湯河原の高級ホテル・旅館人気おすすめ10選
万葉集にも詠まれ、明治以降は夏目漱石や芥川龍之介をはじめとした文豪にも愛された湯河原。日本旅館がメインの風情ある温泉街を形成しており、ラグジュアリーなステイを愉しめるスポットが揃っています。今回は湯河原でおすすめする高級旅館をご紹介しましょう。
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アイキャッチ画像出典:www.itouya-net.jp
湯河原でおすすめする高級旅館
神奈川県の南西部に位置して箱根や熱海と接し湯河原温泉を擁する湯河原。行基や空海などによる様々な開湯伝説が残る湯河原温泉は万葉集にも詠まれた歴史ある温泉で、歌碑が万葉公園に設けられています。そして明治以降は芥川龍之介や島崎藤村など名立たる文豪をはじめ、洋画家の黒田清輝や文化人・著名人なども訪れた温泉。夏目漱石が絶筆となった「明暗」を執筆したと伝えられています。
温泉街のエリアは広く伝統的な日本旅館が多く立地していることも特徴。古くからの老舗温泉宿やモダンな造りの高級旅館などもあり、ラグジュアリーかつ贅沢なステイが愉しめます。今回は落ち着きのある風情が魅力的な湯河原で、高級旅館を厳選しておすすめする客室と共にご紹介しましょう。
1.ふきや
露天風呂や貸切風呂など七つの湯巡りができ、数寄屋造りで設えた和の客室を揃えるのが「ふきや」です。
こちらは和の客室を多彩に揃えており、おすすめは建築家の二村和幸が設計した角部屋に位置する「Sタイプ」。数寄屋造りの風情ある客室で、10畳の和室+8畳の和室+8畳の広縁で構成されるゆったりとした空間です。趣ある日本庭園を望むことができ源泉を引き湯した檜風呂も備えました。
「ふきや」で供されるのは相模湾で水揚げされる新鮮な海幸をはじめ、季節の旬菜を吟味して用いる月替わりの日本料理。厳選された季節の食材は趣向を凝らした一皿に昇華され、部屋食で気兼ねなく美食を味わうことができます。
【基本情報】
住所 :足柄下郡湯河原町宮上398
電話 :0465-62-1000
客室 :Sタイプ
宿泊料金:49,000円~(1泊2食付き)
2.阿しか里
閑静な2000坪の日本庭園を擁し、数寄屋造りの客室を揃えて懐石旅庵を掲げるのが「阿しか里(アシカリ)」です。
客室は「本館・別館・離れ」で構成されており、おすすめは別館にある露天風呂付客室の「萩(ハギ)」。本間10畳+ベッドルーム+大型デッキテラスで構成された明るい和の設えで、木立の間から箱根連山を遠望できます。ベッドは定評あるシーリー製、デッキテラスには源泉掛け流しの露天風呂を備えました。
「阿しか里」では”十二節の懐石料理”と題して、季節にあわせた月替わりの懐石料理を用意。真鶴港や福浦港で水揚げされる新鮮な魚介をはじめ足柄の旬菜を厳選しており、四季折々の味覚が繊細な器に盛りつけられて供されます。
【基本情報】
住所 :足柄下郡湯河原町宮上734
電話 :0465-62-4151
客室 :萩
宿泊料金:40,920円~(1泊2食付き)
3.伊藤屋
明治21年に創業し黒田清輝や有島武郎などが定宿として愛用した老舗「伊藤屋」。島崎藤村が名作・夜明け前の原案を練った宿と伝えられており、門柱・石垣・本館2棟が登録有形文化財に指定された宿です。
客室は本館と新館にあり、おすすめは明治天皇の侍従長・徳大寺公爵の滞在用として大正初期に建てられた「五十二番」。欄間や障子などに往時の職人技が見える繊細な書院造りで、当時のまま残る歪みのある硝子戸などが風情を感じさせる登録有形文化財の客室です。
「伊藤屋」で供されるのは老舗ならではのこだわりで造られる月替わりの料理。海山の幸に恵まれる湯河原ならではの旬素材が舌を唸らせる味わいの逸品となり、マリアージュさせる銘酒や地酒なども多彩に取り揃えます。
【基本情報】
住所 :足柄下郡湯河原町宮上488
電話 :0465-62-2004
客室 :五十二番
宿泊料金:26,950円~(1泊2食付き)
4.藤田屋
明治15年に創業した老舗「藤田屋」は、帝国海軍の連合艦隊司令長官を務めた東郷平八郎をはじめ、文化人や著名人にも愛された宿です。
客室は本館と新館にあり、おすすめは新館の「半露天風呂付き客室」。12.5畳の和室には趣ある調度と繊細な細工の建具を設えており、ゆったりとした広縁を備える造りです。この和室からは風情ある坪庭を望むことができ、客室の半露天風呂は漆塗りで仕上げられています。
「藤田屋」では相模湾や駿河湾の海幸をはじめ、地元の旬菜を駆使して板前が造り上げる旬の味覚を用意。季節感あふれる食材が見目にも映える一皿となって並び、舌を愉しませてくれます。
【基本情報】
住所 :足柄下郡湯河原町宮上495
電話 :0465-62-3331
客室 :新館・半露天風呂付き客室
宿泊料金:39,130円~(1泊2食付き)
5.富士屋旅館
明治9年に温泉旅館を開業し雅称を聚芳園と呼ばれた「富士屋旅館」。大正12年に建てられた楼閣風建築の「旧館」も現存しており、時代の香りが漂う老舗の温泉宿です。
客室は「旧館・新館・洛味荘」にあり、おすすめは昭和20年代後期に建築された離れの「洛味荘」にある「和室」。レトロな調度や建具が配された純和風の風情ある佇まいが感じられる空間で、客室の風呂は檜で設えています。
「富士屋旅館」では六つの瓢箪で無病息災を意味する食事処「瓢六亭」で、月替わりの懐石料理を用意。黒毛和牛・ジビエの炭火焼きや地焼き鰻をはじめ金目鯛のしゃぶしゃぶなどもあり、湯河原が誇る季の味覚を堪能できます。
【基本情報】
住所 :足柄下郡湯河原町宮上557
電話 :0465-60-0361
客室 :離れ 洛味荘 和室
宿泊料金:27,540円~(1泊2食付き)
6.石葉
別荘時代の趣を残し岩戸山や十国峠の眺望を望む「石葉(セキヨウ)」。芸術家をはじめ地元作家の作品や骨董を宿の随所に配しており、日本的美意識を表す温泉宿です。
客室は本館と離れが敷地内に点在する形で、おすすめは本館2階の角部屋に位置する「連山」。庭園の木々や箱根の山々を望めるよう大きく窓を設えており、外光の明るさと日本家屋特有の仄暗さが調和する空間、檜造りの客室用風呂を備えます。
「石葉」で供されるのは真鶴港で水揚げされた魚介をはじめとした近海の海幸や、地元の旬素材を吟味して造り上げるこだわりの料理。北大路魯山人曰く”器は料理の衣”ということで、料理を引き立てる明媚な器も目を愉しませてくれます。
【基本情報】
住所 :足柄下郡湯河原町宮上749
電話 :0465-62-3808
客室 :連山
宿泊料金:43,000円~(1泊2食付き)
7.瑞月
閑静な山間のエリアで吉兆を表す瑞雲に由来する名を持つ「瑞月」。客室が5室のみというおもてなしが行き届く大人の隠れ家的宿です。
木々の名前が付けられた客室が揃う中でおすすめするのは、2階の角部屋で特別室の「さくらの間」。8畳+8畳+4.5畳の和室に加えてソファースペースもあり細部の意匠までこだわった造り、雄大な景色を眺めながら寛ぎの時を過ごせます。
“泊まれる料亭”を掲げる「瑞月」では、この道50年以上の料理長が腕を振るう日本料理を用意。四季折々に移ろう旬菜を厳選した月替わりの料理で、奇をてらわずに素材を活かした一皿が供されます。
【基本情報】
住所 :足柄下郡湯河原町宮上759-68
電話 :0465-64-0370
客室 :さくらの間
宿泊料金:33,850円~(1泊2食付き)
8.山翠楼
奥湯河原で昭和8年に創業した老舗の料亭旅館「山翠楼」。数寄屋造りの粋な趣で、箱根連山を望む展望露天風呂を設えており、多彩なスパメニューも取り揃えています。
客室は「聚楽第・源氏別館・桃山第・常盤第」にあり、おすすめは最上級の客室を揃える「桃山第」にあるデラックススイート「和洋室 露天風呂付き」。京風数寄屋造りで贅を尽くした調度品を配する雅な空間、茶庭を望むように檜と十和田石で設えた露天風呂を備えます。
「山翠楼」では”美味礼讃”を掲げて旬菜の走り・旬・名残にこだわり、一品一品素材の持ち味を引き出した懐石料理を用意。なめらかな舌触りの自家製湯葉は上品な仕立て、季節毎に品書きを替える料理は滋味にあふれる味覚を堪能できます。
【基本情報】
住所 :足柄下郡湯河原町宮上673
電話 :0570-026577
客室 :桃山第 デラックススイート 和洋室 露天風呂付き
宿泊料金:43,350円~(1泊2食付き)
9.海石榴
湯河原を代表する花木である椿の古語から名付けられた「海石榴(ツバキ)」。静謐な森の中に立地しており、丁寧に手入れをされた明媚な池庭が目を惹く温泉宿です。
客室は本館と迎賓館にあり、おすすめは迎賓館にある200㎡の広さを持つデラックススイートの「古金襴」です。15.5畳の本間に16畳と10畳の和室で構成されており、離れが連なっているかのように感じさせる仕立て。雅な風情を愉しめる贅を凝らした空間で至極の寛ぎをいかがでしょう。
料亭旅館を掲げる「海石榴」では、素材の走り・旬・名残に合わせて最適な調理と器で美食を用意。四季折々の繊細な品々が見目も麗しい器で供され、口福の一時を愉しむことができます。
【基本情報】
住所 :足柄下郡湯河原町宮上776
電話 :0570-026-577
客室 :古金襴
宿泊料金:40,110円~(1泊2食付き)
10.結唯
奥湯河原の奥部で静謐な森の中に佇む「結唯(ユイ)」。本館である「結唯」と離れの「紫葉(シヨウ)・秀邑(ホムラ)」が連なっており、静寂の中にある大人の隠れ家的な温泉宿です。
本館には5つの客室があり、おすすめするのは特別和室の「鳳(ホウ)」。12畳の和室と6畳の次の間に洋室のベッドルームを組み合わせており、落ち着いた佇まいで寛げる空間です。春の桜から秋の紅葉まで、季節の移ろいを愉しめる専用の庭園と檜風呂を設けています。
「結唯」では「ダイニング泡沫(ウタカタ)」で、季節を彩る月替わりの本格和会席を用意。料理長自ら市場で素材を吟味しており一皿一皿丁寧な仕立て、四季折々のあしらいとともに至高の美食が供されます。
【基本情報】
住所 :足柄下郡湯河原町宮上683-25
電話 :0465-63-6643
客室 :鳳
宿泊料金:37,150円~(1泊2食付き)
贅沢なステイと癒しの湯を愉しむ湯河原
歴史ある老舗の温泉宿から、エクスクルーシブな離れを用意する旅館まで様々な魅力がある湯河原。非日常を演出する上質な空間で、贅沢な寛ぎ、癒しの湯、珠玉の美食を堪能してみませんか。
※ 掲載内容は執筆時点、価格・基本情報等は参考で変更になる場合があります。
※ 料金や利用時間などはプランや日程により変動する場合があります。
※ 掲載画像と実際のプラン等は一致しない場合があります。
※ 宿泊料金は1室2名利用時の1名分が目安です。
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この記事のライター
信州の曲者が集まるCLUB Autistaに所属する道楽者。車と酒と湯を愛し、ひと時を執筆に捧げる。