3分で分かる源氏物語の大まとめ!

「源氏物語」は日本最古の長編小説と言われています。名高い傑作であるため、日本人である以上、読んでおくと様々な場で役立つことは間違い無いのはわかっていても、やはり「内容が難しそう」という理由で敬遠してしまう方が多いのではないでしょうか。そんな方のために、源氏物語を大掴みで理解できるよう紹介します。

kanaponかなぽん
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古典作品は難しいと思われがち

おそらく多くの方が、中学高校と、古典を勉強してきたと思います。
受験科目としての古典は、文法事項に時代背景、さらに当時の道具名など覚えることが多く、嫌な思い出が多い方もいるかもしれません。
しかし、本来の古典文学は、そんなに堅苦しいものでもなく、その当時の生活や生き方を知ることができる、とても面白いものです。

今回は、古典文学の中でも不朽の名作、源氏物語の魅力をお伝えします。
2014年のセンター試験国語では、今まで絶対に出ないと言われていた源氏物語が出題され、受験生を驚愕させました。というのも、源氏物語は古典文学の中でも読解が最難と言われているのです。
でも大丈夫!受験生以外の皆さんは源氏物語を現代語訳で読めますから、そんなに難しくありません!

源氏物語

作者

これは皆さん知っている方も多いですよね。
もちろん、紫式部です。

今から1000年前の人物であり、「源氏物語」の作者であり、百人一首57番の作者で、中古三十六歌仙の一人である彼女。
紫式部は、地方の中流貴族、藤原為時の娘に生まれました。
幼少期から文才に恵まれていたようで、次の逸話がよく知られています。
漢学者でもあった為時が、紫式部の弟の藤原惟規に司馬遷の「史記」を教えていた時、そばで聞いていた紫式部は暗誦して惟規より早く内容を覚えてしまい、これを見た為時は「娘が男に生まれていたら、立派な学者になれただろうに」と残念がったと言われています。

20代の中頃に、藤原宣孝と結婚し、宣孝との間に一人娘が生まれましたが、宣孝は当時流行した伝染病にかかって間もなく病死してしまいました。
源氏物語の執筆を開始したのは、宣孝の死後まもなくと言われており、当初、源氏物語は紫式部が個人で作っていた、今で言うところのオリジナル同人誌であったのが、口コミで次第に広がり、藤原道長の目に止まりました。

一条天皇に娘の彰子(しょうし)を入内させていた道長は、彰子のサロンの教養を高めるようにと、紫式部を彰子の女房として呼び寄せ、宮中の生活で紫式部は源氏物語の執筆と並行して、「紫式部日記」を書き始めたと言われています。
また、一方で、紫式部の永遠のライバル、清少納言も定子の女房として宮中に呼び寄せられており、一条天皇を巡って定子と彰子がライバル関係にあり、お互いの女房である清少納言と紫式部もライバル関係という、まさに女の世界の戦いが繰り広げられておりました。

明るく社交的だった清少納言とは対照的に、紫式部は人前で目立つことを嫌う内向的な人物だったそうです。

出典:item.rakuten.co.jp

年代

源氏物語が書かれたのは今から約1000年前の、1008年と言われています。

この時代は平安時代(794~1192)中期にあたります。
平安時代中期といえば、摂関政治が台頭し、藤原家の栄華が最高潮だった時代です。

ここから源平時代、鎌倉時代が始まります。

出典:world-fusigi.net

ストーリー

ストーリーを大雑把にまとめてみました。ネタバレ注意!

主人公は、女性なら誰でも彼の虜になってしまう、超イケメンで絶世の美男である、かの有名な光源氏。

父親は、帝の桐壺帝。母親は妃でしたが早くに他界し、帝の後宮に入ったのが藤壺の宮。
光源氏は藤壺の宮が母に似ていると聞き、彼女に思い焦がれているうちに、生涯を通して彼女を愛すこととなります。

光源氏の人生において大きな軸になる二人の女性は、藤壺の宮と紫の上です。藤壺の宮は上記にありますが、結果的に光源氏と藤壺の宮は一夜を共にしてしまい、藤壺の宮は義理の息子の子供を妊娠してしまい、その子供はやがて次期天皇となります。二人は、この事実を生涯背負って、悩み貫きます。
紫の上は、光源氏が療養に訪れた寺の尼の孫で、光源氏が紫の上が庭で遊んでいるのを垣間見、彼女に藤壺の宮の面影を見つけ、光源氏自身が引き取って育て、紫の上が成人するとそのまま結婚します。紫の上は光源氏に先立って無くなりますが、二人は生涯愛を貫きました。

この二人の女性を軸にして、その他大勢の女性が光源氏と恋愛する模様を描いてます。
光源氏が亡くなった後は、その子供たちの話しが最後につけられていて、さながら番外編のようです。

登場人物が多いため、話を追えなくなることがある難しい物語ですが、ただの恋愛小説だ!と思うと少し読むのが楽になるかもしれません。

映画化もされた!

出典:bulo.hujiang.com

「源氏物語〜千年の謎〜」は、2011年に生田斗真主演で映画化されました。
源氏物語そのものではなく、高山由紀子の小説『源氏物語 悲しみの皇子』を映画化しています。
源氏物語の作者である紫式部と、時の権力者藤原道長が男女の関係にあったという設定の下、平安時代の紫式部の物語と、紫式部の書いた光源氏の物語が同時進行して交錯する話となっています。

鮮やかな色使いで美しいシーンが撮られているので、平安時代の衣装やセットを見て楽しむのもいいかもしれません。

もっと面白く読むために

あさきゆめみし

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「源氏物語を、本を読んで理解するのは難しい!」という方にオススメなのが、この「あさきゆめみし」。
単行本全13巻の少女漫画となっていて、源氏物語の全内容が概ね忠実に描かれています。
登場人物の区別が少しつけづらく、混乱するところもありますが、本で読むのを断念した方にはオススメです!
漫画なのですいすいさくさく、楽しみながら読めます。
これを読むだけで、一般人であれば源氏物語の内容は完璧です!
ぜひ利用してみてください!

まろ、ん?

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「あさきゆめめし」と同じく、漫画で源氏物語を読める作品「まろ、ん?」です。
こちらはなんと、光源氏の見た目が栗で、しかも四コマ漫画となっています。

内容は「あさきゆめみし」に比べると、やや抜けている部分もありますが、一冊しかない分早く読めますし、大まかに内容を把握したい方はこちらを利用しても問題ないです。
随所に和歌の解説が載っているので、それを読むのも面白いです。

平安時代の昼ドラ

いかがでしたか?
これを見て興味が湧いた方は、ぜひ読んでみてくださいね!

難しそうに見えて、実際は奥が深くて面白い作品ですよ。

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この記事のライター

かなぽん

慶應義塾大学在学中。映画、本、旅行、甘いもの、ファッション、ダンスが好き!

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