スーツの種類徹底解説【形・素材別からシーン別まで】

メンズスーツの種類を徹底解説。形や襟、ボタンの違いなど、気になるポイントをそれぞれ取り上げます。最後に就職活動やビジネス、また結婚式やパーティーなどシーンごとのおすすめのスーツの形も紹介するので、参考にしてください。スーツの違いを正しく理解することができれば、TPOに合わせてよりおしゃれに着こなせること間違いなしです。

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アイキャッチ画像出典:adamjacobsphotography.com

スーツの種類を知る

皆さんスーツの種類をどの程度理解していますか?
正直ディテールが多く、選ぶ際にもなんとなくで選んでいる方が多いのではないでしょうか。
今回は気になるスーツの種類を解説します。
違いによる特徴、またシーンごとにふさわしいものを紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

スーツの名称

ツーピーススーツ

一般的にスーツと言われるのが、こちらのツーピーススーツです。
共地のジャケットとスラックスの2点で構成されています。
スーツという名称を使用する場合は、こちらのツーピーススーツのことを指します。

スリーピーススーツ

スリーピースとは、共地のジャケット、スラックス、ベストの3点セットを指します。
上で紹介したツーピーススーツにベストが加わっており、よりクラシックな印象になります。
ベストを挟むだけで、グッとこなれた印象になるので、周りのビジネスマンと差を付けたい男性にもおすすめですね。
より詳しくスリーピーススーツを知りたい方はこちらをチェックしてみてください。

スリーピーススーツおすすめ着こなし【おしゃれコーディネート】

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スーツの形

シングルブレスト

シングルブレストが一般的なスーツと呼ばれるデザインです。
デザインによってボタンの数や位置が異なりますが、ボタンが縦1列に並んでいるのが特徴です。
(ボタンに関しては、下で解説します。)
Vゾーンが深いので、コーディネートがスマートにみえるのが特徴です。
ビジネスからフォーマルまで、スタイリッシュな着こなしをすることができるので、万能なデザインの1つです。

ダブルブレスト

ダブルブレストは、前身頃のボタンが縦2列に並んでいるのが特徴です。
上の写真のように、前身頃が重なったデザインになっており、重厚感のあるデザインです。
ダブルブレストのスーツはVソーンが狭く、重厚感のあるスタイルに仕上がるので、体格の良い男性や、安定感をアピールしたい年を重ねた男性におすすめ。
最近では、ダブルブレストがトレンドになったこともあり、若者でもスタイリッシュに着こなしやすいダブルブレストも登場しています。

スーツのボタン

スーツのボタンの数によってもイメージが違います。
上で紹介したシングル、ダブル共にボタンの数の決まりがそれぞれあります。
今回は、一般的なシングルスーツのボタンの特徴を取り上げて解説します。

2つボタン

シングルスーツの中で、最も一般的なデザインが2つボタンです。
シンプルな仕様なので、シーンを選ばず、ありとあらゆるシーンで使うことができるディテールです。
着る際は2つあるボタンの上のみを留めて、下は留めないのがルールです。

3つボタン

3つボタンのスーツは、2つボタンに比べ、Vゾーンが狭くなるのが特徴です。
どちらかというと、昔のスーツのようなイメージなので、最近のジャケットのデザインには3つボタンはほとんど見られません。
着用する際は、上2つのボタンを留めて、1番下のボタンは留めないのがルールです。

3つボタン段返り

2つボタンと並んで、最近一般的になりつつあるのが、3つボタン段返りのボタンデザインです。
ぱっと見は2つボタンのスーツに見えますが、襟の折り返した内側にボタンとボタンホールが隠れているのが特徴です。
アメリカが起源といわれるデザインで、ディテールでおしゃれを楽しみたい方はこちらを選んでも良いですね。
着用する際には、真ん中の1つのみを留めるのがルールです。

スーツの襟

スーツの襟(ラペル)は、顔を決める大切なデザインの1つ。
襟のデザイン1つでコーディネートの見た目がグッと変わるので、こちらもこだわりたいポイントです。

ノッチドラペル

最も一般的な襟の形がこちらのノッチドラペルです。
フォーマル度はそれほど高くありませんので、普段使いのスーツに最適なデザインです。

ピークドラペル

ピークドラペルは、写真のように襟の先端が尖ったデザインが特徴です。
フォーマル度が高いデザインなので、祝い事やパーティーシーンなどにもおすすめのディテールです。
クラシックなデザインのダブルブレストのスーツと相性が良く、ほとんどがこちらのピークドラペルを採用しています。
いつもと違う1着として、ピークドラペルのスーツも持っておきたいですね。

スーツのベント

ベントとは、スーツの後身頃に入っている縦の切れ込みのことです。
ベントがあることで着用感や動きやすさが向上しているのです。
次に、このベントの違いを紹介します。

センターベント

センターベントは、ベントがジャケットの真ん中に1本入ったディテールを指し、スーツの中では最も一般的なデザインです。
様々な場面、年代に向いているため、ベーシックなスーツにはセンターベントが採用されていることがほとんどです。

サイドベンツ

サイドベンツとは、ベントが左右に2本あるディテールを指します。
センターベントに比べて、背中のゆとりが向上するので、腰回りの体格が良い男性におすすめです。
センターベントに比べ、クラシックな印象を与えるので、着こなしにこだわる方は、敢えてセンターベントのものを選んでも良いでしょう。

ノーベント

後身頃に切れ込みがないデザインをノーベントといいます。
こちらはフォーマルなデザインなので、礼服などで採用されているディテールです。
ノーベントは普段使いにはあまり適さないので、冠婚葬祭向けと覚えておくと良いでしょう。

スーツのパンツの丈

こちらでは、スーツのパンツの丈の種類を解説します。
こちらは、スーツ購入後選ぶことができるので、お好みに合わせて選んでくださいね。

シングル

最も一般的なパンツの仕上げがこちらのシングルです。
とてもシンプルで、シーンやスーツを選ばない仕上げの方法です。
靴に当たって、少しパンツにシワが寄る程度のハーフクッションで仕上げると、スタイルがよく見えます。

ダブル

シングルとは対照的に、折り返したデザインが特徴的なのがダブルです。
折り返しの幅は、時代やトレンドによって主流が変わりますが、現在は3.5〜4cm程度が一般的です。
スポーティーな仕上げなので、フォーマルなシーンでのスーツには適しません。
パンツが靴に当たるか当たらないか程度のジャストの丈で仕上げると、よりスポーティーに仕上がりますよ。

モーニング

モーニングカットとは、前丈が短く、後ろに向かって長くなっているのが特徴です。
最もフォーマルな仕上げで、モーニーグコートと合わせて着用するパンツに採用されていたため、この名がつきました。
ビジネスシーンにはあまり適しませんが、パーティーシーンのパンツに取り入れると、さりげなくおしゃれを演出できます。

スーツの裏地

次に紹介するのがスーツの裏地についてです。
スーツの着脱をしやすくするために、滑りを良くするための裏地が付けられています。
特に、上質なスーツの裏地にはキュプラ素材が使用されているので、1つの基準として覚えておいてください。

総裏

総裏とは、スーツの裏側全てに裏地が付けられているディテールを指します。
どちらかというと秋冬向けのスーツに採用されるのが一般的です。
裏地を付けることで、透け防止やシルエットの維持にも役立ちます。
オーダースーツであれば、自分だけの色や柄の裏地を付けることもできます。

背抜き

最近のスーツに多くみられるのが背抜きのジャケットです。
その名の通り、背中の部分だけ裏地が無いディテールを指します。
真冬を除いたオールシーズンに使用できるため、幅広いスーツに用いられています。
表地を問わず背抜きのスーツが非常に多くなっているのがトレンドの1つです。

スーツの素材

ウール

スーツと言えばウール素材です。
古くから上質なスーツといえばウールと考えている人も多いのではないでしょうか。
基本的にオールシーズン使えるものが多いのですが、記事によっては春夏向け、秋冬向けとあるので、気になる方は店員さんに聞くのがおすすめです。
スーツは発売されているブランドではなく、ウールのブランドで決まると言っても過言ではありません。
スーツの生地に関して、より詳しく知りたい方は下記の記事をチェックしてみてください。

おすすめスーツ生地ブランド15選【最高級からコスパのいいブランドまで】

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コットン

コットン素材のスーツは、ウール素材のスーツに比べて、カジュアルな印象に仕上がるのが特徴です。
普段使いのセットアップにも最適な素材です。
他の素材に比べてナチュラルで抜け感のあるスーツなので、秋冬というよりは、春夏におすすめ。
また、色が綺麗に出るのもコットン素材の特徴なので、鮮やかな色のアイテムを取り入れてもいいですね。

ポリエステル

最近スーツ素材として地位を確立しているのがポリエステル素材のスーツです。
防シワ、ウォッシャブルなど、従来のウールなどには無い機能性で人気を集めています。
また、比較的値段が安いのが魅力の1つで、若い世代を中心に支持されています。
ウール調の天然素材ライクのものから、撥水素材のスポーツ生地のようなものまで、ラインナップが豊富なのも魅力です。

スーツの柄

次に、スーツの柄を紹介します。
無地のものはベーシックなので今回は省略しますが、その他のベーシックな柄をいくつか解説するので参考にしてください。
スーツはコーディネートに占める面積が広いため、主張が強くなりがちですが、今回は取り入れやすいものを中心に取り上げます。

ピンストライプ

ストライプの中でも使いやすい生地がピンストライプです。
ピンストライプは、ストライプの中でも、柄が細く、さりげないピッチになっているのが特徴。
それほど主張が強くなく、近づいてよく見るとストライプの柄が見えるので、無地のスーツと同じように使うことができます。
さりげなく柄物を取り入れたい方におすすめです。

【メンズ】ストライプスーツおすすめコーディネート徹底解説!

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グレンチェック

クラシックなスタイルの人気に伴い、人気を集めているのがグレンチェックです。
グレーベースのものであれば、ブリティッシュな雰囲気を楽しむことができますし、ネイビーベースのものであれば、無地感覚で気軽に取り入れることができます。
スーツにトレンドを取り入れたい方は、ぜひグレンチェックのスーツにチャレンジしてみてください。

【メンズ】チェックスーツおすすめコーディネート徹底解説!

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スーツの選び方のポイント【シーン別】

ビジネスシーン

ビジネスシーンでおすすめのスーツは、写真のように、ウール素材のシングル仕立てのスーツ。
一般的にダークカラーで落ち着いたものが主流なので、あまり華美な柄物は選ばない方が良いでしょう。
ビジネスシーンで着用するスーツは、派手さではなく、素材の良さや仕立ての良さで選ぶのがおすすめです。

パーティーシーン

パーティーシーンには、ダブルのスーツがおすすめ。
華やかでクラシックな印象で、周りの男性のコーディネートと差がつくこと間違いなしです。
場合によっては蝶ネクタイなどを合わせても良いですね。

カジュアルシーン

カジュアルシーンでは、コットンやポリエステルのスーツがおすすめ。
普段ビジネスに着られないような、鮮やかな色のアイテムを取り入れてもおしゃれですよ。
コットン素材のスーツであれば、インナーにポロシャツやTシャツを合わせることもできるので、コーディネートの幅が広がります。

スーツを使い分けておしゃれを楽しむ

スーツの中にも、様々なディテールがあり、それぞれ特徴があります。
シーンによってスーツを使い分けることができれば、よりおしゃれな男性として見られることでしょう。
スーツを買う際には、どういったシーンで着用するのかまでイメージして買うことができれば、存分にコーディネートを楽しむことができます。

おすすめのスーツブランドはこちらをチェック

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経営学を学びながら、シャツ屋でアルバイトをしています。スーツ・シャツ・ネクタイ・革靴などに興味をもって、フォーマルブランドからカジュアルブランドまで、日々多くのものに触れながらセンス磨き中。

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