレビCMというと、タレントを集めてしっかりと打ち合わせをしてから、撮影し、編集されて放送されるものです。一般的にというわけではなく、ほぼすべてのテレビCMがこのような手順をとり、作られています。スーパーボウルにおいてもっとも有名なテレビCMの1つ、ディズニー社が手がけるテレビCMは、この一般的な作り方に該当しません。
試合終了後、MVPあるいは印象的な活躍をした選手にディズニー社の撮影スタッフが駆け寄り、
「I'm going to Disney World!」
という決め台詞を選手に言ってもらい収録します。なんと!それを試合終了直後のテレビCMで放送するのです。テレビCMにも関わらず先ほどまで活躍していた選手が、ユニフォーム姿そのままでディズニーの決め台詞を言う姿はとても印象的です。
I'm going to Disney World!のテレビCMはスーパーボウルの終わりを告げる寂しい合図なのですが、最後までしっかりと試合の余韻に浸らせてくれるのはとてもニクい演出です!
エンターテイメント大国アメリカの本気が体験できる!
いかがでしたでしょうか。アメリカスポーツ最大のイベントと言われる所以がわかったのではないでしょうか。
試合自体も好試合が多く、とても熱くなれますが、アメフトに興味がなくてもハーフタイムショーなどで旬なアーティストのコンサートを楽しむことができます。まさに大人から子どもまで老若男女が楽しむことができる究極のエンターテイメントと言えます。
そんなスーパーボウル、是非現地で観戦したいものですが、当然ながら近年はチケットの入手は困難です。オークションでも価格が高騰し、なんと観戦チケット代は平均3278ドルにもなってしまいました。更に、特別室での観戦では31万5000ドルとマンションの購入金額に匹敵する程の価格水準となっています。
少しお金は掛かりますが、それでも一生に一度はアメリカが誇る最高のエンターテイメントを現地で観戦してみたいものですね。
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この記事のライター
大学院在学中にITベンチャーを起業。アラサーを迎え身体のケアや筋トレに目覚める。些細なことにもこだわりがありすぎて妥協できない性格。