ジム・ジャームッシュ監督のインディペンデント映画の可能性を世に知らしめた作品3選
ジム・ジャームッシュ監督の作品には派手なアクションもなければ、感動もほとんどありません。しかし、それでも見てしまうのは彼の作品にどこか魅力的なものがあるからなのではないでしょうか。今回はジム・ジャームッシュ監督の作品をご紹介します。
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他の映画にはない世界観
派手なアクションや感動などほとんどない作品が多いのがジム・ジャームッシュ監督の特徴です。しかし、それでも彼の作品を見てしまうのは、映画の世界観や登場人物などに他の映画では感じられない独特のものに魅了されてしますからではないでしょうか。
今回はそんな独特の世界観を見せつけるジム・ジャームッシュ監督のおすすめ作品をご紹介します。
ストレンジャー・ザン・パラダイス
ハリウッド映画ではありえない何も起きないストーリー展開は、小津安二郎監督の強い影響を受けていると言われています。
ヴィム・ベンダースから余ったフィルムを貰い受けて撮影されたロードムービーは、映像、ファッション、音楽全てが魅力的な作品となっています。また、白黒の映像は、アメリカらしくない風景とパラダイスのかけらもないストーリーですが、独特の間やユーモアのセンスが散りばめられています。
ダウン・バイ・ロー
原題の意味は、刑務所のスラングで「親しい兄弟のような間柄」です。
ダメ男三人が思い付きで脱獄し、右に左に沼地や草むらをさまよい、それぞれの道を進んでいくというストーリーです。
この映画以降数々の作品で有名になったロベルト・ベニーニのおしゃべりな演技が今となっては見どころとなっています。
映画の中でジョン・ルーリーが二股に分かれた道で「お前が選べ、俺は反対に行く」と言って別れるシーンは故淀川長治氏も絶賛しています。
ナイト・オン・ザ・プラネット
ロサンゼルス、ニューヨーク、ローマ、パリ、ヘルシンキの5都市の夜の出来事をタクシードライバーと乗客とのやり取りを通して軽妙に描いた作品です。
当時まだ可愛かったウィノナ・ライダーがドライバー役で、ウィノナをスカウトしようと目論む乗客役のジーナ・ローランズとのやり取りの1話目や、現地語を喋れない上に運転もおぼつかないドライバーと人の良い乗客など、ユーモアとスタイリッシュなストーリーに最後まで引き込まれます。
引き込まれていく日常会話
ジム・ジャームッシュ監督の作る映画には、ハリウッド映画のような派手なアクションやドラマチックな展開もありません。しかし、登場人物達のくだらない日常の会話にユーモアや人生が見え隠れするところに観客は引き込まれていくのです。
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