つわりに苦しむ妻を前にどうしたらいいかわからないあなたへ

妊娠発覚でおめでたいはずなのに、つわりで妻はずっと具合も機嫌も悪い。いったい俺にどうしろというんだ…とお困りのあなた!女性が最も不安定になるこの時期、旦那様がきちんと振る舞いを心得ておかないと、夫婦関係に大きな亀裂が入ってしまうことも。そんなことにならないために、男性にはなかなかわからない妊娠女性の本音、教えます。

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「二日酔いの気持ち悪さが1ヶ月以上ずっと続く」感じ

想像してみてください。
前の日にお酒を飲み過ぎて、起き上がれないくらいの気持ち悪さで目覚めた朝のこと。
トイレに駆け込んで吐いてしまっても、まったく治らない。それでも仕事に行かなければいけない…。

最悪な状態ですよね。
つわりは、これが毎日、1ヶ月以上続くようなものだと思ってください。
奥様のしんどさが少しだけ想像できたでしょうか?

妊娠がわかる6週間目〜14週あたりまでの妊娠初期、見た目はいつもと変わらないけれど、身体の中では大きな変化が起こっています。その時期に出てくるのがつわりの症状です。

誰でも体調が悪い時はネガティブになりやすいですよね。奥様の不機嫌も、情緒不安定も、そんな身体の変化によるもの。二日酔いの朝に機嫌が悪いあなたを奥様が多めに見ているように、この時期ばかりはしょうがない、とまずは思っていただくしかありません。

何もできなくて、いいんです

妻が苦しんでいる、とはいえ、代わってあげられるわけでもないし、治す方法があるわけでもない。自分にできることは何もない、ということに男性が無力感と理不尽さを感じてしまうのも無理はないかもしれません。
「確かに妻は大変かもしれないけれど、俺にだって仕事もあれば、大変なことは山ほどあるんだよ。」
そう言いたい気持ちもわからなくはありません。

そんなことはもちろん、あなたの奥様だってわかっています。
あなたに何とかしてほしくて辛いしんどいと言っているのではないのです。
辛くしんどいのを黙って耐えることができるほど、女性も強くないというだけのこと。


男性は特にコミュニケーションの方法が問題解決重視のため、何かを言われると自分が解決してあげなければ!と思い、それができない時に自分の無力さを責められているような気持ちになるそうです。でも、女性が求めているのは問題解決よりも共感を得ること。自分が辛いという現状を相手も分かってくれている、と思えるだけで、状況が変わらなくても救われるのが女性の気持ちです。

あなたの妻が不機嫌なのも、辛いと愚痴をこぼすのも、決して何もできないあなたを責めているのではない、ということをわかっていてください。

一緒に乗り越える気持ちを表現することが大事

自分には何もできないからって、「そんなこと俺に言われてもしょうがないよ」というような言葉を返していませんか?この一言は、妊娠中の妻には絶対にNGです。こんなことを言おうものなら、あなたは言ったことすら忘れてしまっても、奥様は一生覚えていて根に持たれるでしょう。

なぜ、そんなにもこういう発言がダメかというと、これは女性にとっては「無関心」と同意だからです。
あなたにとっては事実をそのまま言ったまでかもしれませんが、こう言われた奥様の脳内では「俺にはどうしようもない」=「だからお前がどうにかしろ」=「俺には関係ない」と瞬時に変換されるのです。

これでは2人の子供のことなのに、関わっていく気がないとみなされてしまいます。
女性にとって出産は命がけの行為で、そのあとの授乳期間も負担の大きい仕事です。それをわかっているからこそ、夫が子育てに当事者意識を持っていないことは危機的状況です。だからしょっぱなのつわり時期に抱いた「一緒に子育てをする意思がないオトコ」という不信感はなかなか拭えるものではないのです。

男性にとっては、何もできないのに口先だけで共感することに何の意味があるのか、と思うかもしれません。父親になる実感もまったく湧いていないのが正直なところでしょう。それでも、とにかくこの時期は口先だけでもかまわないので、妻が「一緒に頑張ってくれるんだ」と信じられるような言葉をかけまくるのが正解です。

何かしてほしいことはある?その一言を毎日言うこと

じゃあ具体的にどうしたらいいか?
答えは、毎日一回、妻に「何かしてほしいこと、ある?」と聞く事です。
基本的にこれだけでOKです。

男性も妻を心配してあれこれと気を遣ったり、感謝を伝えるつもりで何かをやっていることはあるのですが、悲しいことにそれがまったく妻の求めていることではなかったり、気持ちが伝わっていなかったり、という悲劇はよくあります。せっかくよかれと思ってやったことで妻に文句を言われて余計に不機嫌になられたら、心も折れるというところ。

往々にして妻のニーズはあなたの想像とは違う部分にあったりします。
すれ違いになるくらいなら、直接妻の要望を聞いてしまいましょう。

それでもしやれることがなかったとしても、「何かやろうか?」という一言をかけることで、気にかけてもらっている、大切にしてくれている、と感じてあなたに感謝をするでしょう。女心はポイントを押さえれば意外と単純なのです。

あなたの仕事も応援しているからこそ…

子供を持つことを考える20代後半〜30代というのは、仕事でも責任ある立場になったり、忙しく充実してくるタイミングですよね。妻が妊娠して、いろいろと助けてあげたいのは山々だけれど、なかなか早く帰ったり休みを取ることが難しいという男性も多いと思います。

正直私は、男性は出産にキャリアを中断させられることもなく働けて、身体に負担もなく好きなことができて、羨ましいな、ずるいなという感情を持った時期もありました。でも同時に、一生懸命仕事を頑張っている姿を応援したいという気持ちもあり、矛盾する二つの感情に悩まされていました。

だからこそ、素直に辛いと言えない、助けてと言えない、手伝ってと言えない。そうして独りで抱えてストレスを感じてしまう女性は少なくはないのではないかと思います。


女にとって人生で一番大変な時期。仕事は休めなくても、せめて理解する努力だけは惜しまず、幸せな子育てを夫婦で一緒に楽しんでくださいね。


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この記事のライター

sakihaya

0歳児の子育てをしながら自宅でドレスを作るフリーのドレスデザイナー。慶應義塾大学文学部美学美術史専攻卒。ダンス歴20数年、大学では競技ダンス部で勉強も就活もせずにダンス漬けの日々を送り、卒業後は企業で働くのが嫌でプロダンサーになるも、趣味で作っていたダンスドレスが評判になりいつの間にか独立開業してしまった25歳1児の母。興味の赴くままに生きてます。

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斉藤情報事務

信州の曲者が集まるCLUB Autistaに所属する道楽者。車と酒と湯を愛し、ひと時を執筆に捧げる。

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