海外ブランド漁りはもう古い!現代日本人のための実力派ドメスティックブランド10選
ラルフ・ローレン、ポール・スミスに、アルマーニ…メンズの憧れブランドといったら、フォーマルでもカジュアルでも、まずは挙がるのは海外ブランド。でも、日本にも素晴らしいコレクションブランドがたくさんあるのをご存知ですか?
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ドメスティックブランドの新定番
かつて、日本を代表するブランドいったらイッセイ・ミヤケやヨウジ・ヤマモト、コムデギャルソンでしたが、そのスピリットと技術を受け継いだ次世代のデザイナーたちが、今、世界にも通用するクオリティのコレクションを発表しています。同時に、STUDIOUSや1LDKなど、気鋭のドメスティックブランドをピックアップした感度の高いセレクトショップも増加。「人とかぶりたくない!」という個性派は、次の10年に向けた新しい定番をチェックすべし。
DOMENICO+SAVIO (ドメニコ アンド サビオ)
包容力と、軽やかなアティチュード
2017 春夏コレクション
スタイリストのJOEとデザイナーの今村春美によって、2010年に設立されました。シンプルかつ、モード感漂う服作りを行っており、特に素材にこだわり抜いたレザージャケットは毎シーズン即完売してしまう人気アイテム。ブラック、キャメル、ベージュなど、カラーバリエーションも豊富です。
デザインよりもシルエットにこだわるタイプの方は、そのミニマルな世界観に心奪われてしまうはず。
ソリッドなモノトーンよりも、ベージュや、グレーなどの淡い色味が得意なブランドなので、柔らかくて少し中性的な印象が非常に「今らしい」ブランドです。
Name. (ネーム)
再構築された現代のスタンダード
”Ambivalence”をテーマにした2016年秋冬のコレクション
2010年、海瀬亮が設立。デザイナーは清水則之。「複製技術時代の芸術作品」をテーマに、時代の空気感や、日常の中に潜む本質を取り込んで再構築しながら、モダンなスタイルを作り上げています。
大胆なシルエットに、パッチワークなどディテールにまでこだわりを見せる服作りで、今の時代だからこそ着こなしたい、絶妙なバランスの新しい「スタンダード」を提案。
ビジネスウェアにもストリートにも着回すことができ、まさに、どこへ行っても自分を見失わないポリシーを持った現代人のためのリアルクローズです。
FACTOTUM (ファクトタム)
洗練されたカジュアルと、軽やかなフォーマル
出典:factotum.jp
VALLIS by FACTOTUM 2017年春夏コレクション
2004年、有働幸司が設立。ブランド名の由来は、ラテン語で「勝手に生きろ」という意味から。コンセプトは「デニムに対する深い思いと、モードとリアルクローズを融合すること」。ブランドの顔ともいうべきデニムアイテムは、美しいシルエット、豊富なバリエーションが魅力です。
全体的にカジュアルでコンパクトなシルエットが特徴ですが、2015年秋冬に発表された「ヴァリス バイ ファクトタム(VALLIS by FACTOTUM)」では、大人のラグジュアリースタイルも提案。デイリーに着回せて長く愛用できるアイテムが揃っているほか、スーツなどフォーマルラインも話題になっています。
BED J.W. FORD (ベッドフォード)
反骨とストイシズムの装い
2017年春夏コレクション
山岸慎平が2010年に立ち上げたブランド。ホームページには「わたしたちの信念」と題し、ウィリアム・アーネスト・ヘンリーの有名な詩「インビクタス(負けざる者たち)」を引用。服作りに対する熱意と、飽くなき探究心を感じさせます。
そんなベッドフォードの洋服たちは、シンプルなデザインの中にも鋭いエッヂが効いており、どこかストリートの無頼の空気を感じさせる独特な魅力を放っています。
DISCOVERED(ディスカバード)
様々なカルチャーをミックスさせたリアルクローズ
2017年春夏コレクション
木村多津也と吉田早苗により、2001年に設立されたブランド。元は、DJや役者など、友人のアーティストたちのために服作りを始めたのだとか。
毎シーズン、確かな技術に裏打ちされたオーソドックスな服作りに、ジャンルを問わず様々なカルチャーがミックスされたオリジナリティ溢れるスタイルを提案しています。2017年春夏シーズンは1993年にリリースされたザ・ブルーハーツ(THE BLUE HEARTS)のアルバム“stick out” に影響を受け、パンクロックの冷たい質感を落とし込んだコレクションを発表。どこまでもリアルで、「流行にとらわれない」、という強い信念を感じるブランドです。
DRESSEDUNDRESSED (ドレスドアンドレスド)
「ユニセックス」という美学
2017年春夏コレクション
2009年、都内セレクトショップでディレクター兼バイヤーとして活躍した、北澤武志と佐藤絵美子の二人によって設立されました。
相反する二つのコンセプトをミックスし、カルチャー、ジェンダーの境目を揺らがせ、融合させるチャレンジを毎シーズン行っています。ユニセックスという形態で、シンプルかつ大胆なデザインを発表。黒と白を多用しながら、シャープでエッジの効いたシルエットを作り上げています。
まさに「知る人ぞ知るブランド」で、国内・海外問わず、ファッションに携わる業界人を中心に根強いファンに支持されています。
beautiful people(ビューティフル ピープル)
新時代のオーセンティック
2017年春夏コレクション
2007年設立。"大人と子どもが共有できる服(=親と子が貸し借りできる服)"というコンセプトの「キッズシリーズ」や"男性と女性が共有できる服"の「ボーイズライン」が有名です。デザイナーの熊切秀典がアメリカントラッドに大きな影響を受けているということもあり、定番のアイテムで、本質を外さない服作りに定評があります。
いまや、このブランドのアイコニックアイテムであるトレンチコートやライダースジャケットは業界のファッションラバーの憧れの的。
不動の「伝統」の座を目指すべく躍進しています。
ETHOSENS(エトセンス)
時代に寄り添うクラシカルスタイル
2017年春夏コレクション
デザイナー、橋本唯が2003年に設立。ブランド名は「特質」や「習慣」を意味する「ETHOS(エトス)」と、「感覚」を意味する「SENSE」を掛け合わせた造語です。
素材、縫製、カッティングなど、隅々のディテールまでこだわりを見せるしっかりとした服作りが魅力。
伝統を大切にしながら、モダンなシルエットも取り入れ、無駄な要素を削ぎ落とした普遍的なスタイルを作り上げています。
「シンプルだけど個性的」というスタイルが好きな大人にはぴったりのブランドです。
JOHN LAWRENCE SULLIVAN (ジョン ローレンス サリバン)
メンズファッションの真髄
2017年春夏コレクション
2003年設立。デザイナーの柳川 荒士は4年間リングに上がり、ファッションにかかわる前はプロボクサーだったという異例の経歴の持ち主で、ブランド名にもなっている「ジョン・ローレンス・サリバン」は伝説のボクサーの名前に由来したもの。彼の強さや、威厳、風格をデザインに落とし込もうという想いが込められています。
柳川は、ボクサーを引退したのちイギリスに渡り、古着の買い付けをした経験からイギリスのファッションに影響を受け、独学で英国テイラードを学びました。
背中、腰のラインが美しいジャケットは、これ以上ないというほどの完全無欠なシルエット。伝統的なスタイルの中に、男の風格、力強いダンディズムを内包した、不思議な魅力を持ったブランドです。
HYKE(ハイク)
先鋭のシンプルスタイル
英国を代表する老舗ブランド、MACKINTOSHとコラボしたコレクション、MACKINTOSH × HYKE / MEN 2016春夏
2009年、惜しまれつつも活動を休止した「green」のデザイナー・吉原秀明と大出由紀子のコンビが2013年に設立したブランド。コンセプトは、「HERITAGE AND REVOLUTION(服飾の歴史、遺産を自らの感性で独自に進化させる)」。
ファッションの歴史の流れの中から、素材、パターンなどを抽出、独自の感性を通して組み立て直し、新鮮なデザインを提案しています。
実はレディスのブランドなのですが、メンズにも愛用者が多いことで有名。シャープなディティールが光るシンプルなデザインが人気のブランドです。
「いい服が着たい」と思ったら。
いかがでしたか?リアルクローズからかけ離れた「モード」に寄りすぎることなく、正統の服作りを大切にしている若いブランドが日本には沢山あります。ドメスティックブランドは、高い品質を維持しながらも、インポートに比べてコストが抑えられているのも魅力。
「いい服が着たい」と思うようになったら、自分のスタイルに合わせて、ぜひ日本のブランドを取り入れてみてくださいね。
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この記事のライター
映画とファッションとお酒で世界を回す。普段はアパレル企業で広報担当をしています。アウトドアとは無縁の、おうち大好きなおこもり派なので、日々楽しんで暮らせるアイディアを中心に情報収集中。